脳障害ピエロの放言

孤独なピエロ

第1話



脳障害ピエロの放言


                玉栄茂康


プロローグ


私は酔っ払って綱渡りのロープから落ちたピエロである。幸い命はあったが脳出血で大脳をやられて脳障害が残った。リハビリで歩行と思考はできるようになったが社会からキャストアウトされて漫然と日を過ごしている。隣人とはせいぜい挨拶ぐらいで立ち止まって話すことはない、話題が全くないのだ。TVのニュースを妻と話題にしても双方が不快になるのでなるだけ避けるようにしている。妻から面白くない人間と罵られても反論せずに無視している。嫌でも見せられるTVニュースとコメンテータの雑談は不毛社会の断面を見るようで不快な朝である。活気のない日々に喜びを見出せず惰性で生きている。大學生の頃に自殺を考えたことは幾度かあったが行動に移せなかった。私は死を怖いとは思わない。なぜなら子供の頃の水難事故と赤痢それに今回の心筋梗塞で意識不明の死にかけたことがあるからだ。死神に二度出会ったがまだ生き残っている。なぜか私は死神から嫌われているようだ。デッドトリーの木陰で永遠の眠りにつきたいがそれを探す気力が萎えた今死神が手を差し伸べてくれたら喜んでついていこう。

言語機能が麻痺しているせいか不適切な言葉で相手を不愉快にするから会話を避けるようになった。キャストアウトされた脳障害老人は感動と笑うことを失い全てがつまらなくなって自分の思うがまま過ごすようになる。壊れた脳での放言は論理性がなく稚拙でピエロチックだろうな。読者は途中で理解困難と不愉快になったら先を読まずに本書を棄却してもらいたい。



輪廻


大地で腐敗した肉体は雨に流され海へ入り微生物の餌となる。海より生まれた雲は風に乗って大地に生まれた生命を育む。自然は死と同時に生の誕生する平衡台で命のはかなさを永遠に哄笑する。




循環


大地より生まれた生命は生存の苦痛でもがき苦しみ死んで大地に戻る。大地に埋もれた苦痛は雨に流され海へ戻り消去される。海より生まれた雲は風に乗って大地に生まれた生命を育む。自然は死と同時に誕生する生の平衡で命のはかなさを永遠に哄笑する。




世界一大きな嘘


神様は人間を平等に創ったという嘘は世界中に蔓延ているがイエスキリストの誕生の時から現在まで貧富の差は続いており将来も無くならいはずだ。これには貧乏は神様の思し召しで神様を信じて正直に生きれば死後は天国に行けるという嘘の尾ひれまでついている。マルクスの唱えた共産主義は貧富の差が無くなるという旗印で無能な大衆をだまして羊群に貶めた。民主主義は自由平等の大義で金重視の資本主義を産み人間を金儲けの商品にした。嘘と虚構で塗固まれた世界で大衆は神の御加護で幸福に暮らしていると信じている。






社会


生態系は自然界だけでなく人間社会にも存在する。人間社会はサーカス小屋の寄せ集まりである。人々は生まれた時から本能的に社会生態系の一部であるサーカス小屋でニッチェ地位の確保を目指して競争する。サーカス小屋で獲得したニッチェを保持するために毎日ピエロの化粧をして生きている。いつたんサーカス小屋で配役を与えられると生涯退屈な演技を続けるしかない。


政治家と高級官僚


政界で高位ニッチェを獲得した者はかって自分もそうであったことを忘れ下位ニッチェでもがいている者の苦悩と生活を軽蔑して無視する。苦労して獲得した閣僚と官僚のポストは保身のために公僕の仮面をかぶりスポンサーである富裕層の走狗となる。


虚栄の残像


古来より権力者は自分の栄華を後世に誇示するために人民の汗と血で豪奢な巨大建造物を残したがその虚栄は歴史の片隅でホコリを被った見世物になっている。イエスキリストと仏陀は荘厳な教会や寺院を望んでなかっただろう。いずれも贖罪の投棄場となり大量に積もった贖罪から腐臭が漏れている。


