サンダルでダッシュ!

ゆあん

夢がつまった魔法のアイテム

 深夜三時の河川敷。静まり返った夜の川で、季節外れの水着姿で全力疾走する女がいた。何を隠そう、私である。


「負けるな私ぃぃぃ!」


 私、磯ヶ馬いそがば廻鈴まわれ、二十一歳。現在、女の人生を掛けたランニング中である。


 本日のミッションは、三区画先のゲームセンターから、あられもない姿を誰にも見られずに隣町の自宅まで走り抜けることである。


「見てろよ星の王子様ぁああああ」


 どうしてこんな事になってしまったのか。まずはそこからお話しなければならない。


 ――そうだろ?



 ☆



 事の発端は数ヶ月前。友人の美香に買い物に付き合わされた、帰り道の事である。


「美香のやろう。ちょっと私より胸があるからって、見せびらかしやがって」


 泥酔一歩手前の千鳥足で商店街を抜け、なんとか自室のベッドに飛び込んだ所だった。


 美香は美人で昔から男グセが悪い、百人斬りを自称するビッチだが、男に対する準備も気合も別格である。本日は最近出逢ったばかりのイケメン実業家とのハワイ旅行に向け、その魅力を発揮するための装備品「勝負水着」を買いに行くとのことで、なぜか私が同行することになったのだが。


「あの乳女……半分くらいはよこせってんだ」


 こちらは年齢=彼氏居ない歴の、こじらせ女子である。水着の出番がそもそも少ない上、あった所で勝負できる胸もない。学生時代に男兄弟に混じって鍛えてしまったつけが、貧素な胸として刻まれているのだ。


「えー、でもめっちゃこれかわいい。廻鈴まわれもそれ着て見れば? ってかサイズないかもだけどー!!」


 ――じゃあなんで勧めたんだよ、ビッチが。煽りの切れ味まで百人斬りかってーの。


 しかしそんな煽りにしっかり焚き付けられた私は、自分のスタイルでも着こなせる水着に、予想外の奮発をしてしまったのだ。


「いつ着るんだよこんなの」


 袋から取り出し、そのデザインに見惚れる。気がつけばスッポンポンになり、その水着を着用していた。


「きゃーかわいい廻鈴まわれ! こまっちゃうー!」


 と、姿見の前でぶりっ子をして軽く死にたくなる始末である。そのまま倒れ込むようにしてベッドで天井を仰いだ。


「ああー。誰かこんな風に押し倒してくれないかなー……まじで」


 見てくれは悪くない。肌もキレイ、エステも脱毛も超完璧。なのに男勝りの性格とこじらせ女子特有の面倒臭さが相まって、彼氏がこれっぽっちもできやしない。いよいよ就職活動も本格化する中、ますます恋愛に時間が避けなくなってくる。そうすれば私は、処女のまま学生生活を終えてしまう。この磨き上げたボデーを、誰にも愛されることなく、社会人を迎えてしまうのだ。それがたまらなく悲しい。


「あー。起きたら『注目の的!』になって男どもが私目当てで争ったりしてねぇかなー。って、なるわけねぇんだけど」


 そうして睡魔が襲ってきて、いつの間にか瞳を閉じていた。

 流れ星が流れたことなんて、気がつく訳がなかった。



 ――やたらと狭いな。


 目を覚ました私は、早速状況確認する。


「……また始まったか……」


 景色は薄暗く、ところどころに点在するLEDの明かりがなんとか視界を確保している。もちろんそこは、先程までの自室ではない。


「いや、ぶっちゃけそろそろだろうと思ってたんだけどさ。んで、ここはどこだ」


 だんだん夜目が効いてきたので、あたりを見回す。折りたたまれた私の足元には、最近はやりのボケモンのでかいぬいぐるみが二つ置いてある。手を動かそうにも、何やら見えない壁のようなものに阻まれて、とにかく窮屈だ。そして私は自分の尻が何かのくぼみにハマったように動かないことに気づき、事態を悟った。


