思春期の女の子というのは、どこか不安定でふわふわしたところがあるものです。あるものです……が、本当にふわふわと宙に浮いてしまう女の子は、世の中広しと言えどめったにいるものではないでしょう。
ある朝起きたら、なぜか体が軽くなり、宙に浮くようになってしまった、中学生の茜。体重が減ってラッキーなんて思う余裕もなく、むしろ困ったことばかり。
幼馴染みの空に協力してもらい、なんとか普通の生活を送れるよう努めますが、少し油断をするとすぐにトラブルはやってきます。
しかし、そんな事情を抱えていようと、友人関係や部活、これからの進路など、多くの人が通る当たり前の悩みだって襲ってきます。
宙に浮くというファンタジーと、青春特有の悩み。その両方と向き合いながら、彼女の地に足つかない日々は続いていきます。
劇的サプリメントで体重が激減した…わけではない(残念!(>_<"))ある朝目が覚めたらふんわり。重力から解放された少女。いつも手が届きそうで手が届かない。そんな幼なじみ。彼の名前は空。魅力的なのは、読書を惹き付けるその設定。そして作者さんの質量と情報量ある文体。これが物語とハーモニーやねん(興奮)!作品の中で特別なバランスと推進力を生んでいます。すべて読み終えたわけではないけれど。傑作の予感がします!あの頃…そして今…この主人公と同じように青春時代を生きた人々。きっと共感出来るはずです!この作品でしか得られない感覚。その絶妙さをぜひ体験して下さい。おすすめ作品です!