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  • あとがきへの応援コメント

    マジシャン・アスカジョー先生

    はじめまして、テツみンと申します。

    東欧という、政治的にも治安的にも難しい地域での一人旅。そこでの素晴らしい出会いがとても上手く表現されていて、夢中で読ませていただきました。まさに一期一会な作品だったと思います。
    このまま、映画の原作になってもおかしくないほど、中身の濃いストーリー。本当に感動しました。
    あとがきを読んで、これが実体験をもとに書かれたと知り、さらに驚いてます。(そういえば、ノンフィクションのカテゴリに……)
    素晴しい作品、ありがとうございました。

    作者からの返信

    テツみン先生

    初めまして、マジシャン・アスカジョーと申します。
    この度は拙作をお楽しみいただきありがとうございました!

    本作は今から20年ほど前、私が大学生だった頃(円高だった頃💦)バックパッカーとしてあちこち回った体験を基にした私小説です。カクヨムやなろうの主流とはだいぶ違う作品なのであまり見向きされる作品ではありませんでしたが、ここまで楽しんで頂けて大変光栄に思います!

    本シリーズは4部作となっており、今回お読みいただいたのは最終章の第4部です。他にアジア編やオーストラリア編などシリーズ1~3にありますので、もしよろしければそちらもお楽しみいただけると幸いです。

    本当に素敵な感想ありがとうございました!
    今後ともよろしくお願いいたします^^

  • ~Epilogue~2020年12月1日~への応援コメント

    こちらこそ、読ませて頂きありがとうございました!
    ハア……終わっちゃいましたね。
    旅先で出逢った方達のその後のエピソードもなかなか(^^;
    出会いも別れも、これ天命。
    うん!そうだと思います。
    そしてこのお話に出逢えたのも、すなわちこれ天命である、と(*≧∇≦)ノ感謝!

    作者からの返信

    メリークリスマス!

    このEpirogueを発表したのが、ちょうど一年前の12月25日でした。
    というわけで、最終章に登場したそれぞれの結末はこのようになりました。

    実際に私自身は大学卒業後、単身モスクワに行き、立花氏(仮名)の下で宝石商としての修行を2年半ほど行っていました。その後においても私の人生においてこの物語に登場した様々な人物が影響を与えてくれています。

    このシリーズの冒頭に登場したスナフキン先輩の「この世は美しいものにあふれている。問題はそれに気付けるかだけだ」という言葉を追いかけ、果てしない旅をしてきました。その旅路の果てに見たものは、天命には逆らえない人間のはかなさでした。

    お気づきだと思いますが、北京編に登場した”姉さん”については、別建てでチャプターを用意しております。そうせざるを得ませんでした。
    次の「AMAKUSA」という話がそれです。ぜひそちらもお楽しみいただければと思います。

    本編最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!
    私もミルキーウェイウェイさんとの出会いをこれからも大切にしていきます!


  • 編集済

    2001年3月6日への応援コメント

    この金髪の女性怖すぎです(笑)
    頭の中で「終劇」という文字と拍子木が鳴りましたよ💦
    (私の中の中国の女性のイメージがどんどん崩壊してゆく。しかし強いですね💦)

    最後、ゲートでの別れが詩的で美しい……
    実を結ばない花は美しくないとは限らない、か。
    彼女の今後が凄く気になります。

    作者からの返信

    とうとう最終章の最終回!
    長い長い旅をお付き合いいただきありがとうございました!
    カクヨム内にも無数の作品がある中、しかも私のような無名の新人の
    長編小説に最後までお付き合いいただき、感謝感涙です!

    「姉さん」こと于春麗《ユー・チュンリー》との叶わぬ恋物語で
    この長い長いストーリーの幕を閉じることに色々抵抗はありました。
    ”長い旅を通じて人生を悟った”みたいなオチのほうが、
    旅日記を標ぼうしてきた流れの中ではふさわしい気もしますが、
    この恋だけは何かに保存しておきたいという気持ちがずっとありました。

    于春麗《ユー・チュンリー》との物語は、この後の「AMAKUSA」という
    スピンオフ作品でその後を描いております。
    ぜひそちらもお楽しみいただければ幸いです。


    この物語全体を通じて気に入っているシーンはいくつかありますが、
    姉さんの部屋からたまたま目撃した女軍司令官と漬物野郎、
    そしてチンピラ風味の三人のアクションは大好きなシーンの一つです。

    特にこの北京編ではかなり重たいテーマを取り扱ってきたので、
    最後にこういう軽快なシーンを入れられたのはよかったかなと思います。

    中でも気に入っているのが、イチモツを爆撃され、「犬のクソのように丸まった二つの影が見える」という描写は、悪意がこもっていて好きです💦
    でもこれ実話なんです。
    この物語にはたくさんの中国人女性が登場しますが、
    どれも気高くそして勇猛ですが、
    あの気合の入った金髪の女軍司令官が踵を返して去っていく姿は
    いまでも激しく目に焼き付いています。


    于春麗《ユー・チュンリー》との恋が美しく残っているのは、
    最初から叶わない恋だったからであり、
    その意味で、最初から保存されるように生まれてきた恋なのです。
    もちろん美しいことが至上ではないし、
    儚いからこそ、また朽ちるからこそ価値があるというもの。
    ただ美しさとは悲しいものです。
    だってこれからもずっと、美しくあり続けなければならないのですから。
    でも”ある意味”その保存には成功しました。
    その理由は「AMAKUSA」にて明らかになります…。

    あと3編。
    次は最終章全体のEpilogue。
    本作に登場したアノ人たちのその後が描かれています。

    そして「AMAKUSA」。
    于春麗《ユー・チュンリー》とのアナザーストーリーです。

    最後、ちょうど一年前の今日、執筆完了を祝って旅した東京を描いた「あとがき」。

    これでコンプリートとなります。
    是非お楽しみいただければ幸いです!
    とりあえず本編を最後までお楽しみいただきありがとうございました!!


  • 2001年3月5日への応援コメント

    国際対外工作室→北京国際友好協会。
    こうまで変わると、なんか親しみが湧きますが、本当の目的を知ってしまうと、はっきり言って怖いです。
    国益のためとはいえ(内容はなんとなく)精神を病んでいく彼女が痛々しいです。

    『弟』の言葉で少し元気になった『姉さん』大丈夫かな……


    作者からの返信

    すっかり寒くなりましたね。
    クリスマスすら通り越そうとする街角の慌ただしさよ。
    でも、この鋭く尖った冷たい空気。結構好きです。
    やっぱり新年よりも、年末のほうが平和を味わえます。

    さてさて、本編もあと2話となりました。
    私は大まかな構想を考える前に、よく『私的サントラ』を決めます。日本語の歌詞だとそこに出てくる言葉に振り回されますので、なるべくなら外国語か音楽だけのものが望ましいとは思いますが、私はよく椎名林檎さんの曲を私的サントラに選びます。

    今お楽しみいただいている「北京編」の私的サントラはこちら。
    『命の帳』という歌です。
    https://www.youtube.com/watch?v=-mxAMZsBYxQ

    犬の散歩中に大まかな構想を練りますが、その間ずっとこの曲を聴いていました。

    …明け方の冷え切った青い部屋の中で孤独を噛みしめる。その不安が、まとまりもなく繰り返し響いてくる。
    そんなイメージをこの曲から感じ、具体的な絵に落としていったのが北京編の6話になりました。
    実際に3月3日の于春麗《ユー・チュンリー》誕生日の明け方の描写は、まさにこの歌のイメージからリッピングしたものです。


     北京国際友好協会という組織名は私の方でアレンジを加えていますが、姉はこれに類する組織に所属していました。私は実際に17の時に、東京都と北京市の国際交流事業で訪中しており、この時于春麗《ユー・チュンリー》と知り合いました。
    ――どうやらこの訪中使節団を実施するため、東京都から相当のお金が出ているらしい。
     これは使節団に参加した数年後、どこからともなく入ってきた情報でした。その後中国の外郭団体とそのミッションを取材したアメリカ人ジャーナリストの本で、姉が所属する組織の名前を見つけました。
     ただこれについてはむしろ日本の外郭団体に対して思うことの方が多く、JAICAをはじめ、カネをばらまくだけの無策な支援活動のほうがよほど罪深いと思います。国際親善のあるべき姿とは、具体的な戦略上にあるべきだと思います。
     今でも中国にはこうした外郭団体の名前をかたる戦略上の組織が多数あると言われています。


     姉はデキる人だったので、次第に出世していきましたが、一方で会うたびにすり減っているのが分かりました。彼女にとっての不幸は、もともと中国領事館の駐在員だった父親を持ち、10代の数年間を東京で過ごした経歴があるため、次第に背負った任務を負担に思うようになっていったことです。私をはじめ、多くの日本人と接する中、彼女の中で矛盾が生まれたのでしょう。
     本作のラストに「AMAKUSA」という名のスピンオフ作品を掲載します。これは北京編後の于春麗《ユー・チュンリー》との物語です。ぜひそちらもお楽しみいただけたら幸いです。

     さて次回はいよいよ本編の最終ページとなります。姉さんとどのような結末を迎えるか。ぜひお楽しみに!
     いつも素敵なコメントありがとうございます!

  • 2001年3月4日への応援コメント

    バリバリのキャリアウーマン!というイメージがあったのですが、まさかこんなも何かに苦しみ、悩んでいるとは……
    それがいったい何なのか?ものすごく気になります。
    いったいどんな結末になるのかヽ(´Д`;)ノ

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます!

    いよいよ12月になりましたね!
    長らくお付き合いいただきましたが、おそらく本年中には本作を読み終えられるのかなと思うと、いささかならずとも寂しさがあります。
    今年新作の執筆にとりかかっていましたが、途中でコロナにかかったり、また本作の改稿が忙しく、思うように執筆がはかどりませんでした。

    ただ、近頃は本作だけでいいかなと思うようにもなっています。
    それだけこの作品には全力を投じました。書き終えたのは今からちょうど一年前になりますが、その時はもう何も残っていないぐらい出し切ってしまいました。

    もう数話この物語は続きます。
    実は今回の改稿作業で次の1話は追加されたものです。
    是非お楽しみいただければと思います。


    さて、バリキャリウーマン于春麗《ユー・チュンリー》ですが、
    彼女の闇については次項で詳細を語ることになります。
    お気づきだと思いますが、姉さんと于春麗《ユー・チュンリー》は同一人物です。ただバリキャリモードの時を于春麗《ユー・チュンリー》と呼び、素顔をさらけ出した姿を姉さんと呼ぶなど、呼び名を変えることによって視点の差を出してみました(分かりにくかったら、申し訳ございません💦)

    彼女が抱える闇とは何か。そして叶わぬ恋の理由は何か。
    是非ともお楽しみに!
    いつも素敵なコメントありがとうございます!!

  • 2001年3月3日への応援コメント

    一見タフそうに見えた彼女でしたが、かなり限界ギリギリの、まるで先も見えない闇夜を歩くような精神状態だったとは。
    最後の顔面ケーキ、主人公の優しさにホロりとさせられました。
    これは私も弱い、と(笑)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    これまで本作シリーズの中でいくつかの恋愛を描いてきましたが、
    「絶対実ることのない恋愛」を描いてみたいと思っていました。
    育つこともないし、枯れることもない。
    だから苦痛であり、耐えるには本当に愛していないと続かない。

    どんなに好きという状況でも、ずっと好きであり続けることはありません。
    お付き合いしていても、気持ちが揺らぐことはあるし、
    この人しかいないという瞬間もあります。
    そういう揺らぎを描く作品はたくさんありますし、
    このシリーズの中で私も書いてきました。

    于春麗との時間は、ただ悶々とする時間です。
    ふたりは絶対に結ばれない。
    キスシーンもラブシーンも登場させず、究極の濃度を伝える。
    それがこの北京編に込めた僕なりの挑戦です。

    ケーキのシーン、気に入っていただいてとても嬉しかったです!
    この人が笑ってくれるなら…。

    ミルキーウェイウェイさんなら、どんなシチュエーションで笑ってくれるでしょうか?


    さて、この実らない恋愛はどうなっていくか…
    次第に闇が深くなっていきます…。


  • 2001年3月2日への応援コメント

    誕生日ケーキを顔面に(笑)
    ようやりましたね……ってなかなか😅

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    最終章である北京編を今ガリガリ工事していますが、
    愛を描くとはこれほど回りくどいものなのかと改めて思います。

    誕生日ケーキについては、Episode2の北京編でも触れましたが、
    コレは実話です💦
    とにかく絵に描いたようなバリキャリウーマンだったのですが、
    こういうことができるギャップにすっかりはやられてしまいました。
    ただ年齢も背負っている者も違いすぎるため、
    姉、弟と呼び合う以上に進展のない奇妙な関係になっていきます。
    どんなにお互い好きになっても、それ以上進展させられない。
    その苦悩こそ、この北京編で描きたい部分です。

    次項でもこのケーキを伏線にしたストーリーが展開されます。
    どうぞお楽しみに!

  • 2001年3月1日への応援コメント

    アイラグをヒントに生まれたのが、「カルピス」とか。
    同じ発酵飲料ということでしょうか(笑)
    馬乳酒って飲むのが勇気入りそうです(^o^;)
    幸か不幸か……ここでまさかのアイラグ登場でしたが、それから先の展開はまさに「九死に一生」でしたね……
    こわいですね(--;)

    この女性は…… 前に登場されてましたね?

    作者からの返信

    おはようございます!
    アイラグがカルピス発想の元になっていたとは知りませんでした!
    ここに書いた話は事実で、北京行きの同じコンパートメントだった内モンゴル人の商人からわけてもらったところ、大変なことになりました💦

    オーストラリア編でも書いていますが、わたしはお酒が全くダメです。
    そもそも母が全くダメで、注射の消毒からダメな人です。
    それがこのモンゴル事件の後、急に遺伝子初めまして、
    今でもお付き合いで口付け程度に飲むだけで体がかゆくなり、
    関節がだるくなってしまいます。
    安上がりな体質ですが、そのきっかけとなったのがこのモンゴルでのアイラグ事件でした。

    シンプルに発酵が悪かったのでしょう。
    そもそも強烈な胃酸のような味でしたが、一気飲みコールがかかってしまい、ノリで飲み干したところ作中にあるようにゴビ砂漠の真ん中で急性アルコール中毒症状を起こし、生死をさまよいました。
    本来はそんな感じにはならないと思いますので、機会があればぜひお試しを!たぶん韓国マッコリのちょっと強いバージョンかと思います。


    さて、于春麗《ユー・チュンリー》ですね。
    さすがです。Episode2の北京編で登場しています。
    この人も実在の人。そしてたぶん僕が本気で愛してしまった唯一の人…。
    なぜなら最初から絶対に叶わない恋だったからです…

    今年は一年間かけて『ノンストップアクション』シリーズ全編を大幅改稿しているところで、現在週3編をTwitterでアップしています。ちなみに今日アップ分はサンクトペテルブルグ編第2話です。
    ミルキーウェイウェイさんにはきれいな状態にした作品をお楽しみいただきたいので、今週から慌てて北京編の改稿も同時進行させています。

    これまでも作品を通じていくつかの恋を描いてきましたが、
    これ以上の恋愛は今後ほかの作品でも描けないというエネルギーを
    この北京編に注ぎたいます。だって人生最初で最後の恋だったから…

    この于春麗《ユー・チュンリー》という人がいかに私の人生を翻弄してきたか。ストーリーは番外編にも続きます。
    是非是非お楽しみくださいませ!



  • 編集済

    2001年2月28日への応援コメント

    『スーテーツァイ』のレシピありがとうございました!とても嬉しかったです(´∀`)

    早速作って飲んでみましたっ!
    ……うぉ!辛い?しょっぱい!?とびっくり(笑)
    塩キャラメルみたいな感じじゃなかったですね(笑)
    おっしゃる通り、塩を少なくしたら美味しく飲めるかもです(^-^)

    きっと現地のような、厳しい寒風が吹き付ける日、草原から帰宅した直後とかに飲んだら美味しいのかも知れません(笑)
    めちゃグラグラ煮えたぎってるのをお椀か何かに入れて飲んでるイメージがあります。
    「あ~温っまる~!」とか言って。

    また挑戦しようと思いました(^-^)

    あっ!やっぱりアルヒ登場しましたね!
    キツそう……

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    早速ステーツァイのレシピをお試しいただきありがとうございました!
    モンゴル人の死因を調べたことはありませんが、たぶん心臓病や血管系の病がほとんどだと思います。とにかく、塩、塩、塩!土俵入りの力士じゃないんだからというぐらい、なんにでも塩をぶっかけて嬉しそうにしています。国民全体が中毒と言っていいレベルですな💦

    さてそんな中思い出深かったのが、たまたま私が見つけた日本料理屋に彼らを招待した時のことです。一応日本人の板前さんがいるお店だったのですが、茶わん蒸しや甘しょっぱいタレのかかったつくねの串焼きに感動していました。
    ザマ―みやがれぇってんだい。これが料理ってもんよ!と、自分が作ったわけでもないくせに和食を誇りに思ったものです(笑)とくに八幡巻きには3人ともマジで泣きそうになっていましたので、追加で2皿頼んであげました。

    アルヒは蒸留酒ですが、とにかくきついですね。「でもちゃんとしたお店で買わないと、たまに工業用アルコールを混ぜたものとかニセモノもあるので」と心から冷えることも言われました。笑えます。
    塩、油、酒!。寿命を縮めるものばかりのモンゴル生活ですが、やはり愛すべき人たちの多い国です。わたしは大らかな彼らが大好きです!

    コメントありがとうございました。
    いよいよ最終章北京編です。Episode2にも少しだけ登場しましたが、私が本当に愛した人との悲しい恋物語です。
    是非最後までお楽しみくださいませ!


  • 編集済

    2001年2月27日への応援コメント

    反日感情もそうですが、まさか同じモンゴル人同士の中で似たようなものがあるとは知りませんでした(実際、内モンゴルの人々はどういう立場なんだろう?と考えたことはありますが……)

    本当の友情を知った主人公の今後が楽しみで
    す( ω-、)
    やっぱりあのミルクティーの中身は、過剰な塩が入ってんですね(笑)
    飲んでみたいと思ったんですけど。

    作者からの返信

    いつもご愛読いただきありがとうございます。
    文化の日だというのに、東京は今日も半袖がちょうどいいぐらいの気温でした。
    まだ毎日着る服に悩んでいますが、そろそろ冬の足音が聞こえる空気になってくるのかな。そんな時にはぜひ温かいステーツァイを!拾ったレシピですが大雑把に記しておきます。

    紅茶…1パック
    水…500ml
    牛乳…100ml
    塩…小さじ半
    バター…小さじ半

    これが本稿で登場するモンゴルの塩ミルクティー「スーテーツァイ」です。
    バターはなくてもいいかもしれませんが、ちょっと油っこかったです。
    本当はダン茶という特殊な茶葉を使っており、レンガのように固められており、それをハンマーで割って使っていました。塩も岩塩を使っていました。

    ツェレン曰く、「モンゴルの年寄りは、毎日これを飲まないと死にます」とのこと。でも私にはちょっと…。塩キャラメルみたいなハイカラな風情ではなかったかな。とにかくしょっぱい!。もしお試しになる際は、”ほんのり塩味”という程度で様子を見ながら加えることをおススメします。


    さて、反日教育。
    この旅に出る前に、司馬遼太郎さんの『街道をゆく』シリーズでモンゴル編を読んでおり、モンゴル人における感情は多少理解した上で伺いました。私は大学の専攻が中国語だったこともあり、中国にはかなりの数を訪問していますが、目立って反日的な態度を取られたことはほとんどないです。たまに調子に乗った若い子から「日本の侵略をどう思うか」などと聞かれたことはありますが、だいたいは「彼は関係ないだろう!」と周りにいなされます。
    ただ彼らの奥深くにそういうスイッチがあることは理解し、うっかりそのボタンを押さないようにこちら側も気を付けなければなりません。
    反中反韓もそうで、私たちも日本のメディアでそういう部分をピックアップして見せられますが、一般的な韓国人や中国人がそれほど露骨な態度に出ることなどほとんどないです。政治的な見方になると全く変わってきますが、大雑把に中国人とか韓国人と括るのではなく、一人ひとりをキチンと接する必要はあると思います。

    バヤルもツェレンも実際に存在しますが、とにかく心の広い人たちでした。
    さあモンゴル編もいいよ大詰め!長い物語のトンネルはもうすぐそこです。
    改めましてこれからもよろしくお願いいたします!