「……ってUFOキャッチャーの中じゃねぇかぁあ!」


 目前には、頼りないキャッチャーがぶら下がっている。私は器用に足を折りたたんだ状態で、大型UFOキャッチャーのショーケース内に入っていたのだ。


 ――一体どうやって!? とは聞いてくれるな。私もさっぱりわからないのだから。


「ちくしょっ……体がかてぇえ!」


 私はショーケース内で体をぐるぐる回転させ、景品落下口の所に頭をつっこみ、なんとか抜け出した。


「確かに注目の的! だなこりゃ。なんでだよ。お星さまは頭吹っ飛んでんのかよ!」


 蹴り飛ばしたつま先に、確かな痛みがある。やはり夢ではない。そう、これは夢ではないのだ。


「まぁ、なるようになるしかない、か」


 何を落ち着いて、と思っている方もいるだろう。それは当然だ。皆様には初めてのことかもしれないが、私には初めてではないのだ。


 私には数ヶ月前のある日から、「呪い」とも言える奇っ怪な現象が起きており、頭を悩ませている。

 なぜなら、「寝て起きたら知らない場所にいる」のである。それも、ほとんどマッパで。


 ある時は駐車場、ある時はコインランドリー。寿司屋のカウンターの上だったり、小学校の男子更衣室だった時はいろんな意味で戦慄した。


 さらにやっかいな事に、どんどん遠くなっているのだ。


 最初の銭湯は二百メートル程度の近所だった。続いてコインランドリーは五百メートル。その距離は伸び続け、前回は五キロを超え、マラソンレベルのランニングを強いられている。最近での大冒険は、パンイチ姿で商店街をダッシュさせられ、挙げ句の果てに自転車で転倒しそうになり、あやうくいろいろなものを失いそうになった。


 この現象のたちの悪い所は、いつ来るのか分からないことだった。


 その日に備えて鍵をかけ、チェーンもして、脱ぎにくいボタンのパジャマからスウェット、ジャージに至るまで、あらゆる手段を試した。


 しかし、結局は無駄だった。「その日」が来ると、私は決まって、マッパで外に寝転んでいるのだった。




 そして久しぶりの今日。今回のワープ先はUFOキャッチャーの中だった、ということである。こうなると、最早入った方法などどうでも良い。大切なのは、いかに安全にかつ誰にも見られずに自宅に帰宅するかである。


「さて、本日の装備品は……お、過去最高装備じゃん!」


 ショーケースに写り込んだ自分の姿に、思わず歓喜する。


 こういう時、私はまず身につけている物の確認から始めるようにしている。なぜなら、毎度毎度、着用物はちょっとだけランダムだからだ。


 本日の装備品は、購入したばかりの水着である! 小胸さんでもバレにくいように胸元にかわいいフリルが配され、しかも白と黒のチェック柄の採用により視覚効果も得られるという女の子の夢が詰まった素敵仕様だ。さらにパッドを複数枚投入してもバレにくいデザインで、わざわざサイズアップして買ったのだ! だがしかし。


「パッド入ってねぇじゃんかよ……」


 自らが見下ろす胸元には悲しい隙間が生まれてしまっており、かわいいレーズンちゃんが「こんにちは☆」してしまっている。これはうっかり男の前で前かがみをしてしまって事故案件に発展するパターンである。


「なんでいちいちこう微妙に足りないんだよ! しかも下ぁ!」


 大変残念なのは下である。なぜかセットの水着パンツを履いておらず、スケ防止のインナーだけ着用しているのだ。これでは前回のTバックと変わらないどころか、むしろ悪化している。あのTバックはどんなプレイでも耐えれるという誰得強度がウリで実際それが役だったのだが――。


「……まぁビーサン履いてるだけマシと思うしかないか」


 つまる所、本日の私は、微妙に残念な水着を着用した状態で、UFOキャッチャーのショーケースに格納されていたという事である。これが日中なら、モテない童貞どもが夢中でコインを投入しただろう。なんて悲しいアトラクションを作ってしまったんだ。


「んで……ここは、いったいどこのゲーセンだ」


 店内を動き回る。電源が入っておらず、通電マークの微弱なLEDライトだけが輝く世界は、正直不気味なのだが、学校に飛ばされた時に比べればホラー度はマシと言えるだろう。何よりここでまごまごしていて誰かに発見される方が、よほど恐ろしい経験になると言える。社会的に死ぬだろうから。


 店舗内には特定のロゴが目立った。GASEというマークから、おそらくゲームメーカー直営のゲーセンなのだろう。店舗内の掲示物の情報から、店舗名と地名が判明する。


「川ひとつ超えてんのかよ……まじかよ……」


 私の住む駅の隣駅ではあるが、その距離は例外的に遠い。なぜならこの二つの間には県跨ぎの川があるからだ。川を渡るにはあの陸橋を超えていくしかない。


 私は入念に準備体操をする。インナーが尻に食い込むことなど最早気にしない。誰も見てないからね!