黒子


終焉で黒子はスポットライトを浴びない方が良い。黒子は明るみにさらされるとぼやけて面白くないから脚本家に大げさに着色されて素顔を失う。黒いままだと合成の心配なく素顔のまま消え去ることができる



人生の旅路


壮年の間は気がつかないがいつの間にか歳を取り終焉に近づいているのに気づかず死を迎えるこれが我々の旅路だ。


感情


人生においては一瞬の激情で発した言動と行動が後悔として残る場合が幾度も起こるが冷静さを失っていたと反省しても取り返すことはできない。



さようなら

人生では昨日元気に挨拶を交わした友人が今日灰となる永遠の別れが幾度も起こる。出会いは偶然だが永遠のさようならは必然で突然起こる。




行動


行動は結果と責任を生む。我々の日常では結果の良否で瞬時に次の行動に移る.錯誤で良否に誤謬があった場合の行動は矯正しなければ悪しき結果を生ずる。愚者は誤謬の行動を矯正せずに不善の結果を積み重ね続ける。

行動は結果と責任を生む。日常では結果の善し悪しから瞬時に次の行動を選択するが規範となる善し悪しはしばしば思い込みと錯誤から行動を誤ることで悪しき結果となる。愚者は思い込みと錯誤の悪しき結果を繰り返す行動で不善を積み重ねる。



個性


個性のない母親は個性のない子供を作る。母親は子供の将来のために最善をつくすが子供が期待通りに出世せずに平凡な大人になることで満足する。

周囲の見てくればかりを気にする母親は子供のためと言いながら虚栄心のために子供を出汁にしていることに気付かない。テレビのCMと新聞の論評は母親達の潜在的虚栄心をくすぐって不要な見栄行動を誘発する。情報共有ネットワークの中で母親たちは友人、知人、隣近所、世間と同レベルかそれ以上に物、情報、教育、諸々の経験(旅行、ボランティア活動)などを保持することに躍起である。彼女たちは周囲と同レベルないしそれ以上所有しないと不安になる見栄っ張り症候群である。そんな家庭で子供たちも見栄症候群に感染する。母親たちは子供の能力が周囲と同程度か卓越していることを熱望し平均以下を忌避して多額の資本をつぎ込む。意識と行動を周辺に合せることに懸命である。母親は自分の個性が埋没していることに気づかないで子供に個性がないと嘆く。



英雄


戦争は英雄を作るが平和ではスポーツが英雄を作る。人類は古来より闘争を好む本能の野蛮性の中に英雄誕生を期待していた。偽善者と企業は野蛮性の恥部を隠すために健全な精神を創るという大義で金儲けと英雄製造のスポーツを発明した。マスコミはスポーツ勝者を英雄の如く祭り上げて大衆の称賛を画策する。おらが国の英雄誕生でナショナルズムをくすぐる古代の遺物オリンピックはすでにギリシャ精神を逸脱して金儲けの手段に堕している。貧乏国ギリシャはオリンピックの商標所持権で金儲けをしたほうが良い。庶民の英雄待望を利用して映画とTVは幻想の英雄を創り金儲けをする。


自然


人は穏やかな日が続くと自然は優しいと褒め称えるが、ひとたび豪雨による水害と干ばつで作物に被害が出ると怨嗟で自然を責める。自然は陽光と降雨を適当に振り分けて落としている。自然への感謝を忘れた人間は大災害で自然の本当の恐ろしさを知る。自然の与える四季の変化に感謝せよ。


体験


体験は記憶の言葉を媒介に共感を得ても体験そのものは他人に伝わらない。過去の体験を温存しようと試みても過去は忘却の深淵に投げ捨られる。死だけは誰にも伝えられない最後の体験である。


過去


過去の出来事における判断の失敗は経験として受け入れるだけでよい。それを悔やんでいるとストレスの自家中毒から癌を誘発する。自分を責める過去は早めに忘れ去るのが賢明だ、人生における過去の忘却は健康に長生きする療法である。


