降雨の儀

 あの神経質そうな、頑強そうな女を進んで足留めなど出来るものか?

 そんな及び腰の考えを頭を振って一掃し、ケヴィンは夜風の涼しい城内の廊下にハリスンを探して歩いた。

 衛兵に訪ねたところ、彼女は凡その時間を大公の間で過ごすという情報が得られた。クスハは、ケヴィンがハリスンと対峙するまでは少し距離を持ちつつ付いて来ているはずだった。

「お待ちなさい」

 大公の間へ再びと足を踏み入れる手前、背後に声を受け振り返る。――キティ・ハリスン、本人だ。

「殿下は降雨の儀で離れておられる。謁見は望めません。何か申したいのであれば、私を通してくれればその様に」

「ちょうどよかった、オレはあなたに用があったんです」

 ケヴィンが背を正して彼女に向き直るが、その背丈は頭ひとつ分負けている。彼女にせよ、馬屋の大女にせよ、どうもリュシヲンの女は皆揃えたに逞しく上背がある。向き合えば圧倒されるような迫力に、一人冷や汗を掻いた。

 一方のハリスンは眉一つ動かさずに冷えた眼光で一瞥を返すのみ。そこで要件を述べろ、と告げるかのように。

「オレは、しがない田舎出です。国の情勢にも疎い。ですが、姫をここへお連れする折にその端々を知ることにもなりました。……意を決してお尋ねします。クレメイユはリュシヲンの一部であれ、攻め落とすつもりでいるはずです。だのに、この国には危機感がない。まるで赤子のように成されるがままにも見える。何故です?」

 率直な疑問であり、聞けるものなら聞いておきたい事ではあった。が、目的は飽くまで足留め、恐らくは他国の人民であるケヴィンには何も話すことはないのだろう。この話題でどれだけ時間を稼げるのかが一番の問題だった。

 ハリスンの片眉が跳ね上がる。部外者風情が。そのように読み取れた。沈黙が続き、いつ踵を返されても仕方がないのではないか。または、後方のクスハに勘付かれてしまったか。そんな焦燥に駆られた。

「知ってどうする。お前に何か出来るとでも?」

「今のクレメイユは“何かがおかしい”。そう、感じました。だからこそ彼女をそのまま帰せなかったし、この国を頼りにしたいと思ったんです。ところが、見てきた限りこの国には武力なんてものがないのじゃないか、ってぐらい平穏そのものだ。街が一つ他国の手に落ちてさえも。……オレには――、何も出来ないかも知れないけど。出来ることがしたい」

「それがお前の祖国を裏切るような結果になってもか?」

 ハリスンの声色は変わらず平坦だ。それでいて、ケヴィンは初めのそれより多少なり和らいだ印象を受けた。こちらの考えを一旦は聞き入れようとする態度が見える。充分だった。

「覚悟は、既に国を出た時から」

 即座に返す。

 脳裏に父親の事が過ったのも事実だが、今更背に腹は変えられない。幾度となくこの旅路の最中に決断を重ねたことだ。

「ひとつ、昔話をするか。……茶を持て成そう、来なさい」

 緊張を解くよう、ふ、と小さく呼気を吐き、ハリスンは手招いて背を向ける。大公の間を通り過ぎて廊下を行く後ろに続きながら、ケヴィンがふと思い出し後ろを見やると、そこにもうクスハの姿は見えなかった。

 作戦はひとまず、これで計画通り、ケヴィンの思惑としては上々の出来だ。今頃、彼女は彼女で大公の姿を探して宮殿を走り回っていることだろう。

(頑張れよ、クスハ)

 激励を送りつつ、ケヴィンはハリスンの後を追った。

 ハリスンは応接間でケヴィンをもてなし、長々とくどい話を持ち掛けた。その概要を纏めると、クレメイユがリュシヲン侵攻の一方で執心している新大陸開拓、この実態を突き止める為の人選にリュシヲンは難航している。リュシヲン侵攻の手前、精鋭を割くことは難しいが、これを無視することは出来ず、適うならケヴィンの力を貸して欲しい、というものだった。

