第6話

私と君がお互いのことを知れば知るほど


必然的に距離は近くなった。


物理的にも。心理的にも。


これが“打ち解けた”ということなんだと認識した。


「俺さ、これ誰にも言ってないんだけど」


君は自分のことを俺と言う。


最初は僕と言っていたのに。


今、そんなことはどうでもいい。


誰にもいってないことを私に言おうとしている君が、


目の前にその君がいる。


「え、なに?そんなに真剣な話なの?」


今までお互いのことをたくさん知ってきたが、


君のそんなまじめな顔をみたのは初めてだ。


「本当に信用してる。だからこそ相談したいんだけどさ。」


なんだ。相談か。


少しホッとした自分がいる。


過去の恋愛の話をされないかと少し焦った自分もいる。


君の一言で私はたくさんの感情をもつ。








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