雑種


生態系は多様性と雑種の混生でバランスが保たれている。人類の誕生から引き継がれてきた遺伝子にも多様性と雑種が混在しており純血腫だと思っても何処かで雑種が混入してすでに雑種になっている。未来では遺伝工学により社会に害をあたえる劣悪遺伝子は排除できるかもしれないが雑種に紛れ込んで受け継がれて消滅することはないであろう。


連鎖


存在は孤独であるが生物学的連鎖で過去から未来につながっている一個の鎖の輪でありそれ自身に存在価値があるが錆びて弱体化すると連鎖から抜け落ちてしまう。


仮想社会

 

仮想の土台に建てられた幻想はいくら時間が経過しても現実にはならず砂漠で見る陽炎の如き錯覚になる。


知識人


ピエロは知識の色紙を顔に貼り付けて偉そうにすれば知識人になれる。


貧困

世界中の富をむさぼり食らう数%の富裕層よ貴方がたには同じ地上に存在しながら貧困の地獄で苦しむ99%の人々を憐れむ気持ちはあるのか?貴方がたは貧困の毒素が人々の精神を蝕み精神の奥底に世界を破滅するニヒリズムが醸成されていることに気づかないほど鈍感だ。富裕層を擁護するために超高額な殺人兵器を購入しながら政治家は国家の守護という大義の嘘で国民を騙している。政治家には貧困をなくす思考は皆無であることを貧困層は認知して自ら打開しなければ永久に搾取される貧困層に留まるであろう。




大衆


大衆はロバである。道草を食って歩き回るロバに目的地に向って歩けと怒鳴っても無意味である。目的に向かわせるには手綱を引き先導しなければならない



高山


高山に登った者はいかに忌避しても平地に戻らなければならない。高山の澄んだ空気で汚れた肺を浄化しても平地の空気ですぐに汚染される。



作用と反作用


山を削り宅地を造成すると崩落が起こり宅地は泥に埋まる。川の流れを変えて農地を拡大すれば洪水が発生して農地は湿原に変わる。人間の活動で自然を改変して作られた人工物は蟻塚の如く自然の気まぐれで即無に帰する。


時間と空間


時間と空間を認識するのは生きている証拠である。暗黒の深淵に落ちた死者に時間と空間は必要ない。


マスコミ中毒症


中年女は自分の目で世界を眺めずマスコミの偏向望遠鏡で世界を眺めて納得するマスコミ中毒症である。周囲の意見は貴方だけの考えと非難しながらマスコミの有識者のコメントがあたかも自分の考えと同じ常識的であると思い込んでいる。


新聞


新聞に載る情報はすべてゴミである。昔、新聞は社会の警鐘であると言った記者がいたが新聞の商業主義に見知らぬ顔をする偽善者であった。



老樹


老樹は死期がくると静かに枯れる。周囲の人間は枯れ始めるとなぜ枯れるのかと騒ぎ学者を頼る。生命の摂理に無知な学者は土壌と樹に棲んでいる生き物たちに責任をなすりつけ肥料と薬剤散布で延命処置をしたと自賛するが老樹は静かに枯れていく。


未来 


現況が未来では好転すると信じて行動することは良いが過信すれば失望が大きくなり未来への希望を失う。



宗教


宗教家は空虚な伽藍堂を造り教祖をおおげさに祀ることで自己の存在が教祖と同位であると誇示する。巨大で荘厳な伽藍堂は大衆を威圧し彼の前に跪かせる効果がある。


祈願


空虚な社に賽銭を投げて夢の成就を祈願しても無駄である。夢は自分の意思で選択した行動がたどり着く未来で掴み取るもので神様はそこまで面倒みてくれない。


書籍


貧乏人にとって新聞の広告欄に載る金持ちのサクセスストーリーと闘病克服話しの書籍は全てが自画自賛であり金を払って買っても人生の糧にならない。


日常


我々は繰り返す日常を認識せずに惰性で暮らしているが日常を覆す変化が起こった時にその重要さに気づくほど鈍感になっている。日常を支えている家族特に妻に感謝しなければなれない。

