たづなは舐められたくない

おまけ・授業中のたづなチャン

　五時限目。弁当の後でめちゃくちゃ眠い。

　たづなはどうだろうか。少し背中を反らして、右に一列挟んだ向こう側を、隣のマキの後ろから見る。

　起きてる。たづなは眠そうな様子を一切見せずにノートをとっていた。偉いなあ。たづなが成績いいのはこういうところからなんだなあ。

　偉いからあとでアメあげよう。

　味噌味のやつ。

　――ん？　今ちょっと笑ったかな。

　まあいいや。ああ、そういえば昼飯のあれおいしかったなあ。また作るか。たづなに勧めたけどなんでか食べてくれなかったんだよなあ。

　味噌田楽。

　――あ、ちょっと吹いた。どうしたんだろう。

　いやあ、しかし帰る頃には腹減ってるんだよなあ。帰りにたづな誘ってなんか食べに行こうかなあ。あ、そうだ、この間できたあの店がいいかな。夏の新商品も評判みたいだし。

　味噌アイス。

　――なんか爆笑してるなあ。

　よくわかんないけど可愛いからいいか。

　さーて、今日は夕飯なんだったっけ。たしか今日はわたしが作るんだったか。じゃあ今日はラーメンかなあ――セット買えば簡単だし。

　塩ラーメン。

「味噌じゃないの！？」たづなが立ち上がる。

　うん。塩だよ。

　たづな。