 突飛な話である。あれ程までに外者扱いをしていたハリスンの言とは思えず、ケヴィンも二つ返事は出来なかった。

 返事に言い淀むと、暫く羽根を伸ばす間の時間で決断をしてくれれば良い、とまで返された。何とも、状況に似合わず悠長な判断に見える。

 ケヴィンはハリスンが淹れたお茶を半分だけ残し、丁重に頭を下げて部屋を後にする。

 胸の中には一抹の靄が燻る。

 すっかりと月も傾き始めたのを視界に見止め、当面の寝所となる客室へと足早に戻ろうとする。

 ……と、その廊下の角を曲がる頃に胸へぼすりと人が飛び込んで来た。――クスハだった。

「どうしたんだ、まだ起きていただなんて。何か……、あったのか?」

 訊ねるケヴィンが言葉尻を詰まらせたのは、彼女の肩が小刻みに震えていたからだ。伏せた顔に表情こそ分からないが、この震えと、服を濡らす温かさには覚えがある。

 細い肩を優しく抱いて、しばらくの間落ち着くまでを待った。

「わたしには、無理よ。巫女だなんて、アルテアのようにだなんて、出来るわけない」

 ぽつりと零れたその言葉と共に、ケヴィンの背に腕が回る。嗚咽を堪えた様子だったが、裏腹にケヴィンの動揺は脈拍に明らかになる。悟られまいかと慌てたのちクスハの身体を引き離して屈み、目線を合わせることで意識を逸らした。

「もう何処にも行きたくない、何も聞きたくなんてない。……何も、何も知らなくていいの」

 期待しないで。彼女は声にならない声でそう零した。

 両手で顔を覆っても、指の間から溢れた雫がはらはらと石床を濡らした。

「分からない。……だけど、何も知らないままでなんて居られないよ、クスハ。塔の中は、もしかしたら君をそうして守っていてくれるのかも知れない。それでも、今君が居るのは、外の世界だ。見渡す限りの世界があるし、そこに幾らでも答えは眠っているはずだよ」

 柔らかい髪を撫で梳いて、傍に居ることぐらいしかケヴィンには出来ない。彼女が大公とどのような会話をしたのか想像もつかなかったが、知識量に溺れて拒絶反応が出るのも仕方がないだろう。

 まるで、巣立ち間際のひな鳥のようだ、とケヴィンは思う。

「……アシュレイの言った通りなのかも知れない」

 ケヴィンの声は届いていないも同然らしい。あの騎士の名が出てくることに苛立ちを感じもしたが、彼女の思惑が測れない以上今はそれ以上の言葉を掛けられそうになかった。

 二人分のため息が、大気に融ける。

 その晩、まともなベッドへ横になれたにも拘らず、ケヴィンは寝付けずに天井を見上げていた。差し込む月光を受けて光るシャンデリアの硝子。音のない静けさは早朝、空が白むにつれて激しい雨音に変わる。

 隣の衝立向こうで眠る彼女は眠れているだろうか。様子を気にしたが、雨音がして程なく起き上がり、湖へ面したバルコニへ立つ彼女の姿を目の当たりにした。

 その背中には変わらず憂いだけがあり、何をか嘆いていることが伺い知れる。

 降雨の儀。降り注ぐ激しい雨の恵みがその賜物であることを知るのは、再び大公の招来を受けて大公の間を訪れた時に語られるのだった。


 ◇◆◇


 翌朝もしとしとと静かに降り続く雨音は、寝付けずいた二人にひとときの安息を与えた。昼前にすっきりとした面持ちで目を覚ましたケヴィンは、バルコニから依然続く静かな雨に、久方振りの天候だと感じるのだった。