人生で無変化の毎日の繰り返しは退屈で面白くないが確実に未来へ進んでいる。未来に進んでいる最中のハプニングが人生の転機になるので現況を耐えて生きることだ



思い込み


思い込みによる行動は失敗が多い。我々は老齢になると自分の間違いを思い込んだまま行動してトラブルが起こすが自分の間違いに気づかず周囲を非難することで満足するわがまま爺さんになる。


失敗


学校では失敗したら素直に認めて謝れと子供たちに教えるがそれは大人の欺瞞である。政治家と公務員は自分の失敗を認めない厚顔破廉恥の人種で失敗を隠すことに長けている。このような人種の管理する社会では正直者は育たない。


教会とモスク


教会とモスクは懺悔で贖罪を捨てるゴミ捨て場だ。偽善の腐臭漂う膨大なゴミは神の庭に運び込まれて異臭を放つ巨大な山をなして天国を汚染している。


臆病者


フラストレーションを抱えた精神的虚弱者は自分より弱い者を虐待して鬱憤を晴らす。彼等は自分より強い者と反撃できない弱者を見分ける嗅覚で行動する臆病者である。


子供の人権


子供の人権ほど薄っぺらなものはない。子供は人権を強く主張できない立場にあり彼等の人権は大人の意向に左右される。子供の人権を守るという大義で組織されたUNICEFと児童相談所は無能な役人に職場を与えるために作られた社会を騙す張りぼてにすぎない。



利己主義


経済学者と思想家達が考えたバラ色の産業革命以降の世界は人間を金儲けの商品に変えた。高度経済による社会的格差が創りだした貧困は富裕層と貧困層の間に横たわる優越感と羨望から利己主義がカビの如く蔓延り差別と怨嗟で精神を蝕んでいるがグローバル経済に支配された複雑怪奇な世界における治癒方法はなく人間世界を消去してリセットしても最良の社会システムは見つからないだろう。


愚行


人間は同じ過ちを重複する学習能力のない動物である。ナチスの行った蛮行をユダヤが行っても世界は黙認している。ユダヤ人にはアラブ人を迫害と虐殺して良いという免罪符が神から与えられているというのか?

世界の指導者達よ過去の愚行を重複しないよう気をつけるが良い。



操り人形


政治の舞台では操り人形劇が頻繁に行われる。政策の失敗で世間の風当たりが強くなると親方は幕を閉じて人形の頭を古狸にすげ替えて刷新したと喧伝して幕を開け再び世間を騙す。

 

官僚


官僚はヒドラである。不適切行為で首を切られてもすぐに次の頭が出てきて同じ不善をなす。


ザリガニの集まり


大衆はバケツの中のザリガニである。ただ騒ぐだけでバケツの外に出る知恵と勇気を持たない。


ペン


ペンは剣よりも強しは陳腐なひと昔前の逸話だ。ペンは権力に服従する金儲けの道具であると言い換えよう


失われた時間


過去は取り戻すことのできない失われた時間である。過去の事実に対して現在から修正を加えるのは不可能だからタイムマシンという空想機械が作られた。


有名願望症候群


現代人は世界に認められたい有名願望症候群に汚染されている。この病はインターネットとマスコミにより精神に伝染したウイルスで発症する社会的精神病である。



人は誰もが喜々として高名な賞を受領する。自分の業績が評価・認識され世間から称賛される著名人になったと自己満足する。



人命


一人の命は地球より重いは政治家の欺瞞であった。我が国には人命が一枚の赤紙より軽い時代が存在したのである。

人命は時代により価値が異なる。人を数名殺せば殺人鬼と酷評されるが大勢殺した者は英雄と賞賛される。国家が数万人を見殺しにしてもやむ得なかったで放免される。



技術者


利便性には欠陥が隠れているが技術者は利便性ばかり注視して開発する、なぜなら技術者は企業の走狗である。自分の作った先端技術で儲かることばかり考え未来社会に大きな被害を与える負の部分については針の先程も考慮せず。被害が発生すると想定外のコメントで企業の陰に隠れて責任回避する