  • 2001年2月26日への応援コメント

    モンゴルの温かいおもてなし。
    いいですね(´▽`)

    作者からの返信

    ご愛読ありがとうございます。
    お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。
    実はこの週末はハロウィン関係で久しぶりにマジックの依頼があり、忙しい土日になってしまいました。緊急事態宣言明けということもあり、なかなか盛況となりました。いつか機会があればミルキーウェイウェイさんにもお見せ出来たらと思います。

    今回お読みいただいたのは結構好きなページです。
    これも実話でして、モンゴル二日目にして高熱を出してしまった時の話です。
    バヤルのめちゃくちゃな処方にいささかうんざりでした。
    「とにかく肉を喰え!」
    「(よくわからんピンクの錠剤を出し)これを飲めば全部解決だっ!」
    その人情はありがたかったのですが、悪寒や頭痛以上に彼の荒療法のほうがつらかったです💦

    本作にもあるように、モンゴルでは流れ星は”人の死”を意味するそうです。
    よって流れ星を見たときは、「トゥイトゥイトゥイ」と唱え、
    ”あの星は私の星じゃないです”と慌てて祈るそうです。
    我々が願いを託す流れ星も、お国によってはとても不吉なものなんですね。

    この流れ星のくだりは、最終章北京編に淡くかかっています。
    さて、悪夢に出てきた黒猫にまで見捨てられた”俺”は真の友情を取り戻せるのでしょうか。続きはこの後のお楽しみということで!

    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月25日への応援コメント

    人に部屋のカギを渡して上半身裸で屋外、それからタバコを吸いながら、「で、なんの用?」って(笑)
    良い人じゃないですか。

    作者からの返信

    ご愛読ありがとうございます!
    雨の旅に冬の色が濃くなりますね。
    そりゃそうだ来週から11月だもの。
    どうかご自愛くださいませ!

    さて、いよいよやって参りましたモンゴル。
    サユリさん編、バルト三国編、ロシア編と続き、ようやくアジア圏に戻ってきました。
    筆者自ら「これはみんな実在で」というといかにもなのですが、
    実際にバヤル氏はシベリア鉄道で乗り合わせたイワノフ氏の紹介でした。
    快活な人物で、信頼したら平然と自分の右手でも差し出すような人でした。

    作中にもありますが、大好きな北京の友人たちもこういう傾向があり、
    少々暑苦しくも感じますが、私はこういう情に厚い人が大好きです。

    正直モンゴルについては、「モスクワから北京に向かう途中だから寄ってみよう」という程度の感覚でした。確かに見るものも特にない乾いた街でしたが、このバヤル氏との出会いによって忘れられない街となりました。

    作中ではなかなかグラデーションは伝わり辛いと思いますが、
    そもそもこの最終章が始まった段階において、主人公は極端な嫌なヤツになっていました。友人や恋人すらも遠ざけ、「オレの道を進むんだ」と嫌な奴になっていました。
    章を追うごとに、少しずつ人とのふれあいを思い出し、ふたたび心を開いていくという物語なのですが、このウランバートルの地でそのきっかけを手に入れることになります。

    北京行きの次の列車が来るまでしばしウランバートルでの友情編をお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月24日への応援コメント

    笑ってはいけないとおもいましたが、雑巾がけのところでこらえきれなくなってしまって。吹き出しました(((*≧艸≦)ププッ
    次回も楽しみです!

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます!

    以前にもお話ししたかと思いますが、ちょうど一年前このお話の連載に追われていた時のことを思い出します。毎週2本ペースでアップしていたのですが、この第4章は走りながら書いていたこともあり、結構アップまでギリギリの攻防でした。
    もちろん出版社やなにがしの契約に縛られていたわけではないので、無理に週2本のペースを死守する必要はなかったのですが、「絶対に年内に連載を終える!」という目標を達成するために頑張りました。
    日中は仕事をしており、夜の時間は寝落ちしやすいので、毎朝5時起きで執筆をつづけていました。改めてよくやっていたなぁと思います💦
    現在本シリーズすべての改稿作業を進めており、週3本ペースでツイッターでアップしています。今ようやくサユリさんとの話が終わり、これからバルト三国編に入ります。どのタイミングでミルキーウェイウェイさんのペースを追い抜くかわかりませんが、なるべくきれいな形のものをお楽しみいただきたいなと思っています。頑張りますね!!

    さて、今回はロシア編と次のモンゴル編の幕間として、シベリア鉄道での景色を描きました。実際には5泊6日だったと思いますが、モスクワからウランバートルまでの道のりはさすがに長かったです💦(その間シャワーもないですからね…よく耐えました!)
    シベリア鉄道は本来夏のシーズンに楽しむもののようで、なかなか途中下車は難しい国ですが、広大なシベリアの原生林の中をマイナスイオンを浴びながら過ごす贅沢が味わえるそうです。
    私はなんとなく冬のほうがストイックでいいなと思ったので、2月末という氷と雪しかない景色を行きました。人間ウォッチング好きとしては、シベリアの厳しい雪原より、閉ざされた車内で起こる色々な事件のほうが退屈しませんでした。
    この「狂暴男とハンドル事件」も実際に起こった出来事で、描写にあるように喫煙者は列車と列車の連結部でタバコを吸わなければなりません。外の気温はマイナス25度で、人間がいてはいけない世界でした。がっちりとした鉄のハンドルが外と中を区切っているのですが、その重いレバーを下げたとき、狂暴男の右手とハンドルががっちりと氷で張り付いてしまったようです。信じられないような出来事でしたが、車内は大騒ぎでした💦

    次回はいよいよモンゴル編です。友情とは何か。若さとは何か。そんなお話です。どうぞお楽しみに!

  • 2001年2月20日への応援コメント

    スイート10ダイアモンド!懐かしのテレビCMを思い出しました。(結婚記念用だったかな?……忘れました)
    あれってかなりの宣伝というか、洗脳効果がありますね(笑)
    世の男性、特にお父さんとか大変だったでしょう。
    本当、よくダイアモンドのCM流れてました。
    ダイアモンドは永遠の輝き、ってよく聞きますが今回のお話を読み、なるほど!と妙に納得することばかり。


    デビアス社……そういえば私も同社のダイアモンドのペンダント買ったことが(笑)
    大人になったんだから!と背伸びして頑張って自分のために買ったんです(笑)
    小さな小さな小粒でした。でもこれで大人の仲間入りしたんだ、と一人悦に入ったのを思い出しました。
    (あとで知ったんですが、ダイアモンドって1カラット以上ないと資産価値がないと知ってショックでした💦)
    でも小さくてもダイアモンド!当時は小さくたってあれで満足してましたね(笑)
    あのキラキラ魔力に逆らえませんでした💦
    そうか~デビアスの手のひらで踊らされてたんですね( ̄▽ ̄;)

    興味深いお話でした。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます!
    そして素敵な感想を寄せていただき、とても嬉しいです。
    読んでいただけることは何よりも励みになります。
    この長い長い旅物語ももう少しで終わりますが、
    寄せていただいた一つ一つのメッセージは僕にとって宝物です。

    さて、今回もややマニアックな話になりましたが、
    実家が宝石商を営んでおり、また私自身も大学卒業の後、
    この話に登場する立花氏の下でバイヤーとして数年間を過ごしており、
    宝石業界は私にとってなじみ深い世界なのです。

    それまで「国」という単位で世界を見てきましたが、
    「会社」という帝国があることを世に出て学びました。
    それがデビアス社でした。
    ご存知の通り、ダイヤモンドは地上最も硬い物質なので、
    研磨技術が確立されたのはここ150年であり、
    宝石の歴史の中ではかなり新参者なんです。
    そんなダイヤの価値をすべて作り出したのがデビアスです。

    作中にも書きましたが、世界のほとんどの鉱山を押さえ、
    採掘→研磨→販売のすべてを一世紀以上牛耳ってきました。デビアス以外の卸元がなかった以上、世界のダイヤモンドの価格はデビアスが決めていました。
    よって価格の乱高下がなかったため、金のように投機対象にはならず、基本的な価値は変わりませんでした。

    と、簡単にまとめていますが、もちろんそんな単純な話ではなく、デビアスはこのポジションを守るため、色々な国と戦争をしてきました。イスラエルの台頭に対しても、世界中の銀行に「イスラエルにカネ貸したらどうなるか分かるな?」的な脅しをかけ、実質的な経済封鎖を行いました。
    デビアスにとって最大の武器は、ダイヤモンド鉱山ではなく、「ダイヤの価格維持」なんです。毎年市場に売り出す量もコントロールしているので、ダイヤを市場に大量に出せば、価格一気に下落し、ルビーやサファイア以下にすることもできます。資産価値が下がれば、一般人もダイヤを手放すでしょうから、ますます価格は下落します。
    その場合最も損を受けるのが、最大の産出国であるロシアです。つまりデビアスの背後には常にロシアマフィアが着いており、その影響力はたとえ合衆国政府でも手を出せないほどに膨れ上がったのです。

    これがダイヤモンドをめぐる世界地図なんです。国境なんて関係ない。デビアスというたった一つの企業が、地球全体を鷲掴みにしているわけです。恐ろしいですね💦


    でも先述の通り、ダイヤモンドは最も硬い鉱物であることには変わりありません。永遠の輝きを放つのは紛れもない事実です。
    ミルキーウェイウェイさんが手に入れたダイヤは、これからもずっとずっと思い出と共に輝き続けます。それは市場価格とは関係ない一生の思い出。
    師匠の立花氏も「結局モノの価値なんて他人が決めることじゃないの」といつも言っていました。私もそうだと思います。

    私にとってのダイヤモンドはこの小説です。必ずしも書籍化を狙っているわけではないですし、ただのネット小説と言われればそれまでのものです。しかしミルキーウェイウェイさんはじめ、多くの方に親しんでいただき、僕にとってもたくさんの思い出を与えてくれた作品となりました。ひとえに読者の皆様のおかげです。重ねてお礼申し上げます!

  • 2001年2月19日への応援コメント

    聖ワシリー寺院と言えば、世界で有名なゲームの〈テトリス〉を思い出します(笑)
    いや~今回も勉強になりました!
    いつも上手にまとめられてありがたいです!
    (^-^*)

    作者からの返信

    いつもご愛読いただきありがとうございます!
    このモスクワの項を書いたのは、ちょうど一年前の10月でした。手前みそですが、この項を書くためだけに3冊読んだ去年を思い出しました。

     私は1979年生まれで、小学校の時ソビエト崩壊をニュースで見た世代です。モスクワと聞くと、今よりももっといかめしく、軍服将校が敬礼しているイメージだったり、軍事パレードが盛んにおこなわれている場所の印象が強くありました。
     コロナ禍であることを除いても、モスクワというのはあまりにも遠いイメージですね。あえて観光で行くような場所ではない、危険な香りのする街。
    それがまだ男の子だった私にとってたまらぬ魅力であり、その後大学卒業から数年間過ごすモチベーションになりました。

    ロシアの歴史は極端すぎて面白いです。
     例えば第二次世界大戦でいえば、戦争の最後に突然日本に宣戦布告して、北方四島を強奪していった国という程度の理解が一般的ですが、実は最も大量の血を流したのがロシアです。国別の死者数を見ても、日本やドイツと比較にならない単位の死者を出しています。
     前述のエカテリーナもそうですが、日本の大奥などちっぽけな話に思えてしまうほどです。
     極端な歴史だらけの巨体ですが、中でも私が最も面白いと思うのが、米ソの宇宙戦争です。宇宙から核ミサイルを発射させるというのは、1930年代のソ連の作家が書いたSF小説が元ネタです。007シリーズやクライシスものでよく取り上げられるテーマですが、当時は斬新すぎて爆笑ものだったらしいのですが、そんな爆笑ものの空想を現実にさせることでアメリカの薄ら笑いを凍り付かせたあたりが面白いです。
     結局ソ連はその膨大な国防費と宇宙開発費がもとで自滅しました。これもまたバランスに欠いた話で好きですねぇ。北朝鮮ですらこんな愚かな終わり方はしません。分散投資という発想などまったくない、まるでギャンブルに来た酔っ払いのような運用です。

     そんなモスクワに数年住んでいましたが、結局ロシアは頭がいいのか悪いのかよくわかりません。僕は人間でもそうですが、こういう極端な人が好きです(あ、もちろん距離を置いてワイプカメラで見ているのが好きという意味で!)。ロシアってやはり不思議ですね。

     さて、次回はいよいよロシア編最終項です。前回も少し触れましたが、宝石のお話をさせていただきます。世界を牛耳るロシアン・ダイヤモンド。お楽しみに!

  • 2001年2月18日への応援コメント

    翠の繊維の入った神秘的なグリーンのガーネット……
    鉱石マニアのお宝ですよ~(〃´ω`〃)パァァ
    (マニアじゃなくても気になりますね。キラキラしたの好きです!)
    ……でも麻薬とかじゃなくてよかったです💦

    作者からの返信

    いつもご愛読いただきありがとうございます。
    だんだん秋の色が濃くなってきましたね!コロナ感染者数はだいぶ減ってきたようですが、もう一回波があるのではないかともうわさされており、どうか引き続きご自愛のほどをお願いいたします!

    さて、実は私の実家は宝石商なんです💦
    さらに言えばこの立花氏というのは実在の人物で、かつ後に私の師匠になった方です。あとがきで紹介させていただいていますが、私が大学を卒業した頃は超就職氷河期と呼ばれる時代でした。
    そんな中、「もし興味があれば1年間という期限付きで」と私を拾ってくれたのが立花氏でした。そういうわけで大学卒業と同時に私はモスクワに移り、1年のつもりが結局3年近く彼のもとで宝石バイヤーとして過ごすことになりました。
    実際に彼との出会いはこのロシア旅行の時で、この列車事件もほぼそのままを書いています。なかなか強烈な人でしたが、今でもこの人が私の人生における師匠であり、よき相談者です。
    数年前体調を壊してから引退されましたが、今もモスクワでマーシャと暮らしています。

    グリーンガーネットは、ロシアだけでなくスリランカや南米でも一部採掘されますが、やはりロシア産がもっとも質が良く美しいですね。クロムによるインクルージョンが発生するので、必ずしも透き通って美しい石ではありませんが、やはり市場でもロシア産グリーンガーネットが出たとなると、かなり大騒ぎになっていました。何度か実物を拝見させていただいたことがありましたが、あちらでは完全にマフィアビジネスなので、確実に何人かの犠牲があってここにあるのだなと考えて、ゾッとした思い出があります💦

    いつもコメントありがとうございます。というわけでロシアは私にとってアナザースカイであり、特にモスクワには非常に強い思い入れがあります。次回はそんなロシアの暗闘について描いています。引き続きお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月17日への応援コメント

    回復されて何よりです!!ヽ(*´▽)ノ♪


    おお!ドラマか映画みたいな展開になってドキドキしました(笑)
    リアルなロシアを体験した気になりました(・・;)

    作者からの返信

    お陰様で何とか回復いたしました!今ではすっかり元気になりましたが、だいぶ長い間後遺症に悩まされました。感染者数も減少傾向にあると報じられていますが、まだ苦しんでいる方もたくさんいます。ぜひとも引き続きご自愛のほどを!

    さていよいよロシアの闇らしきシーンが始まりました。サンクトペテルブルグで危うくニセ警官に付きまとわれていたところを救ってくれた紳士でしたが、どうも一筋縄の人物ではなさそうです。この後立花氏の正体が明らかになっていくのですが、ロシアのような特殊な国で外国人として生きていく強さというものを目の当たりにしていきます。

    あまり作者がうろちょろするのもどうかと思いますが、実はこのストーリーは実話です。立花氏というのは仮名ですが、実在の人物です。ただこれだけは確実に言えますが、今後の主人公(=私自身)の人生において、非常に重要な役割をする人物です。これまでもたくさんの個性的な登場人物が現れましたが、実際に現在に至るまでご縁が続いているのは、この立花氏と、オーストラリア編で登場した”後輩坂下”ぐらいです。

    さてここからどのような展開が待ち受けていることやら。ロシアというやめに包まれた国を背景に、スリリングな物語をご用意させていただきました。引き続きお楽しみいただけると幸いです。今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月16日への応援コメント

    お久しぶりです。
    その後、お身体の方はいかがですか?
    毎日のテレビ画面の上を視ると、「今日もコロナに罹患した人が増加……」と暗い気持ちになります。
    早くコロナが終息してくれたら、と願っておりますが、夕方のニュースを見ますと正直、毎日が不安になってしまいます。
    (そんな時、カクヨムですね)

    エルミタージュ美術館素敵ですね。
    あのパビリオンの間の孔雀のからくり時計が好きです(行ったことないですけど)
    私、『大エルミタージュ展オールドマスター』が神戸の美術館で開催されていたので嬉々として行ったことが。
    好きなチェブラーシカのオリジナルコラボグッズを買って気分がウキウキだったのを思い出します(笑)

    女帝エカテリーナ、マリア・テレジア、ポンパドゥール侯爵夫人!三枚のペチコート作戦を思い出しました(笑)
    いや~こんな女傑達の下で働く男性は災難です(笑)
    私個人、女帝エカテリーナは非常に興味を注がれる人物ですね。

    次のお話も楽しみです(‘∀‘ )

    作者からの返信

    ご無沙汰しております!
    お陰様ですっかり元気になりました!ただ、やはり1か月ぐらいは不調が続きました。味覚障害が治ったのは1週間ぐらい前で、それまでは何を食べても苦く感じてしまい、食欲も減退し、そのせいか精神的にもひどくふさぎがちな日々を送ってきました。入院とかそのレベルにまでは至りませんでしたが、かなり深い爪痕を残したのは事実です。どうかミルキーウェイさんもご自愛くださいませ!そしてご心配いただきありがとうございました!

    さて、エルミタージュ美術館!
    パリのルーブル、ニューヨークのメトロポリタンと並び世界三大美術館と言われていますが、とにかくスケールが桁外れです。実際に使われていたロシア王朝の宝物殿だったわけですから、本気度が全く違います。
    クジャクのからくり時計も見ました!神戸のエルミタージュ展にはクジャクは来たんですか?もしそうだとしたら、私もミルキーウェイさんも同じクジャクの前に立ったことがあるということになりますね!

    エカテリーナの剛腕もすごかったですが、彼女の周りに散らばった骸骨の数々(男女含め)を見ると、ちょっと興味がわきますね。さすがロシア。何においてもスケールが違います!

    さて、ここから前回登場した立花氏との絡みが続きます。さてさてどうなるやら。お楽しみくださいませ!

  • 2001年2月15日への応援コメント

    お体のお加減いかがですか?
    辛い症状の中、お返事をいただけるとは。
    本当にありがとうございます!
    1日も早いご回復をお祈り致しております!

