第3話



「異能は、自分自身が持つマナによって使うことができる。マナの所有量、並びにマナの回復速度は人それぞれだ。


ちなみにどちらもマナを使い切ることでマナの所有量は増え、回復速度も上がる。ただし、マナを使い切ると必ずぶっ倒れる。なので、戦闘中にマナを使い切ってしまえば殺される。気をつけろ」


「先生、異能を使うときに使うマナは、人によって変わらないんですか?」

黒くふち取られているメガネを掛けた、緑色の髪をした真面目そうな男が言った


「いい質問だ、マルコ」

「ありがとうございます!」

マルコと言われた少年は嬉しそうな顔になった


「今マルコが言った通り、異能によって消費するマナの量は違う。一般的には、一撃の威力が高いものほど消費するマナは多い。逆に、威力が低いほど消費するマナは少ない。だが、異能の精密なコントロールをする場合は威力が低くても多くのマナを消費する。覚えとけ」



......グレイはだるそうな感じを出してるのに、意外と授業ではまともなんだな。ちゃんと生徒の名前も覚えてるし。......つーかなんで最初の授業が外なんだよ。座らせてくれよ。


「よし、とりあえず、今お前らが持ってるマナ、全部使い切れ。使い切ったものから、今日は帰ってよし」


......なに言ってるんだこいつ。使い切ったらぶっ倒れるんじゃなかったけ?あれ、俺の聞き間違いかな?うん。きっとそうだ。そうに違いない!


「先生!どうやったらマナを使い切れるんですか?」

純粋な眼差しでギースが質問をした


「......自分で考えろ。それも含めて授業だ」

「わかりました!」


何でギースがあんな笑顔なのかはわからんが、どうやらやっぱりマナを使い切らないといけないらしい。あー。だから外で授業してたのね。納得納得。......へこんでても仕方ないし、とりあえずやってみるか。異能を使いまくればまあいつか使い切れるでしょ。


カイトは、落ちていた手のひらサイズの石を拾い上げ、刀や槍などいろいろなものに変形させて自分のマナがなくなるのを待った





3時間後


......おかしい。あれからずっと石を変形させ続けているっていうのに、全くマナが消費されている気がしない。なんでだ?もう、半分ぐらいのやつがマナを使い切ってぶっ倒れたっていうのに。............わからん。グレイに聞きに行くか




「おーいグレイ」

「なんだ、カイト」


「ずっと異能使ってるのに、全くマナが減った感じがしないんだが?」


「お前の異能は確かものを変形させる能力だよな」


「ああ、そうだ」

「そういう異能は、大抵、使うものの大きさが大きいほど消費するマナは増え、小さいほど消費するマナは減る。おまえ、何を使ってやってた?」

「......石だ」

「だったらおそらくそれが原因だ。もっと大きいものでやれ。それでもマナが一向に減らないのならば、また俺のところに来い」


「ああ、わかった。ありがとな」



まじかー。大きさで消費するマナの量変わるんかー。そりゃマナ減らんよな。とりあえず大きいものに異能を使おう。けど、なるべく早く終わらせたいよなー。そうだ!地面を創作させよう。













































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全てを奪われたので、史上最強の聖騎士になって復讐します だるま @sanufute

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