書籍


農家は青い果実と熟れ過ぎて腐敗直前の果実は出荷しないで廃棄するが出版界では新感覚と熟成のラベルを付けて売り出す。スーパーの生鮮食品売り場では鮮度の良い野菜を手に取って選択できるが。新聞紙上ではラベルと宣伝文句ばかりで中身の見えない商品を並べてたたき売りしている。


芸術家


老齢で創造力の萎縮した著名な芸術家は世間から忘れられるのを恐れて終焉まで駄作を創り続ける。そんな駄作を円熟と称賛する評論家に同調している芸術界が美の精神を貶めている。美の精神を喪失しても高価で取引される作品が商品として店頭に並んでいる。


武器


多数の人間を一瞬で殺戮する武器を開発した科学者は人類進歩のためという大義で釈明するが恩恵を受けたのは軍需産業と軍隊であり、殺戮されるであろう膨大な人々の存在は科学者の頭から完全に抜け落ちている。


運命


自分の現況を運命と決めつけるのは早計である。自己の選択した行動の連続れたものではなく未来に繋がっておりこれからの行動の選択で無限に変化して誰も知らない結果に行き着く可能性がある。


先生


日本人は先生という理由不明な尊称が好きである。政治家、弁護士、小説家、評論家、元教師、料理人、医師、名前の後ろに先生を付けて相手に優越感を持たせる謙譲の美徳だろうか。


卑屈


卑屈な精神の持ち主は他人の嫌悪する反社会的行動でしか自己主張できない創造力の欠乏したサデストである。


朝刊


紙面でエコを喧伝しながら毎朝無駄な情報ゴミとチラシを家庭に配送をしながら社会正義を自認している。


権力


権力は社会に腐敗菌を発生させる温床である。腐敗菌は本人だけでなくその家族と周囲の関係者に伝染して精神を腐敗させる。権力の腐臭に魅せられた政治家という銀蝿が政権にわい集して腐臭の汁を食らう醜悪さは世界中で見られる光景である。



功利主義者


自然に挑戦して難所を開発したと称賛される企業ヒーローは自然を金儲けに利用した功利主義者である。皆さんのための開発にという大義で自然を破壊して利益を貪る功利主義の起業家とそれをサポートする政治家は至る所に潜んでいる。


政治家


政府の唱える大義である国家の利益は国民のではなく政治家を支える大企業と富裕層であり彼等の頭は利権拡大と保身の策略で渦巻いている。演説の末尾に国家国民の利益に奉仕するという常套句を使い国民を煙に巻く。



善人


人は善人であるという教義は宗教の作ったドグマである。人は心の中に欲望、嫉妬、憎悪、柔和、野蛮の絵の具を密かに持ち歩き現況に合わして塗り替えて偽善的に行動する。



老化


機械はメンテして使用期間を伸ばせるが古くなると機能が低下して停止する。人は如何に高度な健康管理と医療を施しても老化を防げず寿命で死ぬ。人が作る強固な組織も如何に浄化管理しても古くなると固化した亀裂から腐敗菌の侵入がおこり内部腐敗する。腐敗で増殖した蛆虫が傷口から出てきた組織はすでに腐敗臭で充満している。


格言


人生経験と創造力の貧困な者は古人の格言を駆使して聴衆を魅了する。


知識


知識は本性を隠す化粧品で厚化粧すれば世間から知識人と尊重される。


過去


過去に固執して現在を糾弾する者は未来へ前進できない。過去の過ちを繰り返さないために忘れてはいけないと叫ぶのは気休めである。人はこれまでに起こった大きな過ちが繰り返される度に忘れないように記念碑を建て献花するがすぐに忘れて同じ過ちを繰り返す。