    作者からの返信

    お返事遅くなってしまい申し訳ございません。
    コロナ陽性反応が出てから2週間が経ち、ようやく回復してきました。
    ご心配いただきありがとうございます。

    僕は酒も飲まないし、自宅と勤務先の往復だけという生活でした。
    今まで周りにコロナに掛かったという人が全くいなかったため、
    まさか自分がなるとは夢にも思いませんでした。

    39度の高熱が四日ほど続き、人格崩壊するほどの頭痛に苦しみました。
    今は平熱に戻っていますが、味覚障害がひどく、
    何を食べても極端な苦みなどひどい状態で、ほとんど拒食状態です。

    コロナになっても病院からもらえるのは解熱剤とトローチぐらいです。
    これで自宅療養で乗り切るしかなく、保健所などは電話が全くつながらない状態です。本当にカオス。

    すっかり萎えてしまい、新作の執筆を勧めていましたが今年中の掲載は諦めました。

    というわけでどうかご自愛くださいませ!

  • 2001年2月14日への応援コメント

    ロシアの店員さんは、もの凄く愛想が悪いという話を聞いたことがあります(笑)
    (さすがに今は違うと思いますが……)
    今回のお話も勉強になりました(^-^)
    うーん、ロシアって憧れの国ですが、こういうのがあると旅行は無理かなと思います💦

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    実はTwitterの方では皆様にご報告していたのですが、
    先週8月10日に、とうとう新型コロナウイルスに感染し、
    1週間以上ほぼ寝たきりという生活をしていました。
    39度の高熱が三日ほど続き、そこからは咳や頭痛に悩まされました。
    今は味覚障害に苦しんでおり、何を食べても苦みしか感じません。
    もちろん出歩いていたわけでもなく、自宅と職場の往復だけでした。
    かかったら、39度の高熱で幻覚・幻聴を観ようと、
    保健所には一切電話は繋がらず、ただ祈ることのみしかできません。
    コロナも恐ろしいですが、このようにセーフティネットが破綻しており、
    誰も助けられない状況が続いています。
    どうか、どうかご自愛のほどを!

    さて、いよいよロシア編はじまりました!
    ロシアは、その後の私の人生において非常に大きな影響を与えた国です。
    そのきっかけとなった”事件”も含め、謎の国ロシアを旅人サイズに切り取っていきます。
    中国もそうですが、共産国家は総じて愛想が悪いです。
    ただ一端彼らの内側に入ると、これほど頼もしい仲間はいません。
    モスクワ時代、移動中にタイヤが沿道との溝に入ってしまい立ち往生していたところ、通りかかった地元ヤクザに助けてもらいました。もちろん無料!
    「困ったときはお互い様だからよぉ!」と粋な言葉を残して去っていきました。
    なので観光で行くとガッカリは多いですが、棲むと意外と温かい人たちがたくさんいます。

    でもサンクトペテルブルクは大好きな街です!
    夏も冬も本当に美しい。さすが宮殿のある街は違います。
    都市整備は滅茶苦茶ですが、ある意味人間臭くて面白い街です!

    コメントありがとうございました!
    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月13日への応援コメント

    ヒッピータケさん、いったい何をやってるんだか。もう呆れてしまいました……

    次はロシアですね!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    いよいよオリンピックも閉幕となりますが、いかがお過ごしですか?
    やはり行ったことのある国旗を見ると、何となく居住まいを正してみてました。

    さてさて。ヒッピータケには明確なモデルがいます。以前スウェーデンでの項でも、こういう手合いが海外には少なくないことをお話ししたかと思いますが、このように旅行初心者にマウントを取りたがる、自称”旅の達人”は結構います。旅をしていると、このような事件もたびたび耳にしました。
    正直騙される側にも落ち度はあるのですが、私が旅を辞めようと思った原因も、このような旅人の成れの果てを聞き飽きたからです。

    さていよいよロシアです。
    私は大学卒業後数年間モスクワで暮らしていました。そのきっかけとなった出来事と出会いが登場します。ぜひお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月12日への応援コメント

    つい最近まで自殺率の高い国だったなんて。
    (日本も結構高いですね。今、コロナ禍だし、生活するのに必死の方がいる……)
    胸が痛みます……

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    リトアニアに限らず、旧ソ連邦の一部だった東ヨーロッパの国々は、現在も非常に高い自殺率となっています。(作中にあるように、ことリトアニアはつい最近まで統計上1位でした)。

    WHOの統計資料によると、高い自殺率の原因を「飲酒」と関連付けていますが、私が実際に見た限りそんな印象はなく、口数は少ないけれどまじめで手先の器用な職人みたいな方が多い印象です。

    衝撃だったのは、「ソ連時代のほうがよかった」と回答する人が多いということです。共産主義国家の一部だった頃は、たとえば就職についても心配することもなく、すべてが国家管理のもと運営されていました。
    自由経済になり、「さあ、今日から自分たちの好きにやってよし」と言われても、今まで人生設計など考えなくてもよかった人たちにとっては、むしろ残酷な結果になっています。「好きにやれと言われても、何をどうしたらいいのかわからない」という悩みです。

    その結果酒に走り、生死の選択に走ってしまった。これが実態であり、酒が直接の原因ではありません。我々は常々「自由」を渇望しますが、自由というのは劇薬でもあるという認識を持つべきではないかと思います。

    素敵なコメントありがとうございました!

  • 2001年2月11日への応援コメント

    テレビ番組の捏造問題……😓
    (私が視て感動した番組も……だったかも)

    この十字架があるものの象徴するものに思えてなりません(ちょっと宗教チック?になってすみません)
    例えば、主人公が今まで避けてきたものとかの。友情、愛情、絆とか?自分の周りのものが重荷か足かせに思えてくるのでしょうか。

    それらの人々は、主人公の重荷ではなかった。
    みんなは主人公の為に背負ってくれていた。それに気付けたことは成長の証かな、と。
    (良いお話ですね。シモナ嬢、ありがとう😢)

    作者からの返信

    いつもお楽しみいただきありがとうございます!

    メディアというものは、ありのままに伝えているように見えて、中立的にまとめ上げるのが難しいといわれています。よほど記事や本のほうが中立性を保てるようです。
    よく”史実を基にしたストーリー”を謳う映画やドキュメンタリーがありますが、私はそこにおける誇張やヒーロー性に非常に敏感で、少しでも作者の色を感じるとすぐに停止ボタンを押してしまいます。

    今や難しいことも池上さんのように丁寧に解説してくれる人がたくさんいるし、youtuberなど様々な媒体において真実を伝えている”風”のものがあふれています。結果、内容を検証するプロセスが必要となり、ますます賢くなければと思う今日この頃です。

    リトアニア、十字架の丘は実在します。ぜひ調べてみていただきたいですが、すさまじい量の十字架が小高い丘を形成しています。日本の旅行番組による事実歪曲は実話です。ここは別に独立の象徴でもなく、どちらかといえば、有名な神社のような位置づけで、リトアニア人たちはお願い事があると、この不便な場所にある丘を目指して、自分の願いを書いた十字架を植えにくるそうです。ちょっと異様な光景ですが、これからもこの丘は育っていくのでしょう。

    人々の願いの量に圧倒されました。日本ではお正月に絵馬を書いて神社につるしますが、成人式明けには”お焚き上げ”をして燃やしてしまいます。十字架の丘はそのようなことはしないので、リトアニアが存在する限り願いの丘は成長していくと思います。
    もちろん一つ一つの願いは関連性はないですが、多くの人の願いによって支えられているという質量を感じたのはこの時でした。

    若いころの私は、何かにとりつかれたように旅に出ていました。恋人や友達、家族は二の次で、とにかく孤独の中に自分を見つけ、ただ一人、私という観客のためだけに存在するナルシストでした。あの頃の自分には、たくさんの人に支えられているという意識すらなく、ただ自我のみを愛していました。
    実に幼い、浅はかな考え方でした。おっしゃるように、私のために建てられたたくさんの十字架に気づかずにです。

    破れかぶれになっても、自分がたくさんの十字架に支えられているということを忘れずに生きたいと思います。

    コメントありがとうございました!

  • 2001年2月10日への応援コメント

    うん、二人とも素敵な紳士。
    この生意気な?チェスのチャンピオンも可愛いですね(^-^)

    北方領土の話が出ましたね。
    国の独立のため、大国を相手に戦ってきた国の人々から見た日本は、さぞや疑問符だらけの国に見えたことでしょう。
    恥ずかしいことに、かつて日本の領土だったのを忘れてました……まるで他人事みたいにニュースを耳にしてたことが💧

    (このお話で、よく祖父が話してくれたのを思い出しました)

    この父娘、本当にレベル高い。
    その場に居合わせたら半笑いしか出来ませんよ💦

    作者からの返信

    いつもご高覧ありがとうございます。

    これまでEpisode1~3までお楽しみいただいておりますが、
    最終章は重厚感を出すため、意図的に歴史に触れています。
    バルト三国独立のニュースを見たのは小学校6年でした。
    激変する世界というのを子供ながらに見た記憶は、
    その後の世界への関心へとつながっていったと思っています。

    Episode1のオランダ編(サキ初登場の回)で、
    「自由とは、自律の上にしか芽生えない」と書きました。
    この作品は旅全体を通じて主人公の成長を描いたものですが、
    その中で登場する国々の中でも、バルト三国の歴史は最も示唆するものが多いと思います。

    自律のために戦った人々が、今も第一線で活躍しており、
    その子たちもパパやママが独立のために戦ったのを見ています。
    国名が変わるという大ごとに立ち会っているのです。
    現代の平和ボケ日本との比較よりも、幕末の日本に似たものを感じます。
    勢いで旧体制を崩壊させたけれど、その後その勢いをどうしたらいいか分からなくなった日本は、たった50年で極端な軍国主義へと進んでいきます。

    10年ほど前から旧東欧や債務超過国では、極右派政党が生まれ、
    国によっては与党となり、移民排斥や主義者が生まれました。
    これらの背景には、革命を成し遂げた後のエネルギーのやり場に行き詰った感があり、高い失業率を目の前に、「俺たちは何のために革命を遂げたのだ」という自問があったと思います。その結果超排他的な世の中になったようです。

    リトアニアもいまだに深刻な失業率に悩み、若者の多くは出稼ぎでEUに出ています。とにかく稼ごう!の時代に猛烈に追い込みをかけているのですが、その結果ゆがんだよのなかになっていることをシモナ嬢は訴えています。実に皮肉なことです。

    さて、自分の道を進むためにすべてを振り切ってきた主人公にとってどんな気づきがあるのか。引き続きお楽しみくださいませ!


  • 2001年2月9日への応援コメント

    おお!ライター見つかりましたか!(*゚Д゚*)
    雪の日にわざわざ警察署はに届けるなんて!めちゃいい人じゃないですか(o’∀`)♪

    そうですよね。友達って本質的に自分と似た人でなければ続きませんよね。
    でも、長い人生でいろいろ選択肢が増えてくると、これまで付き合いがあった人とは離れてしまうんですね。悲しいですけど。
    (シモナ嬢は、これを成長と言ってくれたので少し楽になりました)
    うーん、優先順位か……私、出来てないですね(笑)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    これはリアルな話しでして、ライターの入ったポーチがそのまま見つかったと聞いた時は本当に驚きました。どこの国にも誠実な人はいるものです。以前お話ししたか忘れましたが、このスナフキン先輩から預かったZIPPOライターは今も大切に保管しております。数奇な運命をたどったものだけに、何か運命のようなものを感じてお宝にしています。

    この最終章は、失恋のショックから次第に心を閉ざしていった主人公の話になっており、折に触れて人との絆について振り返って反省していきます。
    バルト三国がソ連という巨大な国家から独立できたのは、人間の鎖という国境を越えた連帯をみせたことがきっかけと言われています。

    「…俺はその時、他人と手を取り合って命を捧げることができたか(本項より)」というのは、自分の世界観を守るために色々なぎ倒してきた主人公を象徴する言葉です。

    夢や希望など誰かと共有するものではない。それを守るために孤独を行くのだ…。それがいかに寂しいことなのかということに旅を通じて気付いていきます。

    リトアニアという小さな国家がたどってきた歴史の中で、色々と気付いていくという物語です。この後いよいよシモナ嬢の故郷シャウレイという街に到着します。

    いつも素敵なコメントありがとうございます!


  • 編集済

    2001年2月8日への応援コメント

    本当の正義とは、誰にも評価されず、なにものにも屈しない強い心。だだし独善的であってはならず、困ってる人には慈愛の手を差しのべるということ。ですよね(^-^)
    良いお話でした!

    作者からの返信

    いつも温かいコメントありがとうございます!

    バルト三国編でのテーマは「正義のために戦えるか」。
    杉原千畝という外交官のことはまだ認知度が低いですが、
    実際に第二次大戦中に多くのユダヤ難民を救ったとして、
    「日本のシンドラー」などと呼ばれています。

    実はユダヤ人からお金をもらっていたのではないかとか、
    終戦後も彼の行った行為について様々な憶測がありましたが、
    彼自身が一切それに対する反論の手記などを発表していません。

    私はそこに非常に美しさを感じました。
    事実は分かりませんが、どんな行いでもかならず表裏があるもので、
    片側からすれば勝利も、対岸からすれば敗北なのです。
    そこにおいてあえて表現を用いて、私の行いは正義だった、と言い切らなかったことに、外交官杉原千畝の潔癖さが表れていると私は思います。

    正義とは、主義を曲げない頑なさではありません。
    良かれと思って差し伸べた手が邪魔になってしまうこともあります。
    ただこれだけは言えるのが、正義とは証明するものではないということ。

    どう思われてもいい。
    信念を貫く人たちは美しいものですね!

  • 2001年2月7日への応援コメント

    コマダ、コマッタ……今、涼しい風が吹いたような💦
    おお、関西弁。
    なぜかそこだけ関西弁のイントネーションが頭に浮かんでくるんですよね(笑)

    シモナさんの前では、主人公はヒーローですね(笑)

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    リトアニア・カウナスという街をほとんどの日本人は知らないと思いますが、
    非常に親日家が多く、日本・リトアニア友好の異文化交流クラブ”橋”も実在します。偶然にも縁あってこのクラブに立ち寄ったときの思い出を書いていますが、日本に尊敬の念を抱いている生徒たちの前に立たされ、恥ずかしかったのを覚えています。

    作中でも紹介しましたが、カウナスといえば日本のシンドラーと呼ばれる杉原千畝が活躍した街です。外交官として、その清廉潔白さは地元でもよく知られており、またあのロシアと戦った国としても日本に畏敬のまなざしを持っているようです。

    日本文化センター”橋”は、そんなカウナスの街に留学した日本人留学生によって現在も続いています。先輩たちが作った教材を大事に受け継いでおり、駒田氏の”コマダ、コマッタ~”ももしかしたら今も引き継がれているのかもしれませんね。

    シモナ嬢はバルト三国編における重要な登場人物です。この後このお嬢様一家を中心に様々な歴史を知ることになります。本シリーズではめずらしく一つの国を掘り下げた部分です。ちょっと固い話も出てきますが、お楽しみいただければ幸いです。

    これからもよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月6日への応援コメント

    スナフキン先輩……今頃どこの空の下に?
    (最初のエピソードの時、笑いました💦お元気だと良いのですが……)

    主人公の〈お守り〉見つかるといいですね!

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    お返事遅くなり申し訳ございません💦

    この最終章では再びスナフキン先輩が登場します。
    このシリーズの一番初めepisode1の冒頭に登場しています。
    19歳の時、渋谷の映画館でバイトしていた当時の先輩です。

    この人は実在の人で、実際に私が19歳の時渋谷の渋東シネタワーという映画館でバイトをしていた当時、先輩だった人です。みんなから”スナフキン”と呼ばれていました。
    そしてこの人が私にバックパッカーというものを教えてくれた師匠であり、多大な影響を与えてくれた人でした。

    本作ではその後のスナフキン先輩のことも書いていますが、いわば最終章にふさわしく彼からのクエスチョンに迫っていく形で物語が完結していきます。

    彼の形見となったジッポーライターは、今も僕のデスクに飾ってあります。ある意味この作品は、彼に捧げているところもあり、人生って何ぞやという漠たる問いに対する旅として描いてます。


    さてさて、バルト三国リトアニア編。
    故国が消滅したと聞いても日本人の我々にはあまりピンときませんが、自分の国を再び勝ち取ってきた人々の歴史には心打つものがあります。人は何のために命を投げ出せるのか。そんな問いに対する答えを求めて旅は続いていきます。

    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年1月26日への応援コメント

    著名な作家や詩人にはおかしな逸話を持っている人がたくさんいるけれど、「面白みに欠けるただの狂人」は凄い!
    人魚姫像はロケーションも悪いのですね。でも幼い頃に憧れたアンデルセンの地はいつか行ってみたいです。

    作者からの返信

    いつも温かいコメントありがとうございます!

    アンデルセンは私にとってとても興味深い人物です。
    まずあの当時にしては無類の旅好きであったこと。
    実際いくつかの旅行記を残しています。

    そして極端に対人折衝能力に問題があったこと。
    これは数々の証言が残っており、かなり周りから眉唾だったようです。

    歴史上の偉人についてよくよく近視眼的に見ると、
    少なからずこうした部分が見えてきます。
    ゴッホほどエキセントリックでなかったとしても、
    色々周囲から首を傾げられていたようです💦
    でも、そうした逸話を知るたびに、一気にその人となりが見えてきますね。
    「誰かに愛されたい!」。アンデルセンの場合、その強烈な想いが
    数々の童話に現れているのだなと思うと、急にいとおしさすら感じます。


    本作はEpisode3オーストラリア編の続編で、シリーズ最終章となります。
    本項で登場したサキ(Episode1でも登場)とのエトセトラや、
    さわやかな学園物語などもありますので、よろしければぜひそちらもお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月5日への応援コメント

    バルト三国……おとぎの国のような美しいイメージしかなく💦(それって現在ですよね)
    勉強不足を反省です(^^;

    あれ?じゃじゃ馬……なんだか懐かしいような。
    彼、登場してましたよね!?

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    バルト三国編(といっても、ほとんどリトアニア編)の始まりです。
    実際今でもリトアニアとは浅からぬ縁があるのですが、
    おっしゃるように森に囲まれた美しい国です。
    ほとんど平地で、一番高い山(というより丘?)は300mという程度です。
    湖がたくさんあり、実に穏やかな国です。
    この後たくさん出てきますが、バルト三国は国ができてまだ30年余りで、
    あのソ連に対抗して独立を果たした誇り高い国々であり、
    その先駆けとなったのがリトアニア共和国です。

    人は守るべき誇りのために命を捨てて戦うことができるか。
    たった一人で戦ってきた主人公ですが、その本質に触れるにつれ、
    自分の過ちに気付いていく物語です。

    さて、今回はその幕間としてポーランド・ワルシャワを再登場させています。そうおっしゃるようにミロスワフはEpisode1でも登場しています!(よく覚えていてくださいましたね!)。ワルシャワ大学に通う、松本明子をこよなく愛する変態です(笑)。とうとう、その名も”明子”という名の彼女をゲット。(ちなみにこのミロスワフは実在の友達で、その後この明子さんとめでたく結婚しています)。たまにこうやって過去のシリーズで登場した面々が再登場します。

    というわけでバルト三国編、どうぞお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月4日への応援コメント

    深夜特急、懐かしいです。
    でもドラマしか視てなかったですね(^∀^;)
    (本はちょっとだけ読んだことがあります)

    この二人、良い友達になれると思いますね。
    (昔のことです。本音を語り合える人ってなかなか居ない、と思ったことがありましたが、必ずしもそうではないと気づきました)

    きっと変わることは出来ます!
    サユリさん応援してますよ(*´∀`)

    作者からの返信

    いつも温かいコメントありがとうございます!

    というわけで、この3人の物語は淡い感じで終わりました。
    厳密には終わったわけではなく、後日談はあるのですがそれはまた巻末にて!