「さてまずはどうやってここから出るか、だ」


 ゲーセンの施錠はシビアだ。全国展開の拠点となると、セキュリティロックも厳しい。だが私は、二階に続く排煙窓が開けられていることを見逃さなかった。私は椅子などをかき集め、よじ登り、その隙間に薄い胸板を滑り込ませていく。


「ふ、こんな時に貧乳は便利なんだよ! はっはっはは!」


 窓からぬるりと抜け出し、鉄棒の要領で半回転、ゆっくりと着地する。


「……風が冷たいよ。心まで寒いよ。……ああ、胸元に隙間風が……」


 華麗なポーズで着地を決めても、虚しさは拭えない。


「ちくしょう! お星さまのばかやろう!!!」


 私は涙がちょちょきれそうになるのを堪えながら、懸命に駆けた。


 メインの通りが見える。ここまでくれば、私に地図は必要ない。しかし静まり返った夜間とはいえ、車通りはあるようだった。車のライトに照らされれば、水着一丁でガチフォーム走りをする女が浮き彫りになってしまう。私は横道にそれ、住宅街を迂回することにした。


 しかし、それが過ちだった。


「……何かの気配がする」


 私は過去の経験から、第六感とも言える感覚が備わっていた。この背後から迫りくる感じは……


「野良犬かっ!?」


 私は走りながら振り向いた。そして怪しく光る眼光に、旋律した。


「おまえこの前のわんこじゃねぇかぁ!!」


 相手は警察犬御用達のドーベルマンである。前回も突如として私の前に現れたこいつは、未だに飼い主の元に帰れずにいるのだろうか。と、今はそんなことはどうでもいい。


「くんなよぉ!」


 私は全力疾走で振り切ろうとする。ビーチサンダルが強く叩きつけられ、パンパン!という音が住宅街にこだましている。暴走族も真っ青な爆音を発しながら走る女と犬。わんこは途中なんども飛びかかってきて、買ったばかりの水着がすでにズタボロ。フリルはちぎれるように剥ぎ取られ、小胸対策は台無しの形相である。


「ちくしょうがぁあ! 絶対負けねぇ!」


 住宅街を抜けると、川岸が見えた。


 ――やるなら、ここしかない。


 私は覚悟を決めて、川岸を背にして犬に向かい合った。


「おっしゃあ! こいこの駄犬!」


 わんこは目を♡にしながら飛び込んでくる! 


 その凶暴な牙が私の胸を引きちぎろうと噛み付いた――


「あまいわ!」


 しかし牙は水着を少し切り裂いただけ! 私は無傷!


「貧乳舐めんな!」


 そのままわんこを抱きかかえるように後方に吹っ飛び、そして回転、さらに――


「これでも喰らえ!」


 反動を生かして後方に回転、そして巴投げの要領でわんこを放り投げる!


「きゃいん!」


 犬は空高く舞い、ガードレールを飛び越え、川に落下した。


 ――ドボン!


「おとといきやがれってんだ!」


 私はつい勢いで中指を立てる。わんこは犬かきをしながらどこかに逃げていった。


「……こういう所が原因でモテないんだろうな、私」


 たぎった体に冷たい風が吹きかかる。寂しい気持ちを押し殺しながら、陸橋へととぼとぼ歩き始めた。


 ――しかし、ここで計算外のことが起こる。


「な、なんだあれ」


 陸橋に近づくにつれ、赤いサイレンの輝き。遠目で見れば、パトカーが数台止まっている。陸橋付近で事故があったらしい。


「おい、嘘だろ」


 私は周辺を見渡した。しかし、目のつく所に他に反対側に渡れそうな橋は一本もなかった。私の住む街は橋を渡って少し先にある。つまり、あの橋を渡らなけば、私は帰れない。しかしあの警察どもに見つかれば、違う意味で帰宅は困難になる。


「泳ぐ、か」


 川の幅は距離にして百メートルと言ったところ。流れは早くない。物理的には泳げなくはないだろう。


 しかしこの寒さが問題だった。これだけ寒ければ、たかが百メートルとは言え、泳ぎきることは難しくなる。さらに暗いから、危険だ。水着をきているからちょうどいいとかそういう場合ではない。


「ここまできて……」


 逡巡は命取りだ。パトカーからでてきた警察官が、周辺をうろついている。懐中電灯を周囲にむけ、目撃者を探している様子だ。そのライトが私の方に向けられる。


「やば」


 死(社会的)までのカウントダウン。


 ――迷っている時間は、ない。


「私なら、やれる」


 私は精神統一をした。覚悟を決めた。私がやんなきゃ、だれがやる。


「うおおおおお!」


 男顔負けの雄叫びをあげ、私は一気に川岸まで駆け下りた。


 すでに私史上の最高速度がでている。目前にどんどん川が近づいてくる。このまま行けば、川にダイブすることになる。だが、私は速度を緩めない!


 ――私は知っている。こういう時の装備品が、必ず何か役に立つんだということを――


「お前のちからをみせてみろ!」


 そして、最高速度のまま川に足を踏み入れた――


「ビーチサンダル!」


 しかしその足は表面張力によって沈まなかった!


「いけええええ!」


 そのわずかなスキに、反対側のビーチサンダルが水面を叩く!