痛み


痛みは誰とも共有できない本人の神経でしか感じられないにものである。痛みは薬の投与で痛みの原因を除去して治癒する他人の手を借りるしかない。心痛の治療は他人の手より時の女神の助けを借りる忘却て自己治癒するしかない。



椅子取りゲーム


政治家の椅子取りゲームの椅子に不適格者が座るとすぐに馬脚を露わして世間を騒がせるが主催者は素知らぬ顔で椅子を取り替えて穏便にすませる。



啓示


イエスキリストとムハマッドが汝は何人も殺すなかれという神の啓示を聞き漏らしたおかげで地上の殺戮は止むことがない。両者とも啓示録を残さなかったので後世の無教養な者たちが勝手に逸話を加えたからジハードなどの問題が起こるのである。せめて神から与えられた命を抹殺した者は永遠の地獄に送られるという文節を書き加えるべきだった。



地獄


イエスと仏陀は天国と地獄について解説していたであろうか?天国と地獄は神の権威を誇示するためにダンテアルゲーリー他の宗教戯作者が作った仮想を教会と神父が喧伝して民衆の精神に刷り込んだ戯作的遺物である。日本では寺と坊主が権威高揚と金儲けのため民衆の脅迫に利用している。


青春


我々の一生で青春はわずか数年しかなく人生で最も美しい日々であったはずだが私はそれを無為にもがいて過ごしてしまった。残っているのはアルバムに残したくない苦い思いでだけ。


精神


新生児の精神は真っ白だが社会のゴミにまみれた青年は薄汚れ壮年で社会の垢にまみれて灰色となり老年は人生で煤けて真っ黒になる。


民主主義


古代ギリシャ人が産みだした民主主義の大義は無知な大衆を扇動して権力を掌握するポピラリズムにより政治倫理のないソフィスト政治家を生み出して崩壊したがそれに代わるものとして賢者達の作った大義は矛盾ばかりで人類の幸福に貢献しないものだ。





学者


学者の政治と経済動向の理論と予測は占いと同じで外れる。占い師まがいでも学者がつくとマスコミと世間は拝聴するがはずれても文句は言わない。象牙の塔から眺める統計付き望遠鏡は偶然と気まぐれが入る社会動向は彼らの視野に入らない。


デジタルシステム


気が付かない間に自分の持っていう金が減ってゆくデジタルシステムは政府とIT企業が国民から金を絞る取るための利便性という大義で行われる狡知な搾取である。

デジタルシステム



都会


都会では貴方の存在は目の前に立っているショウーウインドウのマネキンより稀薄である。過密に重なり合った存在から貴方が抜け落ちても誰も気に留めない。




人は誕生から終焉まで身体に無数の傷を負うが再生能力で自然に治癒して生きている。精神の傷だけは他人に認識されず共有できないから自分自身で治癒するしかない。


国連


国連は国際平和の大義を掲げながら自国の利益と保身ばかり頭にしかない政治家の茶番劇場である。高級官僚の退職者とエリート職員を抱えて膨大な費用を浪費しながら国際平和に何ら寄与せず国際平和の旗を振って世界から集金した資金で遊んでいる。


カエル


泥沼のカエルは住み家を離れた草むらでうるさく鳴く。敵がきたら泥沼に逃げ込んで喚くだけだ。民主主義社会の人権団体は大衆に向って人権とわめくが危険が迫ったら即社会に逃げこみ人権と騒ぐだけで許される。




スポットライト


世間は成績優秀で有名大學から大企業に務めて富裕層に入ったエリートにスポットライトを当てて称賛するが普通一般の生き方で社会を支えている黒子たちの存在は忘れている。スポットライトの当たらない人生に耐えて社会を支え続けている彼等こそ称賛されるべき存在である。