    私は実際には最初のヨーロッパの旅行とアジア横断の間に深夜特急を読みました。当時はそれを読んでなければバックパッカーを語れないような雰囲気もあり、また五木寛之の『青年は荒野を行く』などバックパッカー物語がいくつか映像化された時期でもあり、この辺の本は読み漁りました。

    本作ではサユリのセリフとして登場させていますが、インド編の「人の親切がうっとうしい」というくだりについては、当時の私がひっかかった部分でした。

    さて、サユリと主人公。結局非常に似た者同士なんです。でも似た者って結構いるもので、要するにどうやって歩み寄るかのプロセスが大事なんですね。歩み寄り方を間違えると絶対に仲良くなれませんね。


    この後は幕間を挟んでバルト三国編になります。人は正義のために戦えるのか。そんな話がテーマになります。ぜひお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月3日への応援コメント

    ベルリンって怖いところですね💦(そして再びまた)
    うーん。他人(この場合タケさん)を見て過去の自分をふり返ったんですね。

    (-_-;)あ…なんか思い当たることあったような💦(は、早く忘れてしまおう……)



    はっはっは。ヒッピー野郎ひっぱたかれましたね(笑)

    うん!?これは新展開( ̄□ ̄;)!!ですか!?

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    Episode1でもそうですが、どうもベルリンとは相性が悪いようです💦
    というわけでこの3人のストーリーはラストシーンへと入っていきました。

    サユリさんの変な意味の律義さにも困ったものですが、
    おっしゃるようにヒッピータケの放蕩ぶりから気付くことも多かったようです。
    実際バックパッカーをしていると、この種の厚かましさを売りにした連中はいくらもいます。
    この後主人公は”旅のらせんから降りる”という表現をするようになりますが、そのきっかけとなったのは彼らとの出会いからでした。

    さて、次項は3人ストーリーの最終回となります。
    サユリとの和解はあるのか、、、
    是非お楽しみくださいませ!

  • 2001年2月2日への応援コメント

    似た者同士の二人の旅。
    なんだか運命を感じてしまいます。
    ドキドキ(・・;)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そうなんです、この二人は似た者同士なのです。プライドが高く、不器用で、みんなとワイワイすることをどこか下に見ています。そのくせ打たれ弱く、自分に自信が持てない。そして自分と似た者を嫌うところまでよく似ています。

    そんな彼女を見る中で、自分の狭隘さに気付いていく。主人公を悪として描いていますが、前進するためのトリックとして使っています。
    たしかにこういうことって起こりうることで、私も自分とよく似た人間を見るたびに、「ああ、周りにはこんな風に映っているのね…」と隠れて猛省していることがあります💦

    さあどのような結末になるやら…。二人が夜行列車に揺られているこの瞬間、ロンドンから猛スピードでベルリンをめざしている男がいます。運命のベルリンはすぐそこ。ぜひ引き続きお楽しみくださいませ!

  • 2001年2月1日への応援コメント

    思い出の場所に着くと、やっぱり思い出してしまうものですよね。
    切ないですね。

    作者からの返信

    コメントへのお返事遅くなり申し訳ありませんでした。
    さて、というわけで2回目のパリ編はこのような展開となりました。

    これも未熟さなのかなと思います。
    わざわざ傷口に塩を塗るようなことをしたわけで、
    たまたま意図せずそれにサユリが巻き込まれた形になります。

    シドニー編でのサキとの時間から約1年後の世界になるわけですが、
    作者から見ても本当にお似合いの二人でした💦
    でも運命というものは本当に分からないものです。

    サユリともせっかくよい兆しが見えてきたところだったのに、
    残念な展開になってしまいました。

    全て主人公の未熟さが原因です。
    恋愛に疲れたなどといいながらも、サユリのことを微妙に意識したり、
    サキとの思い出にとどめを刺そうと、わざわざ感傷的になる場所をえらんだり、若さゆえに無理をしている感じが出ています。

    さて、サユリとの最終章ベルリンへと向かいます。
    ふたたびあの男もロンドンから車を飛ばして追いかけてきます。
    どのような結末になるかぜひお楽しみいただければと思います!

  • 2001年1月31日への応援コメント

    お互い信頼が生まれそうな予感?
    最後のところホッとしました。

    作者からの返信

    ご高覧ありがとうございます!

    会社でもこれに近い相関関係を知っています。
    新入社員Aは根はまじめで頑張り屋さんなのですが、素直に「わかりません」「教えてください」と言えないタイプ。妙に意地を張って自分で全部を抱え込んだ結果、先輩たちから総スカンをくらっています。
    そこに手を差し伸べたのは先輩B。彼は折り紙付きのクズ社員で、わざとウソを教えたり、面倒な仕事を押し付けたりするタイプで、彼もまた社内中から総スカンを喰らっているのですが、陣営を築くため、こういうちょっと会社社会になじめない感じのコをいつも取り込もうとしています。

    新入社員Aと先輩Bの急接近を警戒したみんなは、今になって必死に引き剥がしにかかりますが、「私はB先輩を信じてますので、余計なことを言わないでください!」とますます意固地になり、とうとうダークサイドに落ちていきました。結果として新入社員Aは半年後に突然会社に来なくなり退社しました。この場合私も含め外野C群にも罪があり、新入社員Aを型にはめたいい子に育てようとした結果、最初の段階で反発を招いてしまっています。


    それぞれにそれぞれの問題がある。
    主人公はサユリに対して淡い気持ちを持ち始めているけど、それを力づくで否定し、「恋愛なんてもういらない。そもそも俺は一人になるために旅に出たんだから」と自分の殻に閉じこもろうとする。

    サユリはサユリで自立していると思っていますが、かなり危なっかしいところがあり、言語もできないし、結局誰かを頼るしかない。だけど素直じゃないので、頼るべき人を間違えてしまう。

    ヒッピータケは主人公よりも旅においては先輩ですが、御覧の通りのろくでなしです。ただ根底に寂しさを抱えており、やはり肯定する人たちに囲まれていたいと思っています。


    さて、この後パリに到着します。
    そこで主人公は、破り捨てたはずの過去を思い出し混乱します。そう、シドニーのホテルで働いているあの人のことを…。さてさて、どうなるやら。お楽しみに!

  • 2001年1月30日への応援コメント

    歌麿の絵がそんなところに(笑)
    質問する子供達にどういった説明をすれば良いものか(-_-;)
    (それも気になります……)

    しかし、なんでこんな人を誘ったのか(失礼しました💦)
    って、よく会う気になれましたね?という突っ込みはさておき、この後の三人どうなるか楽しみです。


    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    連休はいかがお過ごしでしたか?お休み中にもかかわらず、私の作品をお楽しみいただき感謝いたします。

    さて、今回は大英博物館が舞台となりましたが例によって複雑な事情へと発展しています。大英博物館の歌麿は今は撤去されているようですが、あの当時は普通に展示されていました。大英博物館は無料なので、ロンドンに立ち寄る観光客は基本的に一度は訪れる場所です。そんな中日本の展示ブースにあのような眉をしかめるような展示物が置いてあることに、日本人として甚だ疑問を感じたものです。ただ近年も大英博物館の別館で「大春画展」なるものが開催されているようで、ちょっと感覚が分からないですね(笑)

    ヒッピータケよりも問題なのはサユリさんの感覚なんです。彼女は公正さを好むのですが、そのためいろんなトラブルも含めて拾ってきてしまう性格なのです。まあ、主人公目線で描いているので、実際にサユリさんの立場からすればそれほど大騒ぎすることではないかもしれません。彼女はこれまでも他人の価値観を押し付けられて生きてきたので、彼女の行動や規範についてあれこれ言われるのを極端に嫌がる性格なのです。これが事情を複雑化させている原因なんです(笑)。例えるなら3歳児みたいなもので、親の立場で「こうしなさい!」というと、「自分でできるもん!」と跳ね返すようなものです。

    この後その件で主人公とも衝突します。またヒッピータケもこの後もひつこく登場します。さてさていかがなことになりますやら…。舞台はパリ、ベルリンへと続いていきます…。

  • 2001年1月29日への応援コメント

    ダイアナフィーバー凄かったですね。
    名門貴族令嬢として生まれ、誰もが羨む美貌と優雅さを持っていた彼女。服のセンスも良く、世の女性たちの憧れの的でした。

    プレッシャーだったでしょうね。
    " プリンセスは国民の求める姿であり続けなければならない" と。
    そのイメージにずっと苦しんでいたのだな、と。
    でもボランティア活動に取り組んでる姿は素晴らしいかったです。(私には無理ですね)

    サユリさんもご両親の期待に応えてきたんですね。
    なんかプリンセスオブウェールズとかぶってますね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    今朝はあいにくの空模様ですが、まったくロンドンを思い出す天気です。
    ダイアナ妃についてはかなりの資料を読んだほうだと思います。
    ドキュメンタリーも主要なものはだいたい見ていますし、本も何冊か読んでいます。ただ結局彼女の実像がよくわからないというのが僕の感想です。
    彼女に興味があるというよりも、あれだけ四六時中追い掛け回され、話題にされてきた人物について、その資料を読み漁っても実像がよくわからない、という事実に興味を持っているのです。極端な言い方をすれば、実はダイアナという人物は存在せず、マスコミや関係者が勝手に妄想した虚像が都合よく切り取られて語られているのではないかと感じます。これってすごく不思議な現象だと思いませんか。
     現存するほとんどの資料はダイアナ側に立ったものばかりで、あまりにもダイアナ妃をストーリーの中に押し込めすぎだと思います。当然商業目的としてそれを否定する内容も多数出ていますが、それもまた極端にダイアナ妃を貶めるもので、あまりにも正反対に描かれているため、書いた人間の知性すら疑いたくなります。

    私は単純にこの事象に深い興味を持っています。我々は何を見せられ、どう思うように強制されてきたのか。マジシャンとして、また法律関係の仕事をしていた人間として、ダイアナ妃にふれるたびに事実の客観性というものについて考えさせられます。

    本作ではサユリとダイアナ妃を一部重ねて描いています。周囲の期待に自分を押し込めようとしてきた結果、自分で自分を知覚できなくなってしまう。サユリはまだそこまで至っていませんが、その先に進んでしまったダイアナ妃の生涯を通じて得るものがあったらいいなと、作者は勝手な期待をサユリに乗せているわけであります(笑)

  • 2001年1月28日への応援コメント

    巻き込まれてますか(笑)
    サユリさんもワケわからんですが、このタケさんとやらももっとワケわからんキャラで(^^;
    この先どうなるんでしょうか?
    ワクワク。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    本作Episode4は、全体が5部に分かれています。パートの切り替えにおいては幕間のような部分を入れてつながりを持たせています。
    さて、今お読みいただいているのはパート1の部分で、まだまだこれからも個性的な面々が登場します。とりあえずパート1の登場人物は出そろった形になります。
    バックパック旅行をしていると、日本人同士というだけで急に仲良くなったりします。好き嫌いはありますが、「じゃあ途中まで一緒に行きましょうよ」という流れになることもよくあります。当然いいこともあれば、悪いこともあります。パート1においては奇妙な三角関係となっており、後々への伏線となっています。それはこれからのお楽しみ!

    サユリは屹立としているけれど、どことなく押しに弱く、ある種のコンプレックスを抱えている年上女子として描いています。過去に登場したアヤコに少し似ていますが、彼女のように計算高いわけではなく、ナチュラルに女子の部分も残っています。
    それとは対照的にヒッピータケは自堕落で、どうしようもないバックパッカーの象徴として描いています。実際この種はたくさん見てきており、格好いいことを言っていますが、ようするに日本でやっていけなかっただけという情けなさにムキになっているところもあります。

    いずれもバックパッカー時代によく旅先で見かけたタイプです。さあ、ここからの3人の絡みに是非是非ご注目くださいませ!

  • 2001年1月27日への応援コメント

    「メラーレン湖の女王」すごくきれいな壁面ですね。

    トランプ柄のリュックってめちゃ目立ちますね(笑)
    彼女は、なんか不思議な国のアリスに出てくるウサギみたいですね。(いや彼女自身がアリスか?)
    どうか探しモノみつかりますように。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    ストックホルム市庁舎の2階にある舞踏会場に飾られている大きなフレスコ画。メラーレン湖の女王の神話を知ると、決してよい女王ではないのですが、一応北欧の島々を作った女神として、スウェーデンだけでなくあちこちで祀られています。

    トランプ柄のリュックは、サユリの”不思議子ちゃん”ぶりの象徴として使っています。芯がしっかりしてそうにみえて、実は結構揺らいでいる。まさしく探し物を求めてさまよっている感じですが、これからしばらく主人公と絡むことになるのですが…。

    色々なタイプのバックパッカーがいます。そんな僕が見てきたバックパッカーたちへの総評と思ってお読みいただければと思います!今週も一週間頑張っていきましょう!これからもよろしくお願いいたします!

  • 2001年1月26日への応援コメント

    あのアンデルセンが片想いの女性に変態的に長い自分の自伝を送りつける(笑)
    でもそれだけナイーブな人?なのでしょう💦
    私、人魚姫が好きでした(大人版でしょうか)
    悲しいお話でしたが、魂を持たない人魚の姫が、永遠の魂を手に入れる、というところに
    が救いを感じました。
    (大人になってから読むといろんな発見があって面白かったです。

    三大ガッカリ……有名ですね。
    旅路の果てに主人公は何を思うでしょうか。
    楽しみです!

    作者からの返信

    お久しぶりです!コメントありがとうございます。

    吉本の小藪が「変人じゃなきゃ芸人なんてできない」と言っていたのを思い出しますが、明らかにアンデルセンはそういう意味で芸人向きだなと思います(笑)。
    もともと舞台俳優志望だったらしく、入団試験では一芸披露で事故レベルの即席ダンスを披露し、0点を付けた審査員に「僕のどこがダメなのさ!」と食って掛かったという逸話が残っています。ちょっと変わっている人だったんですね(笑)。そのエネルギーを後年童話に注ぐわけで、人間何処で花が咲くかわからないものですね!
    おっしゃるように彼の童話には凄まじいエネルギーを感じますね。決して子供用だけにとどまるような中身ではないです。はかなさや叶わぬ努力をテーマにしたものが多く、彼自身の生涯をよく表していると感じます。

    オーストラリア編ラストに登場していたサキ嬢再び登場です。あれほど仲良しだったのにあっけなく終わってしまいました。その失恋を機に、人付き合いそのものがうっとうしくなります。そんなコミュ症ぎみの主人公が今回の出発点です。果たして、本当の友情や愛情を取り戻せるのか…

    というわけで最終章出発です!今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年1月25日への応援コメント

    サユリさん、悩んでるんですね。
    これまでも変わった人が登場しましたが(失礼しました💦)この方もなかなか(笑)
    しかも羊かんまで。
    きっとこの旅で何かを見つける(変われる)ハズだと祈っています!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!いよいよ最終章の本編の始まりです!

    先にネタばらしをしておくと、彼女はこの後しばらく重要な登場人物になります。サユリと主人公は似た者同士です。誰とも迎合せず、教室の端っこでひとりうつむいているようなタイプです。同じ波長だからこそ反発し合うという流れです。ぜひお楽しみくださいませ。

    そして合わせて、Episode3のヒロインもチラホラ出てきたりもします。全部で5つのショートストーリーから構成されています。楽しんでいただけたらと思います。よろしくお願いいたします!


  • 編集済

    ~Prologue~2020年5月10日への応援コメント

    坂元氏の人柄とお話に胸を打たれました。
    しかし、この孤独なヒッピーの方は、坂元氏を救ってくれた恩人にも思えます。

    登山。私は、小さな山(四百mない)を登ったことがありますが、これって上級者では?という途中からハードになるコース(なめらかな岩肌で、振り返るとあまりの高さに泣きそうになる山道)を歩いてえらい目に合いました。
    登り口の看板には〈最短わんぱくコース〉と書いてあり、子供でも楽勝だろうと鼻で笑っていたのですがこの考えが大きな間違いでした。
    わんぱくという言葉に騙さたのです。アホです。
    たとえ低くとも『山はなめると恐い!』と心に深く刻みましたね💦
    初心者コースは、迂回しながら頂上を目指さないといけなかったんですね💦
    でも、山頂の景色は素晴らしかったです。

    スナフキン先輩……懐かしい。今日はどこの空の下にいるのでしょう。心配ですね……

    作者からの返信

    とうとう最終章への突入ありがとうございます!『ノンストップアクションシリーズ』という登山もいよいよ大詰めです。

    坂元氏(実在)と出会ったのはちょうど一年ほど前でした。そろそろEpisode4を書き始めなければと思っていた時でもありました。私のつたない文章ではとても坂元氏のお人柄は伝えきれないですが、とにかく温和で物静かな方です。しかしあらゆる面において厳しさを知っている方でした。
    『わんぱく最短コース』という名前に微笑んでしまいました。でもお話しうかがう限り、ちょっと無茶がありますね。子供には過酷すぎます。よくぞ御無事で!。
    そう、坂元氏もいうように自然を相手するというk値は明確な意思を持って臨まないと、とんだ怪我をすることになります。坂元氏は身をもってそれを知っており、甲武信岳なんぞ氏にとっては散歩程度だったかとは思いますが、非常に謙虚な姿勢で臨まれていました。

    Episode4はこれまでの集大成ではありますが、Episode3のような派手さはなく、内面的な気付きなどを綴っております。ぜひ引き続きお楽しみいただければと思います!

  • Last letter ~fig2~への応援コメント

    しりませんでした。彼女は、こんなにも儚く繊細で孤独だったなんて……
    続きが気になります。

    作者からの返信

    Last letter~fig,1,2を通読していただきありがとうございます。

    椎名林檎~旬~
    https://www.youtube.com/watch?v=riOmQviqIh0

    コレ、この2話の私的サントラとして、この話の執筆中何度も聴いた曲です。
    今でもこの曲を聴くと、涙が伝います。

    本当はfig3として、その後を描こうとしていました。
    彼女は27歳でこの世を去りました。
    タイは同じ仏教国ですが、お仏壇を飾ったり、お墓に埋葬するという習慣がありません。亡くなったら近くのお寺で火葬し、遺灰を近くの川や寺に撒いて終わりです。彼女の場合、バンコクの中心を流れるチャオプラヤー川に流されました。

    エマという登場人物については、読者の方々からも賛否ありました。
    ただラストの「アタシは100%ジュースじゃないの。でも美味しかったでしょ?」というセリフにすべてを込めました。

    どうにかこの厄介な人物を着地させることができました。
    この2話に込めた想いは他よりも強く、私自身も非常に気に入っている項です。ちょっと重たい話でしたが、何かしら心に残るものがあったなら嬉しいです。

    最終章Episode4はこれまでの作風と違い、非常に内面の描写にこだわっています。主人公もちょっと嫌な奴として描きました。もちろん個性的な新たな登場人物もいます。ぜひお楽しみいただければと思いますので、どうかお付き合いのほどよろしくお願いいたします!

  • Last letter ~fig1~への応援コメント

    衝撃的な内容に驚きました。
    なるほど……だからあんなに恋になげやりだったんですね。

    作者からの返信

    いよいよ最終章への突入ありがとうございます!
    最終章は今までとは異なり、比較的内面をしっかり描く作品にしていこうと意識して書きました。重厚感は楽しんでいただけると思いますので、是非お付き合いいただけたら幸いです!

