第7話

「昨日、中学の同級生から結婚式の招待状がきてさ。」


「へぇ、おめでたいね。」


「俺、その子のことずっと好きだったんだよ。」


ああ、聞いたことがある。


その子の話は私も覚えてる。


忘れたかった。でも高校に入っても忘れられないくらい好きだった、と。


君が言ってたっけ。


「うん。知ってるよ。前、君が言ってた。」


「そっか。なら話は早いね。俺行きたいけど行きたくないよ。」


「無理にいかなくてもいいんじゃない?」


「そうなんだけど、これを機にきっぱり忘れれそうな気がしてさ。」


「まだ忘れてないの?もう何年前の話?(笑)」


「本気で人を好きになったらわかるようになるよ、この気持ち。」


私はもやもやした。まるで私が一度も人を好きになったことがない。


そう決めつけたかのような言い方を君がするから。


それに、君がまだその子を忘れていなかったから。








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