自己犠牲


宗教は自己犠牲を天国への入り口と喧伝して大勢の無知なる人々の命を神に捧げた。教会とモスクの中で所在の分らない天国への免罪符を自己犠牲と交換する神は偉大な詐欺師である。


文部省


文部科学省は文部官僚から教育委員会に至るまで教育哲学を持たない無責任の無能集団で若者の精神と未来を汚染して国家の基盤を脆弱にする組織である。



環境保護運動の欺瞞


古くから地球の資源を食いあさり破壊しながらいち早く高度経済社会を作り太った富裕国が環境保護の主体となり、子供を使って世界の貧乏人に地球を汚すな経済成長なんかせずに生きろと叫ばせている。マスコミに注視された無知な子供はヒロインになったつもりで世界の大人を非難しているが自分達の高度な生活が貧乏国からの搾取で維持されている現実を学ばずに貧乏国を非難することは不公平である。自分の足元を見ないでひたすら貧乏国を非難して有頂天になっている。富裕国の子供は資源を浪費する便利な交通機関と完全冷暖房施設で高度な社会環境で生活しながら貧乏国の底辺で懸命に生きている子供達の社会に地球を汚す経済成長をするなと非難するのは矛盾しているがマスコミは彼女を環境保護論者のヒロインに祭り上げたいようだ。




輪廻


今日見た映画を再度見るのがつまらないように私は完了した人生を繰り返したいと絶対思わない。それは先の見える退屈と苦渋の風景でありむしろ雑草の種子となり風に乗って知らない土地に定着するまでの旅をした方が幸福である。






ねじれ


社会は時とともに当り前のようにねじれ現象を見せる。かって国家の腐敗した体制に石を投げ糾弾した正義感の強かった若者達が今では国家の中枢に居座り体制を支える走狗になっている



明日



我々は明日を必要とするが明日は我々を必要としない。我々には未来が必要だが未来は我々が必要だろうか? 時空間は我々の存在に関係なく未来に伸展してゆく。


存在


存在は多くの重荷を独りで背負って砂漠を旅する。苦悩と幸福、落胆と希望、憎悪と愛情の重荷に潰されないようラクダの如く寡黙に旅する。美しいオアシスで一時休んだのは蜃気楼だったと気づくのは歳を取ってからである。曖昧な記憶の蜃気楼を周囲に自慢しても誰も聴いてくれない。砂漠を旅する若い存在者達は我々の見たものとは異なった蜃気楼を見るだろう


行政


責任の所在が不透明な行政では怠惰で無能な役人が増えシステムに機能障害が発生するが鈍感で無知な高級官僚は気づかない。エリート役人は庶民の生活を考えずに書類で社会を見るから現況に対応しない場当たり的な政策で世間を困惑させ被害を与えて非難されるが責任を取ることはない,



絶望


絶望の深淵では希望の微光で足元を照らして未来の扉まで歩きドアを開けば明るい昼間がみられる。そこまで君は歩き続けることができるか?


仮想社会


IT社会の仮想空間では人間は人格ではなく商品として取り扱われる。商品代金は電子通貨に変換されて仮想空間を流れていくので我々は実感として認識できない丁度砂漠の流砂の砂粒のように人格は無限の仮想空間を漂うのである。


日常生


我々が毎日朝から寝るまで同じくり返しの日常生に平安の幸福を感じるのは感性が日常性に麻痺して鈍感になっているからだ。ヤドカリの如く自己の日常生の殻から少しだけ身を出して外界を眺めるのも悪くはない。外界の異変に気付けば殻の中に引っ込みフタをしっかり閉じ目と耳を塞げば安全である。


偶像崇拝


偶像崇拝は古来より無知な人間が行う愚かな行為であったが文明社会でも同様である。民主主義という空虚な幻想に平等と多数決の飾り付けで塗り固めた偶像を崇める理性的人間達が創った理想世界で人間は虚無的存在に貶められた。


