「薬というものは、生活をよくするためにあるものですよね?」この作品でもっとも印象に残ったのはこのセリフだった。勝手な憶測だが、もしかすると作者様もそのつもりで書いたのかもしれない。
薬と毒は紙一重というのはもはや常識で、過剰摂取で命を落とすも容易い。
そんな中、非常に重い病気を抱えた女性を世話する主人公は、新薬の治験を快諾する。
薬の効果で眠る女性を見た主人公の心の揺れ動きが、細かく描写されており、生々しささえ感じた。
薬が人を苦しめてはいけない。医療が人を殺してはいけない。言葉にすれば簡単だが人の命を繋ぐと言うのは、それだけ難しいことなのだろう。
執筆お疲れ様でした。