    さて、本編に入る前にどうしてもきちんと着地させておきたかったのがエマです。実は彼女は実在の人物です。正確には、実在していた、といったほうがいいのですが…。

    どんな小説でもあまり「死にオチ」はいいとは思いませんが、これは後々においても非常に重たい出来事でした。これは描かなければならないとは思っていましたが、どうしたら立体感が出せるかと考え、スピンオフ作品としてA、Bそれぞれの矢視から描くという手法でした。なので、fig1、fig2という図説に用いる符号を当ててみました。fig1が”オレ”視点。fig2がエマ視点です。

    時間の概念がことなる二人では、おのずと至る結論も異なってくるわけで、そのひずみをこれまで描いてきました。多少自虐的ではありましたが、Episode3でのサキやエマとの別れを経て、いよいよ最後の旅が始まるのですが、この二つの別れが主人公を捻じ曲げてしまった、という始まりです。すごくイヤなヤツとして”俺”を描いています。どうか嫌いにならないで💦

    というわけで、感想ありがとうございました。引き続きfig2もお楽しみくださいませ!

  • あとがきへの応援コメント

    お酒の描写が興味深いです(私は飲めませんが、美味しさが伝わりました)。
    旅行者だからこそその土地に持てる興味もありますし、地元だからこそ再発見できる顔もありますね。
    私は太宰治の歿年と今、同い年ですが、彼は文章や感覚表現は突出した人だとは思います。

    作者からの返信

    長い間応援していただき、本当にありがとうございました!
    世の中が仕事納めとなる今日、私も執筆活動の仕事納めとなりました。
    あとがきでも触れさせていただきましたが、
    吾妻さんには各項ご丁寧にコメントや励ましのお言葉をいただき、
    今日この日まで導いていただきました。
    心から感謝しております。ありがとうございました。

    作中にもあるように、私もお酒はいただけません(汗)。
    もちろん晩酌などすることはないのですが、
    全くダメというほどでもないので、あの日は一杯だけ行ってみました。
    実はこう見えて、大学生の頃バーテンダーとして2年ほど働いており、
    酒に関するエトセトラは色々入っています。
    「バーテンダーの良し悪しは、仕事の音でわかる」と当時の師匠に習いました。
    なるほどそうで、グラスやシェイカーなど音のするものを扱いますが、
    やはりよいお高いお店というものはガチャガチャとしていないです。
    昭和の文豪に愛された名店は、薄暗い照明をそこなわないよう
    気を配られた仕事をされていました。


    そうですね、あの表現では太宰治を全否定になっていますね。
    後ほど少しだけ修正いたします。
    数年前、青森出身の知人ができたきっかけで、
    「あぁ、太宰ね」と短編集を改めて求めたことがありました。
    (ちなみに、中学校の文化祭では『走れメロス』の暴君イオニス役として活躍しました!)
    『畜犬談』という話が昔から好きで、それが収録されている新潮の短編集を買いました。ただどうにも感情的にさせられるものが多く、
    同じく養う家族を持つ身として、その無責任さに嫌なニオイを感じてしまいました。
    数年ごとに太宰は映像化されますが、現在の倫理観でいえば、
    今年のゴシップニュースなどすべて吹き飛ぶほどの嫌味があり、
    何を再評価しようとしているのか、首をかしげてしまいます。
    その辺りの太宰の人間性については川端康成先生に譲るとして、
    おっしゃるように文章や感覚表現は優れていると思います。
    ご不快にさせてしまったら、ごめんなさい。


    「旅とは、知らない街のスーパーに肉や野菜を買いに行くようなトキメキと変わらない」という表現は気に入っています。
    さすが野菜が安いな、とか、海のない県の鮮魚コーナーは寂しいな、とか、
    そんな小さな気泡のような発見が、実は一番たのしい。
    20年前当時、若さもあり、妙な意識をもって海外に行っていましたが、
    私は今でも観光地よりも、地元のスーパーをうろうろしたり、
    喫茶店で方言を聞いているほうが好きです。
    観光地は、事前学習がないとよく見えないものがありますが、
    そこにある日常というものは、特に準備もなく共感できたり、
    違和感を持ったりという反応ができます。
    私は人間が好きです。もう旅関係をアップすることはないと思いますが、
    これからも人間にせまるようなものを書いていけたらいいなと思います。


    改めましてこれまで応援していただきありがとうございました。
    吾妻さんあっての執筆活動でした。
    しばらく充電しますが、太宰のBarで言い残したように、
    「また近々来ます」ので、その時はまたお相手いただけたら光栄です。

    よいお年を!
    今後のご活躍をお祈りしております!


  • あとがきへの応援コメント

    「あとがき」拝読させていただきました。
    これだけで独立した物語になっているので、むさぼるように読みました。
    それで、読んだあとは嬉しくなりました。
    それはなぜか?
    新作の予告めいた文章があったからです。あの文章を見ただけで「面白くなりそうだな」と直感しました。
    首を長くして期待しています。
    その前にたっぷり充電をして下さいませ。
    また、ここでも言わさせて下さい。
    「長期にわたる連載お疲れさまでした。素晴らしい小説をありがとうございます」
    と。

    作者からの返信

    お祝いのお言葉、心にしみました!
    20年間温め続けたわけですが、
    まさか執筆活動に2年もかかるとは思いませんでした。
    心身ともに充実している今だからこそ書けたのだと思います。
    ただ、たった一人ではゴールテープは切れませんでした。
    長きにわたり応援していただいたからこそです。
    本当にありがとうございました。

    次回作の予告を喜んでいただき光栄です!
    私はマジシャンであり、これまでもたくさんの舞台に立ってきました。
    ただその楽屋裏やそもそも人を喜ばすとは何かについて、
    長い間課題意識を持ち続けてきました。
    また、サラリーマンとしては人事職として長年従事してきており、
    主人公は、江戸の姉御気風の女子マジシャン。
    大手金融機関の人事部で働く冷徹なエースとの駆け引きを通じ、
    私が見聞きした業界裏の話を交えつつ、
    「人を喜ばすって何だろう」ということをふんわり描いていきたいと思います。

    充電します、と告知したものの、たぶん書かずにはいられないと思います。
    太宰治のBarで「また近いうちに来ます」と言ったのは、
    そんな僕の心のつもりを現したつもりです!
    これからも砂乃様の作品もトラックさせていただきます!
    これからもよろしくお願い致します。


  • あとがきへの応援コメント

    私も「子供を持ってもいいかな」と思ったのは、シリアの貧民街の子達の表情の明るさからでした。

    人はどこでも生きていける。
    そう思ったのです。

    長く読ませていただきました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お祝いのコメントありがとうございます。
    とうとう完結しました。たくさんの出会いがあり、
    とても充実した執筆活動となりました。
    応援してくださり、心から感謝いたします。

    私にとっては、インドはあまりにも強烈でした。
    日々誰かと本気で怒鳴り合いをしなければならなず、
    私にはちょっと疲れる国でした。
    中でも強烈だったのは、ご紹介したマクドナルドの件で、
    「カースト制度がなくならない」という実態を見た気がしました。

    たしかにおっしゃるように、子供はどんな状況でもたくましく順応し、
    生きていけるのだろうなと思います。
    ただ、僕らただのバックパッカーごときが絶対理解しえない世界がある。
    それに気づかず、「世界はどこまでも続いている」と思っていた若さに、
    何となく虚無感を感じてしまったわけです。

    今となっては懐かしい思いです。
    ここまで応援していただきありがとうございました。
    これからもまた執筆活動を続けていきたいと思います。
    今後ともよろしくお願い致します。

  • あとがきへの応援コメント

    こんなに胸を狙い撃ちされる「あとがき」を初めて拝読いたしました。

    すばらしい偉業を完遂されましたね。おめでとうございます。(*^▽^*)

    上っ面な講師や周囲の言は、長大な力作の絶妙な隠し味と存じます。

    次作は短編などいかがでしょうか? 楽しみにお待ちしております。

    作者からの返信

    過分なお褒めを頂き、いささか照れ臭く候💦
    素敵なコメントいただき、ありがとうございます!

    1年半の連載を終えた今の率直な想いは、
    ごく静かな普通の一日であって、とりわけ大の字に寝ころんで、
    大笑いしたいわけでもなく、ごく淡白な感情です。
    でもそれでよかったと思います。

    この2年、執筆活動中は感情の起伏が起こらないよう過ごしてきました。
    家庭や仕事も含め、嫌な感情を引きずったままでは、
    極めてインの悪い文章になってしまうためです。
    たぶんそうした習慣が沁みてしまったので、
    ご褒美のひとつでもしてやりたい感情にはならないのかな、とも思います。

    でもこうして大変なお褒めの言葉を頂き、
    作家として冥利に尽きると思います。
    たくさんの応援ありがとうございます。

    次回は、本職であるマジシャンを主人公とした中編作品を作ってみようかなと。人を喜ばすことって何かという問いに向かって、様々な仕掛けをしていこうかなと思います。こうご期待!

    改めまして絶賛のコメントありがとうございました。
    とても嬉しかったです!!

  • ~Epilogue~2020年12月1日~への応援コメント

    読了しました。
    とうとう終わってしまいました。寂寥感いっぱいでこのコメントを書いています。何と言っても、読み始めてから半年近くが経過し、生活の一部のような小説だったものですから。
    それでも、作者様には感謝申し上げます。このような素晴らしい小説を読ませてくれたのですから。
    クリスマスの日に完結するというのも洒落ていて良いですね。
    あまり長く書くとポロっとネタバレしそうになるので、このへんで抑えておきます。
    とにもかくにも、完結おめでとうございます。そして、お疲れさまでした。心から敬意を表します。

    作者からの返信

    素敵なコメントありがとうございました!
    「生活の一部のような小説だった」というコメントを読ませていただいた時、
    思わずウルっとしてしまいました。そこまで私の作品を大事に読んでいただき、本当に感謝の言葉もございません。ありがとうございました!。

    皆様の応援なくして完結はあり得ませんでした。
    この小説は、「もともとは終活のひとつ」というと大げさですが、
    20年前当時、旅先で毎日書いていた日記について、
    いつかきちんとまとめたいな、と思い続けていたものを、
    思い切って投稿小説という形で発表させていただいたものです。
    ですので、あまり読者を想定せず書いていたものですが、
    おかげ様で次第に支持していただけるようになりました。
    今後も作家活動を続けるかわかりませんが、
    とりあえず個人的にはこれが完結できたことによって、
    思い残すことは一つ減ったと思っています。

    様々な登場人物が出てきましたが、
    さすがに最終回は盛り込みすぎてピンボケしているとは思います。
    サユリと于春麗の部分だけでも重すぎて、ちょっとバランスが難しい
    作品になってしまいました。
    ただ人生のはかなさや縁の気まぐれさは伝えられたかなとは思います。

    たくさんのお褒めのお言葉ありがとうございます。
    作品を連載してきた冥利に尽きます!
    自信を頂きました!また次回作でお会いできるのを楽しみにしております。

    素敵な夜!メリークリスマス!

  • ~Epilogue~2020年12月1日~への応援コメント

    生きていればまた繋がりが持てる、拗れてもやり直せる機会が持てるけれど、死んだ人とは出来ない。
    そうしたやりきれなさを感じました。

    作者からの返信

    メリークリスマス!
    とうとう最終回となりました。
    この、長い長い旅も今日で終わりです。
    吾妻さんには本当に長い間ご支援いただき感謝の言葉もありません。
    どんな作品においてもコメントを頂けることは励みになりますが、
    こと連載においては「次を楽しみにしている人がいるんだ」という意識が
    よりよい作品を作る原動力になります。
    吾妻さんは、そういった意味で私の作品に欠かせない登場人物です。
    各項アップするたびに真っ先にお読みいただき、コメントを頂きました。
    吾妻さんがいらっしゃらなかったら、完遂できなかったと思います。
    改めまして、本当にありがとうございました。


    さて。
    毎回Epilogueを作成するのは楽しみです
    登場したキャラクターのアフターストリーを展開し、
    ちゃんとそれぞれ収まるところに収める。
    そこは腕の見せどころじゃないかとも思っています。
    ところが。今回のEpilogueは本当に難産でした。
    あまりにも辛く、そして広範のため、
    やはりピンボケした感じになってしまったと反省しています。

    大雑把にこのシリーズのあらましを言えば、
    今は組織にしがみつく”しがないサラリーマン”が、
    20年前の旅の記憶から、次第に自信を取り戻し、
    主体的な生き方を取り戻していくストーリーです。
    だから、こんな湿った終わり方をしたのは、自分自身も意外でした。

    縁というのは不思議です。
    これはほぼ私の履歴そのものですが、
    どんなに努力しようと、繋がらない人とはつながらないものです。
    ただ、繋がらないからといって簡単に諦められればいいのですが、
    人間そうなると無駄な努力を重ねたくなるものです。
    無駄な努力ではあるけれど、でもそこに人間の物語があります。
    そこは十分に描けたかなとは思います。

    これまでお楽しみいただきまして本当にありがとうございました。
    来週あとがきを発表し、このプロジェクトを終えます。

    素敵な夜を!メリークリスマス!



  • 2001年3月6日への応援コメント

    国際的な首都としての北京の風景と全容は窺い知れない混沌を抱えた姐さんの姿が奇妙に合致しています。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    2年前から書き始めた『ノンストップ・アクション』シリーズは、
    物語としては本項で終わりです。
    今週金曜日にアフターストーリーとしてエピローグを、
    次週火曜日にあとがきなどを掲載して完全に幕を閉じます。

    吾妻さんには、毎回真っ先にコメントをいただき、
    本当に感謝しております。
    WEB小説という読者との距離が極めて近い連載において、
    各項コメントをいただけることの励みは計り知れません。
    別途お礼申し上げたいと思います。
    本当にありがとうございました。

    さて、于春麗に関するエトセトラについては、
    前回お返事にて書かせていただいた通りです。
    「国を背負っていないあなたには何もわからない」と言われたことがあります。
    果たして彼女の言う国とは何だったのか、今もよくわかりません。
    実は意外と小さなこだわりや思い込みだったのではないかとも思います。

    言葉というものはとても狡猾です。
    彼女は何かあれば「国のため」とよく言っていました。
    そして私との関係も「姉と弟」と呼び合うことによってぼやかしていました。
    中国人が大好きな義兄弟という感覚がわからない私にとっては、
    彼女の特別な位置関係を喜んだものですが、
    その言葉によって多くの強制力が発生し、
    責任を曖昧にし、犠牲をいとわない体制を守っていたのではないかと思います。

    于春麗とは、そんな政治体制そのものを揶揄しています。
    自他の区別があいまいで、つねにそのギャップを内包しています。
    彼女も于春麗であるときと、姉さんであるときのギャップが激しく、
    実はそこに疲弊し、すり減っていっています。

    その後彼女がどのような選択をしたのかについては、
    金曜日のエピローグをお待ちいただくとして、
    「全容を伺い知れない混沌さを抱えた姐さんと重なる」というコメントは憂いかったです。
    これは単なる悲恋ではなく、姉を使い捨てた、かの政府に対する僕なりの批判でした。
    姉も喜んでいると思います。


    改めまして、コメントありがとうございました!

  • 2001年3月4日への応援コメント

    特権的な女性に見えるけれど、実際には女性だからこその搾取や抑圧に苦しむ人でもあるらしいのが痛々しいですね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    昨日はTwitterでアップさせていただいた通り、
    最後のあとがきを仕上げるため、東京を一日歩き続けました。
    さすがに疲れてしまい、昨晩はバタンキューでしたので、
    お返事が遅くなってしまいました。
    申し訳ございません。

    さて、于春麗が抱えるもう一つの闇について触れました。
    この描写については、最後の最後まで苦しみました。
    うまくお答えすることが非常に難しい部分です。

    ただ彼女の倫理観というものは、一般のそれとはだいぶ異なります。
    もともと特権階級で育ったわけで、国家を背負うという発想について、
    個人の幸せなど平気で犠牲にできるような節がありました。
    彼女と接する中で、最後まで相容れなかった部分です。
    極めて宗教的というか、理屈を超えた信念があるようです。

    彼女の所属する団体について、数年前にあるアメリカのジャーナリストによるレポートを読みました(だからこそ信ぴょう性に疑問もあるのですが)。
    それによると、実際には外交部の外郭団体ではなく、
    軍の対外工作部隊の管轄になっているとのことでした。
    実際に、創始者や歴代の会長職は退役軍人が付くことが多く、
    活動の実態としては、表向きには友好都市条約を結ぶ国々との文化交流を謳っていますが、ようするに親中派を育てるための活動だとのことでした。

    私は、16,17の時、この団体が受け入れとする親善事業に参加し、
    訪中しています。一応選考があり、「将来日本を背負う人材」として見ていただいたのか(結果はさておき)、大げさな歓待を受けました。
    もし彼女の任務がそこにあったのならと考えた時、大いに失望しました。
    やがて東京も嫌中派の石原都知事時代になり、
    私の青春の思い出の詰まった日中親善事業は次々と廃止になりました。
    当時は苦々しい思いでしたが、後年「やはり東京からも毎年相当なお金が中国側に渡されていた」というウワサを聞き、さもありなんと思ったものです。

    そうした活動の責任者をしていた人でした。
    実際に姉、弟と呼び合い、非常に私を可愛がってくれました。
    東京に出張に来た時は、よくお供をさせていただき、
    おかげで大物アーティストとの記者インタビューにも
    同席させていただいたことがあります。

    ですが本項に書いたように、彼女の地位が上がるにつれ、
    次第に東京での行動に変化が現れるようになりました。
    議員宿舎や外資系ホテルなど、密かな想いを持っていた”俺”としては、
    とても耐えられないようなことが続くようになりました。
    彼女が精神的に崩れ始めたのはその後のことであり、
    何があったのか僕も詳しくは知りませんが、
    やがて彼女は転落していくことになります(その辺りはエピローグにて)。
    でも個人的にはそれでよかったと思っています。

    そこに女性的な搾取や抑圧があったのかはわかりません。
    あったとしても、それは彼女の中でどういう位置づけだったのかも何とも言えない。ただ”俺”としては、そんな事実など知りたくも見たくもなかった。
    客観的に見れば絶対黒なのですが、それは受け入れがたい事実でした。
    自分が大事に思っている人を、車で送り届けなければならない立場はつらかった。

    だがしかし。
    僕はどうしても彼女を描きたかった。
    彼女は有名人でもなければ、人によって評価も変わる人です。
    でも僕が書かなければ、永遠に思い出されることもなく、葬られる。
    彼女が存在した爪痕でも残せたらという想いで描いてきました。


    すみません、長文のお返事になりました。
    次項で物語は最終ページとなります。
    先ほど改稿を終えたところです。
    この恋がどういう結末になるか、お楽しみに。
    いつも応援ありがとうございます!


  • 2001年3月3日への応援コメント

    「自分の毒に自分で毒されてしまった女性」

    ……。
    もはや言い尽くされてしまって、屋上屋を重ねる言葉がありませんね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    お返事遅くなり申し訳ございません。

    実は恥ずかしながら、この人は実在でして、
    若かった僕が心から陶酔していた人でした。
    男女の仲になるにはあまりにも隔たりがあり、
    そういう意味で奇妙な気持ちを持ち続けたものです。

    20年が過ぎ、それを言葉にしようと試みましたが、
    なかなか難しい作業で、ほとんど旅行と関係ない話に帰着しました。
    ただ、この後公開するエピローグにその後の話を載せましたが、
    是非そちらもお楽しみいただければと思います。

    自分の毒に犯されている人はあちこちにいますね。
    周りを毒するだけにとどまらず、
    自らその毒にやられてしまう…。
    ま、かくいう私もそのタイプなのですが…

    改めまして、コメントありがとうございました!

  • 2001年3月3日への応援コメント

    色々抱えて自分の毒に自分で毒されてしまった女性にも見えますね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    完結まであと3話+あとがき、という予定です。
    本当に長い間お付き合いいただきありがとうございます。

    「自分の毒に自分で毒されてしまった」ようだ、とコメントいただき、
    なるほどなぁと感心しました。
    作者としては登場人物の細部にこだわっているつもりですが、
    全体感が見れてない時があります。
    今回頂いたコメントにはとても気付かされました。
    ありがとうございます!

