作者・日向葵椎さんのまったりとした不思議感漂う文章が印象的です。
そして、どこにでもありそうな日常生活に向けられた作者の優しい視点が、とても魅力的です。
読み進むにつれて、この世界の片隅のどこかにきっと、お米の妖精・米村と仲良く暮らしている<私>がいると信じられます。
毎晩、寝る前の心安らかな時に、1話ずつ読むのが、お勧めです。
朝炊けるようにと炊飯器を時刻設定した夜などは特にいいでしょう。
炊飯器の蓋を開ける時、炊き立てのご飯の甘い匂いのする艶々肌の米村に出会えるのではないかと、きっとドキドキしますよ。