 旅の途中、運のいいことに雨に降られることはなかった。

「この雨が、――小父さまの雨乞いの舞の賜物なのだって、……信じられますか、ケヴィン?」

 気付けば傍らに、クスハが立っていた。バルコニの外へ片手を掲げ、降り注ぐ雨粒を受け止める。

「……水の信仰と雨乞い、かあ。昨晩、ハリスンさんから聞いた時は気にも留めなかったけど。信じない、って以前のオレなら言ったかもね。でも、君に出逢ってからそういう常識が何度も覆って来ているしな。親父が――間違っていたわけじゃないのかも知れない。君の、お母さんも」

 言葉を連ねながら、自身の変化に内心驚いていた。以前の自分なら、おまじないの類であろうと退けるのが関の山だろう。人の信念なんてのは意外と容易く変わるものなのだな、と口中で呟いては苦く笑う。

 彼女は、そんなケヴィンの表情を不思議そうに覗き込むようにしながら手摺へと手を落とした。

「小父さまは、わたしも巫女の素質があるというようなことを仰ってました。かつてのアルテア、星読みの巫女と呼ばれたお母さまと同じように、なんて……――」

 ――とても出来ない。

 言葉は空気を震わせなかったが、その思いの重さはケヴィンには解る気がした。

 一介の村民である自分が、ここまで祖国に背いて姫君の手を引いて馬を駆った、その現状。恐らくは彼女同様に今頃は手配書も出ていることだろう。選ぶ余地もなかった、と自身では思っているが、自分の信条に従ったという意味ではしっかりと自ら選択をして来たのだとも思う。

 彼女は今、形は違えどその選択を迫られているのだろう。

 頼りなく細い肩へ手を添えるのは、何もやましいことではない。支えたかった。その掌から少しでもこの気持ちが伝わればいいと、ケヴィンは思った。

 背後、客間の扉の前、呼び鈴が鳴る。扉、と称したがリュシヲンの扉はどれも布地一枚を隔てたものでしかないが。房のように束ねられた文字通りの鈴生りの鈴の音が、客人の合図だった。

 ふたりが振り返ると間もなく、急いだ様子で衛兵が布地を潜り、頭を垂れて跪いた。

「失礼致します。大公殿下がお呼びでございます。準備が整われましたら是非、大公の間までお越し頂きたく」

 クスハの顔を一瞥すると、彼女は小さく頷きを返す。

「分かりました、すぐに参りますとお伝えください」

 ケヴィンが返すよりいち早く、彼女が凛とした声で返していた。そんな余裕の素振りに、思わず驚いてもう一度顔色を窺うと、クスハは小さく頭を振って、大丈夫、とでも言うかのように応えた。

 衛兵はそのまま静かに下がり、再び室内は雨音と、湿度を含んだ涼やかな風がカーテンを揺らすのみとなる。

「……わたし、昨日はアシュレイが言うように、わたしはあの塔で独りでいる方が幸せなのかも知れないって思ってました。でも、きっと、違う。ケヴィン、あなたといると、わたしにも何か出来ることがあるのかも知れないって、そう思うことが出来るの」

 健やかな微笑み。この道程で恐らく一番彼女が彼女らしく微笑えた瞬間なのでは、とケヴィンは感じた。星読みの巫女と呼ばれた彼女――アルテアもきっとそんな風に微笑ったのではないか。芯を感じさせる面影に、気圧されていると、クスハが早く、とケヴィンを急かした。彼女に先導されるようにして大公の間のカーテンを潜ったケヴィンは、やはり心に刻み込むのだった。

 人の信念なんてのは、変えて行けるものなのだと。


「どうだろう、良い雨だろう? アクエラの力の賜物だ。分かるように説明しようか、龍の寓話として語られ忘れ去られた三神龍がうちの水を司る龍の名、それがアクエラ。彼女らの姿は巫女の俺にも見えない。ただ聞こえ、囁き、この惑星のバランスを指示するのが彼等で、俺達声の聞こえた巫女はその声に従い星のバランスを統治してきた。――星読み・アルテア殿もまたその一人だったのは昨晩君に話した通りだ」

 大公・ウィリアムはまだまだ眠気も覚めないといった風で、跪く二人の前でごろりと身体を横たえ、刺繍の見事な厚いクッションを抱えて会話の真面目さと裏腹の緩さである。

(統治のシンボルでしかない、だって? いや、だったら尚更これはよろしくないのじゃあないか?)