 右足が沈むより前に左足!

 そして左足が沈むより前に右足!!


 ――そう、私は今、川の上を走っているのだ!


「うおおおおお!」


 私の走力は百メートル一一秒フラット。幼少の頃に兄貴達から逃げまくって鍛えたこの足は、ついに水面を走るという奇跡を生み出しているのだ!


 全集中力を振り絞り、足を高速回転させる! 遠く反対岸の景色が、あっという間に迫ってくる!


「やったれぇえええ!!」


 あと一◯メートル、

 五、

 四、

 三、

 二、

 一、


 ――そして――



「わたりきったぁ!!!」



 ――その瞬間だった。



「あっ――」



 サンダルの鼻緒が切れた――


 私の体はまるで吸い上げられるようにして持ち上がり―― 

 


 このまま転倒すれば、目前の砂利道に体が叩きつけられる。

 速度も早い。そして相手は砂利道。剥き身の私が叩きつけられれば、助からない。


 私はこのまま終わってしまうのだろうか。

 愛した男にも見せてない清い体を、こんな事で傷ものにしてしまうのだろうか。

 そうしたら私は、きっと裸を見せられないまま、女の人生を終えていくんだろうな。


 ――私の人生、しょせんこんなだったんだ―― 



「――んなわけあるかぁあ!!」


 私はその時、父親に何度も本気で背負投げされたことを思い出した。


 刹那、空中で体をよじり、回転の勢いを殺しながら膝を折ると、


 ビキニを一気に脱いだ――


「うおおお!」


 そしてビキニを握りしめた私は、それを膝に巻きつけた。


「見せてみろ!」


 ビキニのブラが膝っ小僧を見事に隠し、まるでサポーターのような形状に変化している!


「――お前の強度を!」


 そのまま膝で着地する。

 ビキニが削られていく。

 私の関節が軋む。

 砂利が悲鳴をあげる。

 私は反動で膝スライディングを決め――



 ――そして、停止。



「はぁはぁ……」


 ――助かった。


 幸いにも、無傷。購入したばかりの装備品「小胸ちゃんの夢が詰まったビキニ」は己の使命を果たし、無残な姿になってしまっている。かわいいフリルはちぎれ、紐部分だけが残っている。勇敢な最後だった。

 そして振り向けば、水面に叩きつけられ続け破損した「ビーチサンダル」達も、互いに覆いかぶさるようにして転がっていた。


「……お前らって奴は……」


 見上げれば、すぐそこには見慣れた通りがあった。ここから先に少しいって路地に入れば、ここに住む住人しか通らない。隠れる場所も、十分にある。


 私は帰ってきたのだ。今日も、純潔を守りながら。


 私はしゃがみ込み、戦友達を静かに握りし締め、そして川に浮かべた。この川の行き着く先が、お前達の墓場だ。


「お前達の事は、忘れないよ」


 そして私は、スケ防止用インナーパンイチで、暗闇に消えていった。




 後日。


「んでー、んじゃあどんなサンダルだったらいいんだよぉ、って聞いたわけー」


 飲み慣れた居酒屋。いつものように美香の自慢話が始まっていた。ハワイ旅行にいった男との出来事らしいが、興味のない私は話半分で枝豆を貪り、ビールで流し込んでいる。


「そしたらサー、『やっぱビーチサンダルかな』とか真顔で言うんだもん。なくなーい? どう思うー? 廻鈴ぇ」

「……いいんじゃないかな、ビーサン」

「え、うっそー。どこがー?」

「んー、そうだなー、だってさ」


 私はあの日、あの場に残してきた戦友達の事を思い出していた。

 私を守ってくれた、戦友。

 奴の名誉のために、私は言わなければならないのだ。


「頼れるじゃん。ビーサン」


 そして私は意味もなく、古びた白熱灯に向かってグラスを掲げた。

 それを見た美香は、女子力低いーとか、短足に見えるー、とか、むしろ安っぽくて強度とか不安だしーとか色々言っていたが、私にはどうでもいい事だった。


「そんで、どうすんの」


 そうして聞き流していると、美香がマジトーンでこちらを見つめる。女でもドキッとするいい顔だ。


「男。紹介しよっかって、言ってんの。揉まれれば少しはデカくなるでしょ」

「別にいいよ、私は」


 開き直った私に、美香はやれやれとわかりやすく溜息をついた。


「んじゃーずっと貧乳のコンプレックスを抱えたままで良いわけ?」

「いや、それはない」


 きっぱりと否定する私に、美香が星のように眼をパチクリとさせる。


「たまにはいいことあんだよ。とくにサンダルとセットだと」




 終わり


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

サンダルでダッシュ! ゆあん @ewan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