老いた吸血鬼は今日も墓を待つ

東の果ての島国で長い、長い時を生き続けてきた吸血鬼バルトロ。
彼の生は襲い掛かって来る者たちとの戦いばかりだったが、やがて人と結ばれ家族を持つことになる。
子供にも恵まれ穏やかな時を過ごしていく。ついに彼は幸せを見つける。
しかしそんな日々は長くは続かなかった。
時の流れと激動の時代は、妻と子供を彼から奪ったのだ。
そして一人になった彼は、ずっと今になるまで家族の墓守となって過ごしている。
ただ死を待つ存在として。

※
風嵐むげん著、『Tyrann』の世界観（復讐シリーズ）をベースにしております。
ぜひそちらも読んでいただけると嬉しいです。