「呪いや怨念を受けた者から獣臭がする」というのは割と歴史ある描写というか、怪談では昔から散見される表現で、そういう文脈を知っているとこのお話にグッと深みやリアリティを感じるのですが、作者さんはそれをある程度勘でやっているようなフシがあり、そのセンスにビビります。それともご本人の弁の通りある程度実話なのか……それはそれでビビります。
広がると良くないですからね。もう遅いですけれど。
生きていない邪悪と生きている邪悪の相乗がとても嫌な気分になって素晴らしい。平山夢明テイストでかなり好きです。
裸で外に出すとかもっとちゃんとエロい感じでお願いします。怖すぎます。現実にいるヤバい人間に耐性無いので無理です。
良くも悪くも純朴な主人公の視点を通してあくまで日常に足が着きながらも、周囲の人間と、人間でないもののために非日常へぐいぐいと傾いてゆく描写がひりひりと凄まじく、引き込まれました。描かれている人間の悪さが、人間でないもののもたらす恐怖に決して負けず劣らずであるところがまた凄いです。とても面白かったです。
えっちなのとホラーって、よく合いますよね。エッチはHorrorのHなのかもしれない。女性視点で書かれているので、エロが妙な目立ちかたをせず、ドキドキワクワクを高めています。彼女の性格自体もすごく読者を惹き付けるんですけれど……。顔の良い男たちもとても良い仕事をされていました。こういうホラー好きです。
暴力のシーンやグロ描写も怖いんですが、僕が本当に怖かったのは、ラストです。 語り手が最後に心の中で本当の心の内を一言で語るところが、そういう状況下の人の頭の中を覗いている様で、ゾッとしました。