第34話 聖女(過去4)

 犯罪組織を壊滅するための作戦はまず初めに逃げ道をなくすことから始まる。

 偵察隊が見つけた場所を封鎖し、その場から半径300メートル範囲を包囲し、もしアジトの出入り口がほかにあっても捕まえられるようにする。

 兵の人数は出し惜しみなく、5000人の兵を出撃することになった。

 100年以上も逃げ続けられていた組織だ、強い敵がいてもおかしくはない。

 アジト内部に潜入するのはおよそ300人ほど。

 のこりの4700人で周りを包囲し、もし内部に潜入した兵が、危機的状況にあったなら、各部隊の判断で潜入していいようになっている。


 偵察隊が戻ってから2日たって作戦が実行された。

 聖女のエリザベスがすることは負傷者が出た時の治療だけだ。

 そのため、外で待機だった。


 作戦が実行されてから1時間。

 アジトの中から金属音が鳴り響いていた。


 作戦が実行されてから2時間。

 いろんな叫び声が重なっていた。


 作戦が実行されてから3時間。

 近くのトラップドアで包囲していた兵、500人のうちの半分が潜入した。


 作戦が実行されてから4時間。

 数人が犯罪組織から泣きながら飛び出てきた。

 それは捕らわれていた女性たちだった。

 その女性たちは何か伝えようとしているが恐怖で声を出せていない。

 すぐに話してもらいたかったので、精神的ダメージを回復する魔法、『メンタルリカバリー』を発動し、落ち着いて話せるようにする。


「中にいる人たちみんながッ....!いやああああああああ!!!!」


 女性たちは一言言って、中で起きたことを思い出したのか泣き出してしまった。

 これ以上泣きだされるとさすがに対応に困るので魔法を使ってしばらくの間寝てもらうことにした。

 それより、先ほど女性は中にいる人たちが危ない状態だとでも言いたいように聞こえたが、、実際はどうなのだろうか、と思い、護衛を五人ほど連れてアジトの中に入った。

 アジトを奥に進めば進むほど多くの死体が転がっていた。それは潜入した部隊や、人質に使われたと思われる多くの女性、そして、犯罪組織、多くの死体だった。

 しかし、潜入した部隊の死体はそれほど多くない。

 少し不思議に思いながらも奥に進んでいくと、先ほどまでのとても狭かった時とは違い、天井は3メートルほど、縦横ともに20メートルほどの広いところに出た。

 そこには犯罪組織の死体が5人なのに対し、部隊の死体が、山のように積み上げられていてその数は200を超えていた。

 手が空いている兵士に、


「まだ生きている人がいるかもしれないから、外にいる兵士たちも呼んで直ぐに一列に並べて生きているか確認して!」


 そう指示をした。

 10分ほどで、並べ終わり、また生きているも者は右側へ。既に遅かったものたちは左側へ、寝かせてある。

 右側に寝かせている人達は全員意識が朦朧としていて、あと少し遅ければ助けることは出来なかっただろう。しかし助けられたのはたったの10人ほどだった。

 もし、生き返らせる方法が見つかったとしても、二人生き返らせることができたらまだ良い方だろう。

 目に見えない何かがないと生き返らせることができないとしても、それを視認する方法もわからないため、無理に等しい。


 それから、方法はないかずっと考えていたが、何も思いつかなかった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

先週投稿できなくてすみません。

あと内容薄すぎてすみません。


最後まで見てくださりありがとうございます。

今回はどうでしたか?

少しでも面白いと思って下さったら、評価等お願いします。

週一のペースで投稿していくのでまた来週も見てくださるとうれしいです。


これから、毎週土曜日、または金曜日に投稿していきたいと思っています。

これからもよろしくお願いします。

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無能と罵られパーティーを追放された勇者、実は最強 フレイアは制作出来ない、 @fureiya615

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