 口にこそしないが、この国の領地制度、領主間、ひいてはこの首都・リュシヲンとの連携の問題はここにもあるのでは、と素人ながら感じてしまうケヴィンである。

 これでは、側近のハリスンが口酸っぱくなるのも仕方のないことなのかも知れないが、今はその姿が見えない。

「小父さま……、でもわたしは何も聞こえません。小父さまのように、上手く扱えなかったからお母さまは処刑されてしまったのではなくて?」

「……うん、それはどうかな。アクエラに聞けば、他の龍達は気性が激しいそうだからね。彼等とて人間と同じ感情がある。中には、長年存在をなかったことにされて気を荒立てている奴がいるのもおかしな話じゃあない。俺達巫女に出来るのは、あくまで彼等の代弁者たることだからね……。アルテア殿については、国家単位での謀略の可能性が考えられるから、そこは君の考えるところにしなくてもいい」

 円柱型の厚いクッションを小脇に抱え直し、ウィリアムは真摯に答える。

 くあ、と欠伸を噛み殺す姿に、ケヴィンははっと閃いた。

「大公殿下、まさか夜の間中降雨の儀を?」

「ああ、まあ、アクエラがせがむものだから、ついこちらも乗せられてね。でも、お陰様でのこの雨だ。乾季前には必ずこうして季節を乗り越えられるだけの恵みを蓄える。それがさざなみの巫女の役目だからね」

 ひら、ひらと手を振って大層でもない、と笑って話すが、その話を大真面目に信じるなら巫女の存在とその公務はとても楽とは言えない。

 今し方自身が思った大公への感想をケヴィンは恥ずかしく思い、改めた。そして、気付く。目に見えない、だからこそ大衆との間で温度差が生まれてしまうのだろう、と。

 昨日のように銀器の盃から酒を嗜みつつ、ウィリアムはふ、と呼気を吐いた。

「……ところでケヴィン。昨晩キティから聞いたと思うが、新大陸開拓部隊への参加の話はどうだろう、前向きに考えてくれているかな?」

 言葉を受けてはっとした表情をするのはクスハだった。ケヴィンの方を向くなり、不安この上ない表情で見つめてくる。確かに、昨晩の内容は今に至るまで一言も彼女の耳には入れていなかった。正確には話す時間もなかった、だが。

「正直なお話、昨日の今日でまだ……深くは考えていませんでした。ただ、彼女を……クスハを独り残して行くことだけが気掛かりで――」

「彼がこの地を離れるのなら、わたしも行きます」

 口早に差し挟んだ声は、弛んでいた空気を一変させる程にはつらつと。

 驚いたのはケヴィンだけではなかった。ウィリアムも、憂いがちの双眸を瞠り声の主、クスハを見つめる。

「いい返事だね、……その積極性は今の君には大変必要なものだよ」

「あッ……、……行かせてください、小父さま」

 クスハは自分でもそんな積極性が出せたことに戸惑っているようだったが、念押しのようにもう一度力強く言葉を重ねる。

 ウィリアムは喉を鳴らして愉快そうに笑い、膝立ちに座り直しては首肯を重ねて概ね異論はないという姿勢を見せる。

 残されたケヴィンはどうしたものか、二人を見比べては瞬きを繰り返した。

 先に口を開いたのはウィリアムだ。

「キティはあまり気乗りしない様子だったがね、クスハ嬢の連れ立ちは。俺としては彼女には広く世界を見て、聞いて、学んで欲しいし何より――、この新大陸には最後の巫女がいると見て間違いなさそうだからな。出来ることなら大昔リュシヲンとクレメイユが一つ大国だった頃のように巫女の統率を取ることでバランスを図りたい。まあ、これは模索した策の段階でしかないが」