    次項で語られますが、彼女はもう一つモヤっとした闇を抱えています。
    ただそれは複合性を構成する一つであって、
    やはり根本的な彼女の価値基準やアウトプットに問題があります。
    結果的に、周囲やゲームプレイヤーの罠よりも、
    自分自身でどんどん立ち行かなくなるところへ追いやっていき、
    最後には自滅していきます。そこと主人公がどう絡むかが課題でして…。

    というわけであと少し。
    いただいたヒントを活かしながら、頑張って編んでいこうと思います.
    改めまして、コメントありがとうございました!

  • Last letter ~fig1~への応援コメント

    Twitterから飛んできました!

    ミステリアスの中にも、一筋の真理を含んでいそうな小説ですね。

    これから拝読させていただきます(^ ^)♪

    作者からの返信

    Twitterから作品をたどっていただきありがとうございます。
    ちょうど年内に本作の連載は終了する予定ですが、
    それまでお付き合いいただけたら幸いです!

    本作は、私が若い頃に行っていたバックパック旅行を基にした作品で、
    昨今のWEB小説の潮流とは全くことなる作品です。
    ですが、もし海外旅行などがお好きなら、楽しんでいただけるかと思います。

    読み始めていただいたノンストップ・アクション4は、
    シリーズ最終章でして、すでに3作は公開済みです。
    今回お読みいただいた章に登場するエマは、
    エピソード2から登場しており、今回お読みいただいたパートは
    スピンオフチャプターとしてシリーズ4を始める前の挿話として位置付けております。

    この後の旅本編にも様々な個性的な人物が登場しますので、
    是非お楽しみいただければと思います。

    改めまして、コメントありがとうございました。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2001年3月2日への応援コメント

    魅惑的だけれど闇が深いというか、闇が深いからこそ魅惑的な女性に思えますね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。

    先週ようやく脱稿し「あとは体裁整えるだけ」と思ってましたが、
    これが案外ゼロベースで作るよりも苦しかったりしますね。
    その原因は、すべて于春麗です。

    今回の項は、于春麗=姉さんという人を鮮烈に再登場させることと、
    主人公との位置関係を明白にすることに絞ったつもりです。
    おっしゃるように、彼女にはとてつもない闇があります。
    それは次項から明かされていくわけですが、
    彼女の闇の匂いをかぎ取っていただき、嬉しく思いました。

    これまで様々な人物を描いてきましたが、
    于春麗はこれまでのすべてをかけて書いたつもりです。
    何度も涙を浮かべながら丁寧に描写したつもりですが、
    つい骨ばってしまうので、もう少し女性らしいやわらかさを持たせたい。

    主人公と于春麗のこれからにご注目いただければ幸いです。
    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年3月2日への応援コメント

    「…殺すわ」
    そう言ってのける人には、殺されてもいいと思うのは、なぜなんでしょうね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!

    ”絶対叶わない恋”というテーマでショートストーリーを描いてみました。
    絶対という世界は、極端な言葉や人物が知らず間に登場してしまいます。
    たしかにおっしゃる通り、「殺す」と言ってくれる人には
    何でも許せてしまいそうですね!

    このあとまだストーリーはうねります。
    こうご期待でございます!

    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年3月1日への応援コメント

    死の闇の後から出てきた謎の女性が魅惑的ですね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    いよいよエピソード4も最終章に入り、
    そしてこの『ノンストップ・アクション』全体が閉幕となります。
    長い間お付き合いいただき、本当にありがとうございます!

    さてまずはお酒の話から。
    これは完全実話でして、ウランバートルから北京行きの国際列車で、
    たまたま同じコンパートメントになった中国人の行商からもらった馬乳酒で
    急性アルコール中毒(らしき)症状を起こし、
    中蒙国境の砂漠地帯で生死をさまよいました。
    さいわい一晩寝たら邂逅に向かいましたが、危うく落命するところでした。
    以来、お酒は体が受け付けなくなりました。
    元々母が重度のアルコールアレルギーで注射の消毒からダメな人。
    この一件以来僕も同じ体質になってしまいました。

    今年は自粛ムードで各社も忘年会の禁止などを謳っているようですが、
    この時期やっぱり気を付けてもらいたいものです。


    さて、于春麗について。
    この人はエピソード2の北京編で一度登場した人で、
    先日tweetでコメントさせていただいた件の人です。
    テーマは「絶対に叶わない恋」。
    主人公にはいくつかの恋がありましたが、
    お互い平等であり、育てる価値のあるものでした。
    もちろん遊びやオシャレのつもりではないけれど、
    やはり、「愛」という言葉からくる重量感を想うと、
    あれは生涯でただ一度だけの愛だったのではないかと思います。
    その後の流れもあり、最終章にありながら何度も筆が止まりました。

    私の中では90年代後半の中国映画を撮影するイメージで描いたつもりです。
    景色も登場人物もほとんど動きませんが、
    二人の間にある愛憎が滲んでくれたらと願っています。

    次項ではもう少しこの二人の間に踏み込んでみます。
    お楽しみいただければ幸いです。
    これからもよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月28日への応援コメント

    モンゴルの人たちは生命力が強いんですね。そんな印象を受けました。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    やっと先ほど本作最終項を書き上げ、
    あとはエピローグとあとがきを書くだけとなりました。
    あと少しだけ力を振り絞って完走したいと思います!

    さて、モンゴル編最終章でした。
    私の短いモンゴル滞在は、そこでの出会いが全てでした。
    前述のとおり、”観光でございます”という気温ではなかったのと、
    ツァガーンサルという旧正月期間にぶち当たってしまったため、
    さしたる観光もできずにウランバートルを去ることになりました。

    ただ仮に夏だったとしても、それほど観光資源に恵まれた国でもなく、
    またそもそも外国人全般に対してやや閉ざしている感もあり、
    そう考えると本作に登場した3人との出会いはとてもありがたかったです。

    都内には両国にモンゴル料理を出す店があるとか。
    かなりあちこち回ったほうだと思いますが、
    モンゴル料理は、僕にはちょっと合いませんでした(汗)。
    とにかく肉!(羊肉)。そして塩。以上。
    油の量も非常に多く、極寒地域ならではなのでしょうか。
    色合いなども気にすることもなく、
    とにかく左手に肉の塊、右手にナイフを持って豪快にやる。
    唯一のマナーは、骨は白くなるまでしゃぶれ。これだけです。
    たしかに生命力高そうですが、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高そう(笑)

    八幡巻きを食べるたびに彼らのことを思い出します。
    「これが料理というものか!」と驚いていました。
    八幡巻きは私もよく作りますが、
    アイツらのことを思い出し涙ぐむこともあります。

    次回はいよいよ北京。
    この旅の、そしてすべての旅の最終駅です。
    最後は”叶わぬ恋”というテーマで、古い中国の映画のつもりで
    描いてみました。
    その前にゴビ砂漠の真ん中で生死をさまようことになるのですが…。

    乞うご期待!
    いつも応援ありがとうございます!

  • 2001年2月28日への応援コメント

    モンゴルの子に教えたことがあります。

    植物に上下があるというのを理解しない子たちでした。
    彼らにとって植物は、地に生えるヒツジのエサでしかなく、文化の差を感じましたね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございました!

    モンゴルの子たちに教えられていたのですね!
    素晴らしいです!なかなかない機会なので
    貴重な体験をされましたね!

    モンゴルは近年ゴールドラッシュに沸いていますが、
    もともと大した観光資源もなく、また外国人に閉ざしている文化のため、
    接していて「うん?」となるケースは多かった記憶です。

    でも文化レベルの差こそあれ、今回ご紹介した彼らのように、
    非常にサッパリとした大人しい感じの人が多かったです。
    料理も非常に豪快ですが、彼らと酒を囲むと何故だか心も和みます。

    ようやく先ほど本編最終章を書き終えました!
    応援して下さる皆さんのおかげです。
    これからもよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月27日への応援コメント

    複雑な環境だからこそ心の温かな人たちなのでしょうか。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    この週末で一気に冷えましたね。
    とうとう12月に入りました。
    本作も今月で連載終了となりますが、
    まだ脱稿に至っておらず苦しんでおりますが、
    もう少しお付き合いくださいませ!

    さて、今回も少し歴史に逃れてみましたが、
    実際モンゴルで私が感じた肌感覚はもっと厳しいものでした。
    バヤルたちはいいとして、ご年配の方々の私に対する視線は、
    中国の内陸部や韓国のそれ以上に厳しいものでした。

    ”反日”と聞くと、中韓などを思い浮かべますが、
    モンゴルでもごく最近までそういう教育が行われていたことを
    日本人のほとんどが知りません。
    モンゴルと言えばお相撲さんを連想しますが、
    ひょっとすると日本人力士をなぎ倒す彼らの強さは、
    そんな部分から来ているのではと思ったりもします。

    それだけに、バヤルやツェレンの大らかな人柄に沁みるものがありました。
    異種として区別するのではなく、
    何か共通点はないかと一生懸命接してくれました。
    「友達と呼ぶかは自分が決めること」という意味合いのことわざがあちらにはあるそうですが、”ともすれば独善的”ではありますが、大いに彼らの誠意を感じたものです。今でも彼らはよき友です。

    いよいよモンゴル編も次回でラスト。
    次回は彼らが感動した日本食や、チベット史が登場します。
    乞うご期待!
    いつもありがとうございます!

  • 2001年2月26日への応援コメント

    異国(しかもウランバートルのような先進的とは言い難い土地)で病気は不安ですよね。周囲が温かな人たちで良かったです。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    あっという間に12月ですね。
    (私のように風邪など引かず)素敵な12月をお迎えくださいませ!

    さて、後になって思い出したことですが、
    「現地で引いた風邪は、現地の薬が一番」と書いていたのは
    沢木耕太郎氏の『深夜特急』でした。
    うなづける部分もありますが、やはり体に気を付けるのが前提ですね。

    シベリア鉄道の項でも書きましたが、
    この年の北ユーラシアは記録的な大寒波の只中にあり、
    そんな中を移動しなければならなかったこともあり、
    一気に疲れが出たのでしょう。
    ひどい高熱にやられてしまいました。
    (さらにこの後、北京行きの列車の中で災難に遭うわけですが…)

    なにくれとなく世話を焼いてくれる人々に助けられました。
    (なかなかの荒療法でしたが…)

    次回は日本とモンゴルの間にある歴史、
    そして中国との関係について切り込みます。

    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月25日への応援コメント

    旅が引き寄せる人の縁は不思議で温かいですね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    風邪をひいてしまいました。
    やはり体調がすぐれないと、よい話は書けないものですね。
    何となく冗長で、キャラも全然跳ねてくれない。
    心身とも健康でないと、と改めて思いました。
    吾妻さんもどうか風邪などひかないようにお気を付けくださいませ!

    さて、いよいよモンゴル・ウランバートルです。
    こちらで頑張るお相撲さんたちに申し訳ないですが、
    本当に何もない街でした。(寒さだけは十分ある!)
    たぶん街と言える部分は端から端まで歩いても、一時間かかりません。
    まその、私が訪れたのは厳冬ですし、
    ちょうどツァガーンサルという旧正月に重なってしまい、
    商店の賑わいというものは一切ありませんでした。

    バヤルやこの後登場するその仲間たちとの交流こそ、
    僕のモンゴル体験記のすべてです。
    バヤルは内モンゴル出身の中国人であり、
    私が大好きな北方中国人特有の暑苦しさとおおらかさを持っています。
    さっぱりとしたいい男でした。

    …ところがこのあと”俺”の体に異変が…
    また次回をお楽しみいただければと思います。
    今後ともよろしくお願いいたします!


  • 2001年2月24日への応援コメント

    この寝台車の乗客自体がユーラシアの縮図ですね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    コメントへの返信遅くなり申し訳ございませんでした。
    春のような陽気だったり、急に冷え込んだり…。
    どうかご自愛くださいませ。

    さて、最終章に入りました。
    これは2001年の旅を基にしていますが、
    冒頭のヤロスラヴリ駅での挿話の通り、
    シベリア鉄道なるものが、中国車両であることには若干失望しました。
    なんというか、ソビエト時代の老朽化した(またそれが味わいとなっている)列車を想像していたのですが、服務員も含め完全に中国でした。
    このユーラシア横断におけるヨーロッパとアジアの境は、
    何となくモンゴルに入った辺りかと思っていましたが、
    このようにシベリア鉄道に乗り込んだ時点で”アジア入り”をしたわけです。

    さて、おっしゃるように社内には露蒙中という3か国をフィールドにする
    様々な国籍がいました。シャワーがないことは別として、
    列車に4泊5日はなかなか楽しいものでした。
    実際にこの年はシベリアに大寒波が到来し、
    恐ろしいほどの寒さだったのをよく覚えています。
    (ハンドドア事件も実話です。大騒ぎでした💦)

    4泊5日を一日にまとめてしまいましたが、
    この旅もあと残すところウランバートルと北京ぐらいです。
    もう少々お付き合いいただければ幸いです!
    よろしくお願いいたします!



  • 2001年2月20日への応援コメント

    宝石業界の裏事情など興味深い内容ですね。
    宝飾品のような高額なものにはこうした構造的な闇がつきまとうのでしょうか。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    あっという間に年末に近づいてきましたね。何だか忙しい一年でした。
    どうかお体に気を付けてよい年越しを迎えましょう!

    さて、ちょっとマニアックな話題を差し込んでみました。
    種明かしをすると、実父が宝石商をしており、
    私も若い頃その手伝いをしており、その関連でモスクワにしばらくいました。

    どの業界にも構造的な闇は存在すると思いますが、
    私はデビアス社の貢献については一定以上の評価をしています。
    ご存知の通り、アフリカや南米などの途上国上に鉱脈ベルトがあり、
    もしそれらの鉱山が国家の管理下にあったならば、
    20世紀はもっともっと血みどろの100年だったと思います。

    今でこそ時代の遷移と共にデビアス社の力も衰えてきましたが、
    デビアス社で市場への供給量を一定に保っていたため、
    ダイヤモンドの価格変動は金やプラチナほど起きなかった。
    結果として、ダイヤモンド鉱山をめぐる地域紛争はほとんど起きなかった。
    確かに、たかが一つの会社が世界のパワーバランスに携わるのは考え物ですが、軍事力を導入できる国家が管理するよりも、はるかに平和かつ合理的ではないかと思います。

    石油やレアメタル、天然ガス、水…。
    中東やロシア、中国など、ろくでもない20世紀を送ってきました。
    地域紛争の原因は宗教でも領土でもなく、すべて資源で説明できます。
    そうした中、ダイヤモンドは極めて特殊ではあるけれど、
    ひとつの株式会社が世界秩序を守った珍しい例だと思います。


    次項シベリア鉄道の旅を経て、舞台はモンゴルに移ります。
    ここで多少チベット問題に触れますが、
    これも突き詰めれば資源が背景にあります。
    ぜひお楽しみくださいませ!

    改めましてコメントありがとうございました!!

  • 2001年2月19日への応援コメント

    エリツィン大統領は政治に疎い私の目にすらソ連時代の旧来的な強権指導者の印象と大差なかった記憶があります。
    ロシアの星や月の描写は混迷する下界を見下ろす超越的な存在に見えますね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    大切に読まさせていただいております。
    とても嬉しいです。励みになっております。

    今回はかなり力を入れて書きました。
    この一項を書くため何冊かの関連書を読みました。
    あれこれ資料を引っ張り出している感じから、
    だいぶ力んでいるのは伝わったかなとは思います。
    しかしながら、私は以前モスクワに住んでいたこともあり、
    本項には特別な思いを込めて書き上げました。

    ロシアという国は複雑怪奇です。
    単純に正邪では割り切れない部分があり、
    そのグレーな部分で生息している人間もたくさんいます。
    しかし明快な欲や利得のために動くため分かりやすい。
    老獪さではさすが中国のほうが何枚も上手です。

    ちなみにロシア人に聞く「歴代の中で最も不人気」はゴルバチョフです。
    エリツィンもだいぶひどいですが、あれは”愉快な酔っ払い”として片付けられますが、”ゴルバチョフだけは許せん!”というロシア人は非常に多いです。
    理由は、ソビエト崩壊を招いたからです。
    先に登場したバルト三国でも、「独立時に軍隊を差し向けた張本人」として今でも恨まれています。他方プーチン氏については反対派への弾圧ばかり報道されますが、元来ロシア人たちはプーチンが大好きです。
    強いロシアの象徴だからです。

    このロシアの単純さはとても現代に不向きですが、
    ありあまる天然資源のおかげで、今日のような狼藉で通されています。
    あまりにも神から与えられすぎているので、
    子供のまま大人になった感があるわけです。

    私がこの国を面白がるのはそういう部分で、
    決して褒めているわけではなく、
    極端から極端へと右往左往するあり様から色々思うのです。


    というわけで、次回はロシア編最終回です。
    またあの怪しげな宝石商が登場します。
    どうぞお楽しみに!



  • 2001年2月18日への応援コメント

    立花氏の入手した珍重な宝石と夜空の星の対比が鮮やかですね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます!
    連載の執筆も大詰めに来ています。
    年内に連載は終了しますので、
    よい正月が迎えられるようもう少し頑張って見ます!

    さて、いよいよモスクワに到着しました。
    この街は個人的にも非常に思い入れの深い街なので、
    いつかスピンオフのストーリーを書いてみたいと思っています。

    私の親父という人は宝石商でして、
    ロシアと聞いてまず思い浮かべるのはダイヤモンドです。
    (私の本名には貴金属の”貴”という文字が入っているのは偶然ではなく、
    父の商売柄です)
    こういう商売は闇が深く興味深いです。
    国家絡みの闇や超法的なルールを知ることがあります。

    自分で決めた価値を信じ続けること…。
    この一言に、この物語全体に宿る想いを込めたつもりです。
    あと少し、自分が信じた価値を育ててみようと思います。

    いつもありがとうございます。
    これからもよろしくお願いいたします!



  • 2001年2月17日への応援コメント

    立花さんたちもそうですが、賄賂目当ての悪徳警官などロシアという国の闇の深さが見えますね。

    作者からの返信

    いつも応援ありがとうございます。
    だいぶ肌が冬を実感するようになりましたね。
    これから年末に向けて駆け足になっていきますので、
    しっかり休養を取って体調を整えていきましょうね!

    作者が登場人物について、例えば芸能人の名前を挙げて
    「女優の〇〇にどことなく似ている」と表現するのは安直だと思います。
    しかしあえてこのロシア編で登場する立花氏について、
    僕の中の配役イメージを明かすと、俳優の西田敏行さんです。
    あんな感じの好々爺が、突然悪役部分を出してくるイメージしてます。

    実在の立花氏(仮名)はもう少しヤクザな生き様が滲んでいますが、
    ここではロシアという日常の中にも表裏がある世界の象徴として
    登場させています。

    共産圏の国は圧倒的に不便ですが、私は嫌いではないです。
    弱者など、救おうとするポーズすらないですし、
    超法的な解決を目撃することも多々あります。
    本作とは関係ないですが、実は20代の後半に仕事で1年近くモスクワで生活していました。色々なものを見ましたが、誰もが強かに生きていました。

    若かったからそうした景色を楽しめたのかもしれません。
    日本は社会構造が悪い意味で成熟しきっているので、
    極めて保守的かつ前例主義です。
    それはそれで共産圏のように極端から極端へと走らないストッパーになっていると思います。

    ただ例えばこのコロナ禍によりパラダイムシフトをしなければならないときには、大きな足かせになってしまいます。
    アイデアを実践しようとしても、そもそも社会が異端を嫌いますし、
    法制度においても前例主義を後生大事にしており、
    現状に遅々として追いつきません。

    いずれにしても良し悪しではなく好みなのかなと思います。
    共産圏で生きるということは、圧倒的に面倒くさいです。
    ただある程度根を張ってみると、自由度はかなり高いです。

    さていよいよモスクワに到着します。
    モスクワでの10か月を限られた紙面に閉じ込めるのは大変でしたが、
    それなりに仕上がったかなとは思います。
    次項では立花氏の正体が明かされます。
    是非お楽しみくださいませ!

