第5.5話 過去からの警鐘

 「逃げて…!逃げるのよ!」

「その子を連れて早く逃げるんだ!!」

男の人と女の人が俺に向かって叫んでいる。顔はわからない。

「陛下、どうかご無事で!」

顔はわからないが…きっと両親だ。

(父上…!母上…!)

どんなに叫んでも、願っても、声は届かない。彼らはもう…

侍女が俺を連れて逃げる。彼らが遠ざかっていく。後ろから大きな音がした後、記憶は途切れたーーーー


ーーー

 「ーっっ!!」

目を覚ました時、全身に汗を掻いていた。

(…しばらく見てなかったのに…)

幼い頃よく見ていた夢。見るたびにうなされ、心身共に疲労しきっていた時、姉さんが癒やしてくれた。そういえばいつから見なくなったのだろう…。

「しばらく眠れなくなりそうだな…。」


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思い出ラビリンス みーみっく @koumiku

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