生態系


自然の生態系システムを利潤追求の走狗となって破壊し続けた科学者たちは荒廃した自然の上で自然保護の旗を振る偽善者である。


想定外


計画が失敗することは自明でありながら計画は絶対大丈夫ですと豪語した政治家と専門家達は失敗結果を想定外と釈明して遺憾で幕を閉じ非難の嵐が過ぎ去るまで幕裏に隠れる。



どれほど美しい花も明日にはしぼみ枯れてゴミ箱に捨てられる。桜花は美しく咲いてすぐ散るから何時迄も愛でられてゴミ箱に捨てられることはない。



泉は汲みすぎると涸れ古くなると夾雑物が溜まり水の出が悪くなる。

有り余る才能を放出して一時的に世間から絶賛されても長く続くことはない。


イデオロギー


イデオロギーは人類の幸福ではなく権力闘争の手段ある。資本主義と共産主義の毒素にまみれた民主主義と宗教に隠れた権力闘争は人類の滅亡まで止むこと無く連鎖してゆく。


祈り


人生では希望と願いは空振りに終わることが多い。だから伽藍堂に居座っている神様という空虚に向かって祈るのである。誰もいない伽藍堂に向かって真摯に祈るのは孤独な人間たちの悲しみである。孤独な人生では自己の意思が先の見えない暗闇を旅する盲人の杖である。


専門家


自然科学では解明できない未知なる暗部が必然的に残るが専門家と呼ばれる集団が暗部を手探りで説明しても無知なる大衆は拝聴する。


生存本能


生存本能は生物の保有する必然的内在である。生存のために他者を犠牲にして良いという思想はあらゆる宗教と精神の陰部に隠されている。しかし人間は独りでは生活できず共同生活の中で生きるしかないから本能を隠している。自己犠牲が美徳として称賛されるのは人類の生存本能が露呈する表裏の表を羨望する証拠である。聖書とコラーンは表ばかリ誇張して人類の必然的内在である生存本能の暗部という裏に光を当てることを避けた。生存本能の集合体の表象としての社会と国家は自己利益のために他の集合体を蹂躙して抹殺しても平気である。


痛み


自己自身の神経で感じる痛みは言葉で表現できても他人が理解して共有できるものではない。神経病理科学が発達して体温計のような医療機材で痛みは測定できるだろうか?


コロナパニック


政府とマスコミによるコロナパニックが日本全体に陰を落としている。ウイルスは生命誕生より地球上のあらゆる場所大気、水中、土壌中に存在し我々動物はこの目に見えない微生物の蔓延する世界で生きている。ウイルスに体内へ侵入されながらうまく付き合って生きている。

日本では年間死亡者100万余人は事故と病気それに老衰などだが新型コロナウイルスで死亡した数十人の高齢者と虚弱体質者で世間は大パニックである。政府は専門家会議の無責任な暗中模索に委嘱するだけで解決策は議論されてない。コロナパニックの長期化で大衆の生活と経済は大きなダメージを受けているが数年後のコロナウイルスの終焉で政治家と官僚さらに専門家の責任は忘れ去られるだろう。将来巨大な災害が襲来した場合にも同様な愚行を繰り返しても無知な大衆は許容するだろう。







免疫


地球上には無数のウイルスが人類と共存して口腔より侵入して人体の機能不全を誘発して死亡させるのは自然なことである。人類は誕生よりウイルスとの共存で獲得した形質遺伝子の免疫システムを体内に保持しているが体内バランスと老化により免疫システムが崩壊するとウイルスの攻撃を受けて細胞レベルの病気を発症して死ぬ。将来遺伝子工学による人工ワクの開発でウイルスに対抗できるかもしれないがウイルスも汚染環境で数秒単位で進化をしている。人類は環境汚染により形質遺伝子の持つ免疫システムを破壊している。科学者は自然界で密かに進化している突然変異ウイルスの発現に人工ワクチンで対抗できると本気で思っているのだろうか?



最後に


ここまで読んだ人は何も得ること無く時間を無駄にしたと怒るだろう。

お疲れ様でした。読んでくれてありがとうございました。

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