    すてきな週末をお過ごしくださいませ!

  • 2001年2月16日への応援コメント

    エカテリーナ2世に関しては武則天などと一緒で女性蔑視から淫奔さや悪行が誇張された面もあると思いますが(そもそもこの人はドイツ人でロシアの人たちにとっては異邦人なのでそうした差別もあるかと)、巨大なエルミタージュから彼女の欲望よりはむしろ孤独が浮かび上がる描き方が興味深いです。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    だいぶ冬に近づきましたね。
    風邪などひかないよう気を付けてくださいね!

    20年前も今もそうですが、私は旅に出ても積極的に観光地に出かけません。
    ひねくれている私は観光地と自分をどう結び付けていいのかと悩みます。
    それよりも街のカフェや普通のスーパーに出かけるほうが好きです。

    さてエルミタージュ美術館。
    それなりに事前学習して見に行ったつもりです。
    でも書き進めていくと、間延びしたつまらない文章になってしまいました。
    たぶん「素直につまらなかった」と認められなかったのだと思います。

    もちろん豪華絢爛な宮殿やエカテリーナからソビエト時代に至るまでの
    ロシアンコレクションは圧倒されるものがありました。
    でも、それだけなんです。
    パリのルーブルもそう。世界的な名画を見たなら何らかの言葉が出てくるはず。そうイキむけれど、やっぱり何も浮かんでこないのです。

    よほどNHKの特集番組を見ていたほうが、理解した気になれる。
    これは長年の謎でした。私はその理由を「単なる知識不足」と位置付けていました。絵画や美術品に対する知識がないから楽しめないのだと。

    ところが本項を書いていて気付きました。
    知識量ではない。興味関心でもない。
    美しさの集合体は、凡庸でつまらないものなのだと。
    不揃いだからいいのです。少しだからいいのです。
    だからこそ美しく気高いものなのです。

    どうやら美しさをおさめるための胃袋は、
    我々が思っているよりもずっと小さいようです。
    だから品格を保てるのだと思います。
    エカテリーナの”美術胃袋”は牛並みだったのかもしれません。
    いや、あるいはバイキング会場で、もうお腹いっぱいなのに「新しい料理が出来上がりました!」という声に反応してしまう私と変わらないのかもしれません。

    いつもコメントありがとうございます!
    次はモスクワに向かいます。ここでちょっとした事件に巻き込まれるのですが…

  • 2001年2月15日への応援コメント

    ロシアの男性の平均寿命が短いのはウォッカの他に煙草もありそうですね。読んでいても気候や風土として生きづらい社会に見えますし。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    毎週火曜日、金曜日を更新日と決めているのですが、
    書き進めることや編集にばかりに気が回ってしまい、
    今回は夕飯時にアップし忘れていることに気付きませんでした。

    吾妻さんには毎度応援いただいているにもかかわらず、
    何ともだらしない次第。以後気を付けます💦


    さて、今回はすこし変わった手法で書きましたが、
    かなり難産となった章で、3回は書きなおしています。
    作中に書いた通り、ロシア(おそらく中国や米国も)ですが、
    被写体としてあまりにも途方もないため、
    気付くとつい無駄な言葉や修飾が多くなってしまいます。

    ヴォルゴグラードについても、
    そこで起きた歴史、その後に立てられた記念碑など、
    どれも単位が巨大すぎてという戸惑いが伝わっていればと思います。


    思うに生活習慣病由来としては、この後登場するモンゴルのほうが
    危険水域だと思います。酒、たばこはもちろんなのですが、
    それに加えて塩と油が大好き。そりゃ、死にます。
    北朝鮮も、賄賂の代わりに中国製のタバコというのが一般的だそうです。
    どうりで寿命が短いわけですな…。

    改めましてコメントありがとうございました!
    今後路もよろしくお願いいたします。




  • 2001年2月14日への応援コメント

    ロシアという共産主義圏の総帥だった大国の闇や混沌を感じますね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    ここ数日は過ごしやすいですね。
    一年中これぐらいだとちょうどいいのですが…
    どうかご自愛されてくださいね!

    さてさて、ロシア・サンクトペテルブルグから。
    もう20年も前のことですが、このヨーロッパ横断旅行の前に、
    「世界危険地帯ガイド」なる本を読みました。
    「7分に一回殺人事件が起こる国」としてロシアが紹介されていました。
    空港や鉄道などあらゆるインフラがマフィアの利権下にあり、
    などなど、なかなか男子の冒険心をくすぐるような内容でした。

    このニセ警官事件や立花氏(仮名)との話は実話で、
    すでに旅慣れているつもりでしたが、実に危ないところでした。
    (この後、もっと危険な目に逢うのですが…)

    褒められたもんじゃないですが、中国やロシア、そして南米も実は単純明快な構造で、原始的なヒエラルキーがいまだに機能しています。(アフリカや中東はそこに宗教というベクトルが入るので、やや面倒くさいですが…)。
    先進国を自称する国々から見れば、それはあまりにも道徳がなく、
    カネ・コネがすべての下品な世界に見えます。

    だがしかし、と国内を見て思います。
    老獪な政治屋たちの「無責任な連帯責任」に国民も慣れてしまってます。
    昨今のベラルーシ問題などを見ても思いますが、
    日本人は政治に対して”本気で怒る”ことを忘れているように感じます。
    ヨーロッパは100年と同じ国境が保たれたことがないので、
    政治とは、よりよく生きるための必須科目なのです。
    決して政治家の専門領域ではない。参加が当たり前です。

    私はコミュニストでも、特定の政治団体を応援する派でもなく、
    はばかりながらも、一個のジャーナリズムとして描いているつもりですが、
    混沌世界のほうが直接的で面白そうだ、と感じてしまいます。
    のしあがるために、モラルだの、バランスだのと、よくわからないものまで
    背負わされない分、一代記や逆転劇などもありえるのかなと感じます。

    初老(40代)になってからもそういう話にワクワクするのは、
    僕がまだヤンチャだからかもしれませんが(笑)
    ロシアの旅を通じて、少しだけ大人になる主人公を見守っていただければと思います。

    いつもコメントありがとうございます。



  • 2001年2月13日への応援コメント

    強制わいせつはヨーロッパなら日本より格段に重い罰になると思いますが、サユリさんは起訴という形でも彼と関わりたくなかったんでしょうね。

    作者からの返信

    ご愛読ありがとうございます。
    だいぶ空が高くなってきましたね。

    さて、今回からロシア編の始まりです。
    その前に幕間として今回のエピソードを入れています。
    本作は私小説なので当然創作もあるのですが、
    ヒッピータケという人物は以前にもお話ししたように
    私が旅先で見てきた”勘違い野郎”の寄せ集めです。

    私は旅先で”バックパッカーとは”と一括りにされることが嫌でした。
    それほど中には悪質なのも大勢いました。
    旅への興味が喪失していった背景には、
    そうした彼らを見ていく中で、「コイツらは単なるドロップアウトじゃないか?」という想いが強くなっていったからです。
    私はそういう人間とは一線引いていたのですが、
    ただそうやって国に居場所がなく、フラフラしているという点では
    五十歩百歩ではないか、という自己嫌悪が芽生えたからです。

    私が知る限り、海外で犯罪に巻き込まれるケースにおいて、
    日本人同士によるトラブルのほうが多いと実感しています。
    実際にこのように身を持ち崩したヒッピー風情が多かったです。
    当時は就職氷河期やリーマンショックなどがあり、
    またブームもあり、海外に逃げ出す若者が多かったと思います。
    しかし彼らを見ていると、決して時代のせいだけではない、と思います。


    いつもコメントありがとうございます。
    次回はサンクトペテルブルクからのお話になります。
    モノの価値とは、生き抜くとは、について新たな登場人物と共に編んでいきます。
    今後ともよろしくお願いいたします。



  • 2001年2月12日への応援コメント

    シモナさん一家は基本は優しい人たちなので心温まりますね。

    作者からの返信

    いつもお読みいただきありがとうございます!

    芸能人の自殺ニュースが続いています。
    芸能人に限らず、多くが希望を失くし、悲しい選択をしています。
    実は私の身内にも悲しい選択をした者がおりました。

    旧ソ連圏の自殺率において、リトアニアは非常に高いことで有名です。
    別に街中にホームレスがあふれているわけでもありません。
    往来で寝ている酔っ払いなら東京のほうが多いはずです。
    WHOは東欧諸国の自殺率の高さを、
    飲酒問題や失業率の高さで説明しようとしました。

    「統制経済から自由経済になって、何をしたらいいか分からない」。
    独立から10年余りの当時、現地でよく聞いた声です。
    これはリトアニアに限らず、他の旧ソ連圏全体で言えることです。
    こうしたトピックスをすぐに社会問題として提起する前に、
    まず我々が享受している自由とはを考える必要があります。

    今私は変化の真っただ中にいます。
    人を集めたり、大声で笑ったりさせる仕事は犯罪になりました。
    苦しいです。何をしたらいいのかわかりません。
    強引に生き方の変化を求められているわけですが、
    就職しようにも相手にもされません。
    行き詰まって、何度も虚無感に襲われました。

    ただそうした中、「何もしなくていい」と声をかけてくれる友はありがたかった。誰かのために祈ったりできる心の余裕はいつでも持ち続けていきたいです。


    次はロシア編です。
    超大国に生きる一人の商人が登場します。
    テーマは”生きる”と”モノの価値”です。
    乞うご期待!
    いつもコメントありがとうございました!

  • 2001年2月11日への応援コメント

    十字架の丘の描写が興味深いです。
    日本のテレビ番組の「最初から自分たちにとって見せたい、撮りたい形でしか撮らない」という胡乱さがあらゆる分野に通底している印象を受けますね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    うっかり昨日アップ分の掲載を失念してました(汗)
    アップしてすぐに反応していただき、嬉しかったです。

    さて、リトアニア十字架の丘を描いてみました。
    日本のテレビ局による話は実話です。
    実際にその番組や演出部分が国内で放送されたかはわかりませんが、
    現地人の説明と違う演出を強要したのは事実のようです。

    それが戦争についての番組だったのか、ソビエト崩壊から〇〇年という内容だったのか定かではありませんが、神社に参詣している日本人を捕まえて、無理やり戦没者の慰霊にしたてあげるようなもんです。だいぶ悪質ですね。
    (まあ、3次受けプロダクションなんてそんなもんです。)
    メディア情報もぼんやりしているとガセをつかまされそうですね。

    そこはさておき、十字架の丘には圧倒されました。
    近日Twitterでアップする予定ですが、その祈りの数はすさまじいです。
    雪の中、じっと寒さに耐えている十字架は素敵でした。

    次回でリトアニア編も最後となります。
    現在次のロシア編の最終チェック作業に入っています(結構自転車操業💦)
    これからもよろしくお願いいたします!
    コメントありがとうございました!

  • 2001年2月10日への応援コメント

    出てくる登場人物が方向性は異なるけれど、ことごとくエリートなのが興味深いですね。
    執事のクラウス氏は何だか19世紀の小説にでも出てくる知識層じみた履歴なのが哀しい気もします。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    窓の外でコオロギが鳴いています。何とも季節を感じさせる夜です。

    実は彼らは実在します。実際に非常に優秀な方々です。
    なかでもクラウス氏に着目されるとはさすが!。
    彼については意図的にシンプルに描きましたが、
    実際には非常に苦労された方で、ソビエト時代に家族と悲しい離散をしており、その後失意からしばらくホームレスをしていたそうです。
    その後一時期同じ大学で教鞭をとっていたシモナ嬢の父上に発見され、
    そのままソブタス家の執事として従事された方でした。

    すでに亡くなりましたが、本当は非常に明るい方でした。
    物語全体のバランスを考え、あえて物静かな老人として描きましたが、
    彼の話だけでも一話分かけてしまいそうな方でした。

    いよいよリトアニア編も終盤です。
    ちょっと固い話が続きますが、どうかご容赦を!
    いつもコメントありがとうございます!心から感謝しております。

  • 2001年2月9日への応援コメント

    「友達の定義」とは哲学的な話ですね。運転している老執事さんもどのような思いで聞いているのでしょうか。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます!
    長雨ですね。雨のたびに寒さも深まっていきますね。
    風邪なども流行っていますので、どうかご自愛を!

    総じてこの最終章は重たいというか、
    今まで男女の話など比較的ポップなテーマを取り扱ってきましたが、
    エピソード1の中盤のように、歴史や人類の普遍的な課題など、
    ウェブ小説ならぬテーマを意識的に取り上げています。
    今回取り上げた内容も深めようはいくらでもあったと思いますが、
    いくつかのfig(図)をモチーフに組み立ててみました。

    89年8月の「人間の鎖」は実際に起こった出来事で、
    その後一連のソビエト崩壊における象徴的な事件でした。
    日本人が持つ史観からこれらを理解するにも限界があると思いますが、
    知らない人間同士が手を取り合って共鳴し合うということに、
    ある種の古めかしさと現代社会における欠如を感じました。

    実生活でも、私は極端に人付き合いが悪いです。
    舞台上の私と、そこを降りた後ではギャップがあります。
    対人スタンスの取り方が下手なんです。
    「この人!」と思うと、ちょっと尽くし過ぎてしまうし、
    そうでないとまるで無関心という冷めたヤツなんです。
    本当はたくさん友達が欲しいです。
    でもどうにも制御できず、結局本に戻ってきてしまう。

    そんな自分が、仮に時代の流れの中で、周囲との共鳴を求められたらどうなるか、という妄想が今回のチャプターでした。
    結局、自己嫌悪と若い頃への反省しか出てきませんでしたが、
    様々な登場人物を通じて投影できたかなとは思います。


    いつもコメントありがとうございます。
    支えられています。

  • 2001年2月8日への応援コメント

    文化交流といっても本国から離れた方の文化はどうしても誤解で歪むんでしょうね。杉原千畝氏とシモナが重なる描写が興味深かったです。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    だいぶ秋が深まってきましたね!どうかお体にはお気をつけて!

    さて,今回は「正義」について取り上げてみました。
    正義とは何か,昔から非常に関心を持ってきました。
    正義とはうぬぼれなのか,はてまた時代を一歩進めた偉業なのか。
    また,結局のところそれは歴史の中で評価されるべきものであって,
    その当時は,漠たるエネルギーと呼ぶべきなのか,
    とても深遠なテーマだと思います.

    杉原千畝氏の行いについて,様々な検証がされています。
    真偽はともかくとして,私が注目しているのは生前の彼は
    様々な憶測について特に反論も肯定もしなかったという点です。
    だからこそ疑惑を深めた,という見方もできますが,
    おそらくご本人自身の価値観として取り合わなかったのだと思います。

    事にもよりますが,今はどうであれ自分の行いについて
    何らかの発信を求められ,世の中は早急に正義か悪かを判断したがります。
    それがいかに恐ろしいことか,モノカキとして作品を通じて何らかの啓もうができたらいいと思います。

    いつもご愛読ありがとうございます!

  • 2001年2月7日への応援コメント

    革命から十年余りの旧共産主義圏で特権階級的な生活をしていることからして、シモナさんは元は「赤い貴族」的なお宅の方でしょうか。
    若い彼女からリトアニアという小国の地位や歴史が透けて見えるのが興味深いですね。

    作者からの返信

    いつもご高覧ありがとうございます。
    先般Twitterで”スナフキン先輩のZippoライター”をアップいたしました。
    いまでも大事なショーや仕事の時はこっそりポケットに入れて持ち歩いているお守りです。心に火をつけてくれます。

    さて、今回はリトアニア第二の街カウナスからのお話しです。
    杉原千畝という「日本のシンドラー」と呼ばれる外交官が活躍した街です。
    その辺りの詳しい話は次回アップ分で触れております。

    これも次回明らかになる部分ではありますが、
    シモナ嬢の父親は病理学博士であり、特別階級に属していました。
    ソビエト連邦を構成していた国々の葛藤は興味深いものがあります。
    私がリトアニアという国を題材として取り上げている理由は、
    彼らが内包してきた葛藤そのものに、テーマとして力強い物語がたくさんあるからです。極端な時代否定や自由への代償など、なかなか味わい深い題材がゴロゴロ転がっています。

    これからしばらくこのシモナ嬢とその一家を通じて、
    小国リトアニアについて様々な切り口から迫ってみたいと思います。
    乞うご期待!

    いつも真っ先にコメントいただき、本当にありがとうございます。
    今後ともよろしくお願いいたします。


  • 2001年2月6日への応援コメント

    私も引ったくりで大切にしていた思い出の品を盗られたことがあるので気持ちは良くわかります。
    松永さんはサユリさんの男性版みたいな印象もありますね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    だいぶ底冷えするようになってきましたね。
    気持ちもグッと落ち込みやすくなる時期ですが、
    どうかお元気でお過ごしくださいませ!

    さて、やって参りましたリトアニア・ヴィリニュス。
    本作で登場する安井先輩(スナフキン先輩)というのは実在の人物です。
    実際に大学時代に渋谷の映画館でバイトをしていた時の先輩で、
    在学中に1年間休学届を出し、1年ほどヨーロッパを放浪していた人でした。
    この先輩から受けた影響が非常に強く、彼のススメで一人旅を始めました。
    大好きな先輩でしたが、ある日忽然とバイト先から姿を消し、
    その後ようとして行方知れずになってしまった人です。

    明日Twitterでアップする予定ですが、
    本項で登場するZIPPOライターの話も実話でして、
    彼のロッカーから勝手に拝借したZIPPOは今も手元にあります。
    もうだいぶ前にタバコはやめているのですが、
    今でもここぞという時にポケットにお守り代わりとして持っていきます。

    ひったくりの経験、恐ろしいですね。怪我はありませんでしたか?
    大切な思い出の品を盗られたとなれば、励ましようが思いつきません。

    ヴィリニュス大使館の松永氏はその後商社マンとして今はキエフにいます。
    彼との出会いを起点にまた新たな出会いへとつながっていきます。
    乞うご期待!

    コメントありがとうございました。
    おやすみなさい!

  • 2001年2月5日への応援コメント

    ドイツ、ポーランド、リトアニアの三国の格差や力関係が見えるのが日本、韓国、中国など東アジアとも重なって辛いですね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    肌寒い日もあるようになりましたね。
    どうか風邪などひかないようご自愛くださいませ。

    さて、いよいよチャプター2バルト三国編となりました。
    本項はその幕間的な項という位置づけですが、
    少しだけテーマに触れた形になります。

    だいたい何処でもそうですが、隣国関係というものは同じです。
    かつて共同国家として共有する歴史を持つポーランドとリトアニアですが、
    相関関係においては必ずしもよくないと言えます。

    本チャプターでは、主にバルト三国最南端にあるリトアニア共和国にスポットを当て、様々な観点から”戦うべきとは”、”自由とは”、そして”祈りとは”について本源的な深掘りをしていけたらと思います。

    登場人物も一新しますので、ぜひお楽しみくださいませ!
    コメントありがとうございました!

  • 2001年2月4日への応援コメント

    深夜特急は昔、香港・マカオ編だけ読みましたが、マカオのカジノで会った、生き別れになった日本人の母親を探す孤独な青年のエピソードに胸が痛くなった記憶があります。

    ベルリンの大聖堂の荘厳でありながらどこか来る人を優しく見守るような雰囲気が伝わります(『法律っぽい』というのは審判を連想させる佇まいの形容かと思われます)。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    朝晩ひんやりするようになりましたね。
    でも何となく、あと数か月で今年が終わるのか、という実感もわきませんね。どうかお体に気を付けて!