 どうやら、側近と大公の間では既に龍の寓話に沿った巫女の捜索とその接触についてが議題になっているらしい。それは、ケヴィンにしてみてもクスハにしてみてもまだ巫女の存在や龍の存在への絶対的な確信のない人間にとってはあまりにも絵空事のように思えた。

「……申し訳ないんですが、オレにはまだ、その龍とか巫女ってのはあんまり。いや、少しずつ事実なのかも知れないとは思えるようになってる。だけど……。クスハが、彼女が巫女だというのは確定事項なんですか?」

 ケヴィンの心情としては、彼女が昨晩取り乱した姿も彼女の本音の側面だと考え、それを無視してその重そうな肩書を背負わせたくはなかった。好奇心こそ勝れど、それはイコール巫女としての役割や宿命を受け入れるものではないはずだと考えていた。

「巫女の条件を満たしている可能性は高い、とだけ言おうか。そもそもクスハ嬢が何故クレメイユ本国でその身柄を巡って賞金が掛けられるのか。そもそも何故、離宮で幽閉暮らしを余儀なくされていたのか。後者は俺自身もその処遇に関わってはいる。理由は星読みの巫女・アルテアの娘であること、それが次期巫女として選ばれる可能性があったからだ。巫女の条件は龍の声を聞けること、その存在を感じられること、ただそれだけだ」

「巫女の選出条件は、血縁だと決まっているんですか」

「いいや、確定要素はない。何しろリュシヲンの先代巫女についても、子孫を残すより前に亡くなっているからね。その庭師として雇われだった平民出の俺が今ここに立てるのは巫女として『アクエラに選ばれていた』からだが、血縁関係はない。つまり、巫女は龍が自ら選んでいると考える方がいい。だから、『彼女』がクスハ嬢には素質があると言う以上はその言葉を無視は出来ない」

 ウィリアムの言葉も、ケヴィンの言葉もその声色は低くなって行く。

 いつの間にか、重い空気が部屋を満たしていた。重い沈黙は、一方的にケヴィンが発しているに近かった。

「俺は今すぐクスハ嬢を巫女にするつもりはないよ、とだけ言っておこうか。何せ今はまだその声も聞こえていない段階だ。閉じた世界で閉じた暮らしをしてきたせいだろう。だから、俺は彼女を新大陸開拓部隊に連れ立つことを止めない。むしろ、彼女自身も望むなら止めるべくもない。……彼女の側にいて、守ってやってくれ、ケヴィン君」

 柔らかな返答が返るや否や、ガランガラン、と入口の鐘がけたたましく鳴らされる。

「――大公殿下、ル・サより伝令が。『クスハ・エンデ・クレメイユの身柄を差し出せ』とのことです」

 衛兵と遅れて、焦燥を浮かべたままのハリスンが後に現れ、ウィリアムの下へ歩み寄り、続いて何事かを耳元で言伝てた。大きく息を吐き出したウィリアムは小さく頷きを返し、クスハとケヴィンには下階の食堂で食事を摂るようにと、暗に下がるよう声を掛ける。

 クレメイユがまた動向を見せた。その事実は、恐らくその場にいる全員の気を重くさせた。会釈をして大公の間から下がったケヴィンとクスハは、衛兵に導かれて食堂へ足を運ぶものの道中、口を開くことはなかった。それは、数日振りにしてこの旅で初めてであろう豪勢な食事の前でも変わらず、飢えた身体が求める分を口にこそしたケヴィンだったが、クスハは相変わらずの小食振りを見せ、彼の心労を増やすこととなってしまうのだった。

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星読みの巫女 紺野しぐれ @pipopapo

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