残るもの
未だに私はあの人の言葉に翻弄されているのに、
きっとあの人は普通に何事もなく生きているのだろう。
腹がたつ。
どうか神様、もはや叶えてくれるなら誰でもいい。
あの人も日常のちょっとしたことで私を思い出すようにしてください。
こんなことを考えさせられることにも腹がたつ。
だけどきっとあの人を諦めたのか聞かれたら、私はこう答えるのだ。
「もう吹っ切れた。」
ポケットの中のスマホが着信を知らせて震える。
タバコを口に咥えたまま、そっと取り出し着信元を確認する。
メッセージアプリの画面に表示される、あの人の名前。
そういえば携帯番号知らないな、なんて
悠長に考えた。
これは呪縛なのか。
酒とタバコと午前4時 悠梨いろは @saaaaari
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