    さて、本作エピソード4は全部で4つのチャプターに分けて構成しておりますが、今回がチャプター1の終了となります。
    孤高を深め、周囲を振り切って旅に出た主人公が、出会いを通して、”スタイルに固執していた自分”を発見していくまでのストーリーです。

    様々な紀行小説がありますが、ちょうど私が高校から大学に上がるタイミングで、バックパッカーブームが起こりました。沢木氏の書についてはその当時”通過儀礼的”に読みましたが、当時はあまり感じるところはありませんでした。

    特に作中にも書いた通り、インド編で「人の親切がうっとおしい」というくだりがあり、当時としては非常に違和感を感じました(ま、最も後にインドに渡ったとき、その意味をよく知ることになるのですが…)。

    41になった今の自分の感覚で読むとまた違った印象を受けるかもしれません…。


    「私って法律っぽい?」という表現は、VOGUEが企画した歌手のビリー・アイリッシュと人工知能の対談の中で、彼女がふと口にしたセリフです。
    非常に印象的な言葉だったので、誰かに言わせようと乗せて見たものです。サユリという登場人物をよく表しています。
    彼女は教科書通りに生きることによって周囲に応えてきましたが、強い自我とのせめぎ合いに苦しんでいるという設定です。前例主義で、すこし杓子定規なところもありますが、常に自分をアップデートしたいと渇望しています。
    劇中では、”儀式めいたことを好む”、あるいは”格式張っている”という意味で、彼女をからかって使っていますが、たしかにたまにこういう人いるなぁと思いました。

    次回からチャプター2に移ります。
    テーマは「正義・祈り・自由」についてです。
    また新たな登場人物が出てきます。

    これからもお楽しみいただければと思います。
    よろしくお願いいたします!

  • Last letter ~fig1~への応援コメント

    テンポの良い文体とスリリングかつミステリアスなオープニング。
    これから楽しみに拝読させて頂きます。

    作者からの返信

    コメントいただきありがとうございます。
    また応援文までいただき感謝感激です!

    本作は、筆者が20年ほど前に世界のあちこちを放浪したバックパッカー時代を基にした小説です。
    コメントいただいた本項は、エピソード4のオープニングとして書いたスピンオフ作品で、エピソード2から登場した女性との顛末を描いたものです。

    WEB小説の潮流においては、だいぶ異色作品となりますが、それなりに骨太な作品になっていると思います。現在連載中のエピソード4は最終章となります。今年中に連載を終える予定ですが、以後お楽しみいただけると幸いです。

    今後ともよろしくお願いいたします!

  • 2001年2月3日への応援コメント

    タケさんは肯定すべき人ではありませんが、一抹哀しい印象も受けますね。
    私は行動力がなくて海外に一人旅に出たことはありませんが、それでも自分を特別だと思いたくて足掻く心理は理解できます。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    だいぶ秋らしくなってまいりました。
    季節の変わり目、ご自愛くださいませ。

    さて、再び放蕩息子ヒッピー・タケに登場してもらいましたが、
    本来私が描いていたキャラクター像はもっと人間的で、
    確かに嫌な奴なのですが、どこかぬぐえない寂しさがいつも滲んでいる、
    そんな”かまってちゃん”みたいなキャラを思い描いていました。
    結果として、嫌な奴一辺倒な使い方になってしまいました。
    そんな中、「一抹哀しい印象も受けます」と読み取っていただき、
    とても嬉しく思いました。

    寂しいと言えない。愛してと言えない…。
    何かしらの責任を負う大人が、誰しも抱える心の闇です。
    闇であり、活力であり、また非合理であり、可能性でもあります。
    それを学説的に説くのではなく、素のまま舞台に登場させようと思っています。
    その生々しさこそが、物語なのかな、と。

    恥ずかしながら、学生の頃の自分を重ねています。
    クラスメートや周囲に全く関心を持たない、冷めたヤツでした。
    自分なりの世界観のみに生き、教室の片隅から俯瞰しているヤツでした。
    絵に描いたような青春を謳歌する彼らをしり目に、
    ハッキリとした優越感を持っていました。
    ”オレはアイツらとは違う…”と。

    ただ40代になり、当時の自分を振り返るに至り、なんて嫌な奴だったのだろうと、頭を抱えたくなりますね(笑)
    何を見ても楽しい時間を、暗い図書室に引きこもって過ごしてしまったな、と。もっと素直にはじけ、バカを楽しみ、周囲の輪に入って笑えばよかったな、って。

    迎合することがいいとは思わないけど、だんだん上から怒られない世代になってきたけれど、相変わらず人とのスタンスの取り方や自己アピールの仕方を間違えるたびに、「オレの欠陥は、青春時代にあるんじゃないか?」とよぎります。

    人には行動力やプライドよりも大事なものがある気がします。
    特別である必要もないし、極端にへりくだる必要もない。
    ただ自然体として、構えず、あるがままに溶け込む。
    私が青春時代に頼りにしていた自我というものは、
    それが普通にできてからはじめて必要になるもので、
    最初から前面に押し出して障壁にするべきではなかったかな、と思います。

    …そんなわが青春への猛省を、登場人物に等しくかぶせ、
    罪滅ぼしの旅をさせているというところです(笑)
    あの頃周りにいた人たち、どうしているかな…。
    今なら、素直に謝れそうな気がします。


    いつも応援ありがとうございます。
    これからもよろしくお願いいたします。



  • 2001年2月2日への応援コメント

    サユリさんが男主人公の理解者というより女性の姿をしたもう一人の自己に見えますね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    少しずつ空が高くなってきましたね。
    まだ暑い日が続きますのでご自愛のほどを。

    あまりにも似すぎて、親愛と逆が積みあがってしまう。
    サユリと主人公の根底にある文化は同じです。
    あの当時の身勝手な思想を思い出すと恥ずかしくてたまらないです。
    20年経った今から振り返って思うことを、サユリの洞察に織り交ぜています。

    男女という設定なので、色々調理方法もあるとおもいますが、
    サユリを通じて、間違った方向に進みつつあった主人公にどんな影響を与えるか、これからにご注目していただければ幸いです。

    いつも丁寧なコメントありがとうございます。
    今後ともよろしくお願いいたします、

  • 2001年2月1日への応援コメント

    果たされなかった約束は悲しいですね。

    作者からの返信

    いつもご愛読ありがとうございます。
    少しずつ暑さの中にも秋の気配が感じられるようになりましたね。


    さて、今回は新しい予感を思い切って崩すストーリーとなりました。
    サキとの終焉から少しずつ意固地になった主人公を描いています。
    その原因が自分にあることに気付くまで時間がかかりそうですが、
    恋愛ですら、力業でねじふせるかのように封じてしまっています。
    20年たった今だから気付ける、若さゆえの過ちです。

    凱旋門の約束などもう過去の思い出だと切り捨ててきましたが、
    結果として傷口に塩を塗り込む形になってしまいます。
    素直になれない主人公ですが、旅を通じて何かに気付けるかは
    これからの展開にゆだねたいと思います。


    いつもコメントありがとうございます。
    引き続きお楽しみいただけたら幸いです。


  • 2001年1月31日への応援コメント

    サユリさんは法律の世界に生きてきた人だからタケさん以上に堕落した人も沢山目にしてきただろうし、自分なりの線引きは出来る自信があるんでしょうね。

    作者からの返信

    いつもご愛読いただきありがとうございます。
    まだ残暑厳しい日が続きますので、どうかご自愛を!

    その通り、サユリさんは自分なりの線引きを大事にしたかったわけで、
    それについて他人にあれこれ指示されることにウンザリしています。
    ここでの主人公は”口うるさい大人や先輩”の象徴として描いており、
    ついあれこれ他人領域にまで踏み込んで、
    相手の自主性を奪う人間として配置してみました。

    旅がそれほどすごいこととは全く思っていませんが、
    何の責任も背負わされない状態なので、
    短期間で相手の本質が見えてしまいます。

    お金の使い方、欲との付き合い方、人生観など、
    本来長い付き合いの中で見えてくる部分がすぐに見えてしまう。
    学生同士ならそれほど差はないのですが、
    大人から見るとまだまだな部分が見えてしまう。

    私も旅で、芸事で、さんざん先輩たちに怒られてきました。
    近づいてはいけない人に無邪気に近づいてしまったり、
    安易に命を削るような生き方をしていたり、
    その都度小言を言ってくれる人たちに囲まれていたので
    大きく道を外さずに済みました。

    ただ中には「おまえはこうしろ」と決めつけてくる先輩もいました。
    そういうの嫌だったなぁということを思い出し、描写に乗せてみました。


    いつもコメントありがとうございます。
    励まされます!

  • 2001年1月30日への応援コメント

    タケさんのモデルになった人は実際はここまで酷くはないのかもしれないけれど、日本でも何らか制裁を受けそうなセクハラですね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。

    タケさんは、声ばかり大きい下品な大人全部の象徴です。
    実際に見てきた事例の寄せ集めではありますが、
    その後実際別件で事件を起こし、今はどこで何をしているか知りません。
    その報を聞き、「そこまで行く前に救いはなかったのか」と思ったものです。

    私自身も40を超え、だんだん人に怒られなくなりました。
    芸事の世界で生きてきた私ですが、それこそパワハラ、セクハラなど
    当たり前の世界なのですが、それでもある一定の年齢になると、
    何も言われなくなります。

    これは恐ろしいこと。
    若さとは違う勢いをまとえるようになるので、
    とんでもない勘違いをした先輩を見かけることがあります。
    パワハラを肯定するつもりはないですが、
    グーでぶん殴ってくれる師匠・先輩のありがたさはあると思います。

    彼にはそういう存在がなかった。
    結果お縄になったわけですが、彼の場合お金がそういう存在を遠ざけてしまったのかな、と思います。


    ちょっと嫌な描写になってしまいました。
    気分を害されたら申し訳ございません。
    彼はこの後もう少し登場します。救いがたいセクハラおっさんですが、
    その存在が主人公にとってある種の気付きにつながっていきます。

    いつも応援ありがとうございました!





  • 2001年1月29日への応援コメント

    ダイアナ妃は常に他人から求められる自分と自分本人が求めるもののギャップに苦しめられる一生だったのかもしれませんね。

    サユリさんの「他人の目に映る自分」に執着する、別な形で縛られ続ける姿に痛ましさを覚えました。

    作者からの返信

    いつもお読みいただきありがとうございます。

    ダイアナ妃やマイケルジャクソンもそうですが、
    すでに神格化されてる部分が多く、
    曖昧模糊としたイメージになる仕組みになっています。

    私はそのプロセスに非常に興味があり、
    どのような印象付けや喧伝の結果、
    実像から離れた壮大なイリュージョンになってしまうのか、
    職業的にも関心があります。

    ただ確かにダイアナ妃が実像とのギャップに苦しんだのは事実です。
    寝室の向かいから四六時中望遠レンズで覗かれていたら、
    大切な何かを捨てなければ生きていけないと思います。

    ”サユリさん”というキャラクターは、規範やそれを求める世の中の象徴として描いています。CMによって、”こうあるべきだ”と学び、それに近づくことによってのみ得られる充足感を追い求め続けさせられる現代を表しています。

    彼女が何にたどり着くのか、ご注目いただければと思います。
    いつもコメントありがとうございます!


  • 2001年1月28日への応援コメント

    ヨーロッパをあちこち旅している割にはセクハラ発言を繰り返したりマナーが身に付かない人はいるんですね。
    女性でも非常識だったり嫌な感じだったりする人はいますが、突き抜けたバカは男性に多いような。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    現実にこの種はたくさんいます。
    どの分野においても、年嵩なり過去の功績なりのおかげで
    細かいこと(実際には細かいことではないのだけど)を言われなくなると、
    無自覚に他人を傷つける人間は出てきますね。

    作中のヒッピーは、実際筆者がストックホルムで出くわした勘違い野郎です。
    ちょうどブログやホームページなどが乱立した時期で、
    彼はバックパッカー関連の情報発信で、”神”などとあがめられていました。
    私がバックパッカーに興味をなくしたのは、彼との出会いがきっかけです。
    いい年して何の責任も背負わず、一匹狼だと粋がっている姿に、
    「このまま突き進んではいけない」と感じたものです。

    この後もヒッピー野郎のセクハラ、モラハラシーンが出てきますが、
    平にご容赦くださいませ。

  • 2001年1月27日への応援コメント

    「メーラレン湖の女王」とどこか面影の重なるサユリさんは両親の影響から逃れようとして却って囚われている感じですね。

    作者からの返信

    いつもお読みいただきありがとうございます。
    またいつも応援して下さり、心から感謝です!

    見た目、や、らしさ、というものを
    どこまで背負わなければならないのか。
    これは私自身の中でも大きなテーマでして、
    どこかで提起してみたいと思っていました。

    メーラレン湖の女王は、北欧神話では創造の神ですが、
    同時に嫉妬深く、強欲で乱暴な神として描かれます。

    彼女なりの戦いはまだ続きますが、
    大きな力に触れて見たかったのかもしれませんね。
    同時にここから”俺”自身も旅人のイメージに苦しむようになります…


    コメントありがとうございました!いつも勉強になります。
    これからもよろしくお願いいたします!

  • 2001年1月26日への応援コメント

    アンデルセンは今なら発達障害とか何らかの症例名が付く人だった気がします(宮沢賢治なども同様)。

    学生時代というか若い頃にトラブルのあった相手は後々思い出しても痛みを覚えますね。

    サキさんとサユリさん、そして人魚姫像が「不遇に置かれた女性」のイメージでどこか重なって来ますね。

    作者からの返信

    いつもお読みいただきありがとうございます。
    いただいたコメントにとても励まされます!

    さて、今回はアンデルセンを通じて、自己中心的だった若い頃の自分への懺悔をつづってみました。(きっとアンデルセンは、「私を引き合いに出すな!」と今頃石棺のふたをひっかいていることでしょう…)

    学生時代は尖っていました。
    なぜあんな心無いことを言ってしまったのか、差し伸べられた手を払いのけるようなことをしたのか、今でも時々フラッシュバックして悲しくなります。
    ガムシャラに突き進むことだけが、自分の存在を証明すると思っていました。

    次項で再びサユリさんが登場します。
    様々な登場人物を通じて、少しずつ主人公を矯正できたらと思っています。

    これからも応援よろしくお願いいたします!
    改めまして、コメントありがとうございました!

  • 2001年1月25日への応援コメント

    サユリさんは法曹の人ですが、立場上、辛い場面を目にすることが多いのでしょうか(法曹界自体も男社会ですからね)。

    作者からの返信

    いつもお読みいただきありがとうございます。
    いよいよ本編の始まりです。どうかお楽しみくださいませ。

    サユリさんが何故裁判所を辞めたいのかについては、
    今後の展開で明らかになっていきますが、
    一つは法律の限界を感じたことが原因です。

    判例主義。言い換えれば前例絶対の世界において、
    当事者の人間性よりも過去の司法判断をまず参照するやり方に
    疑問を感じたという点にあります。

    型にはまったものの見方に行き詰まりを感じ、
    彼女は自分を見つめなおそうと動き出しますが、
    まだ若さゆえという部分もあるキャラクター設定にしています。

    いずれにしても、この後の主人公に影響を与えることになる人物なので、
    様々な可能性を残して描いていければと思っております。

    改めまして、コメントありがとうございました。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  • ~Prologue~2020年5月10日への応援コメント

    アメリカ人ヒッピーの寂しい死を目にしてバックパッカーから登山に転向する坂元氏、登山で手を引いて引き上げてくれる彼のシルエットが男主人公に今まで影響を与えてくれた人たち全ての揺曳に見える描写が鮮やかです。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    いよいよ最終章の始まりです。お楽しみいただければ幸いです。

    実際5月の初めに、取材を兼ねて甲武信岳に行ってきました
    沢登りというものは初めてでしたが、なかなかハードな冒険でした。
    (リポビタンDのCMみたいな感じです💦)

    奇しくも、ちょうど山の日に公開となったわけですが、
    山とは人生の目標の象徴として位置付けています。
    坂元氏もそうですが、私は本当に先輩に恵まれています。
    エピソード1から再登場したスナフキン先輩もそうですが、
    振り返ってみても、人生のターニングポイントにおいて、
    必ず道を示してくれる先輩がいます。
    ありがたいことです。

    逆光に消えた坂元氏の表情がとても印象的でした。
    おっしゃるように、これまで影響を与えてくれた人たちの象徴として描いています。

    描写について、深く読み取っていただきうれしいです。
    ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

  • Last letter ~fig2~への応援コメント

    心臓の病気や手術の詳細が素人の私の目にも分かりやすく描かれていてリアリティーがありますね。
    エマのこの境遇ならば虚無的になるのは避けられない気もしますね。

    作者からの返信

    いつもコメントありがとうございます。
    お楽しみいただけて本当に光栄です!

    エマという登場人物については、読者の方々からも賛否ありました。
    読む人によっては深海に生息する魔女のようにも、
    あるいはただのナルシストにも映ったようです。

    そのすべては正しいし、真実です。
    エマという実在について知っている私から見ても、
    そうした彼女像は、少なくとも裾は捉えていると思います。

    彼女という人は、非常に分かりやすい人間でした。
    世の中すべてを小馬鹿にし、高嶺の花であり続ける。
    ところがそれは、彼女自身が”分かりやすい人間”でいるよう選択した結果で、自身で好んでアニメチックな悪役を演じているようでした。

    なので、私も含めて彼女自身を分かったつもりになっていました。
    ところが彼女が自分自身を守るための殻に触れていただけだったのです。


    キチンとしたエンディングを用意してやれたと思います。
    ずっと後年になって彼女が27年の生涯を閉じたことを知りました。
    タイではお墓は作りません。仏壇も飾りません。
    遺灰は近くの寺に撒かれるか、川などに流されて終わりです。
    彼女の場合、バンコクの中心を流れるチャオプラヤ川に帰りました。
    そこの情景をfig3として描こうかと思いましたが、
    物語としてここで終わったほうがキレイだと思ってやめました。

    キレイであることを選んだ彼女にささげる物語としては、
    このほうが喜んでいると思います。


    現在、うんうん唸りながらエピソード4を産んでいる最中ですが、
    もう少ししたらリリースしようかなと思います。
    是非お楽しみに!

    応援ありがとうございます!!

  • Last letter ~fig1~への応援コメント

    全てを悲観しているために不幸になる方を選ぶ人もいるんですね。

    作者からの返信

    いつもコメントいただきありがとうございます。
    少しずつ再起動していこうかなというところです。
    これからもよろしくお願いいたします!

    エマという登場人物については読者の方々からも賛否あるのですが、ナレーション死にはしたくないなと思っていたので、スピンオフ作品として着地させることにしました。

    元々このシリーズを書こうと思ったのも僕なりの死生観がありました。普段は遠くかなたにある死という存在ですが、つい忘れがちなのは、その距離感は人によって違うということです。そこのひずみによって生まれる異なった価値観の二人を描いてみたいと思っていました。

    どうにか救いたいと願う人間と、まぶしすぎる太陽を疎ましく思う人間の攻防の末、最終的には”生きているうちはずっと旬なんだ”(椎名林檎)に気付いていく、という意図です。

    こういうテーマを扱うと、やはりまだまだ修行が足りないなと感じます。作家としても、人間としても…。でも彼女の抱えた切なさぐらいは描けたかな、と信じています。

    来週fig2を掲載してこのチャプターは終わり。
    その後本格的にエピソード4の連載をはじめようかなと考えています。

    今後ともよろしくお願いします!