高二男女が織りなすジレジレキュンキュンラブコメ劇場。そしてそれに勝るとも劣らない唯一無二の親友との男の友情物語。元カノの登場で複雑な三角……いえ、多角形関係に発展。ど、どうなる?
クラスのアイドル美少女希沙良はクラスメイト未知人に見られたくなかったシーンを目撃され「口封じ」を試みますがなぜか『効かない』!
他の男子には百パーセント通じた口封じ作戦がなぜ?
希沙良は様々な作戦を試みますが全てが効き目ゼロのよう。
なぜ? なぜ?
希沙良の中に生まれた疑問はやがて彼への興味へ。その好奇心がいつしか……。
また、未知人と親友国分くんの熱い友情関係にも注目です。
本作は一人称複視点で描かれた作品。
視点の切り替えが頻繁だと読みづらい、混乱する。
そんな声が聞かれて久しいのですがいかんせん。
本作一人称複視点は読みやすい。この一言に尽きます。
総文字数 15万字強です。でも全然疲れません。
すらすら気持ち良く読み進めることができました。
ワクワクドキドキ、ハラハラキュンキュン。「これぞラブコメ!」を心の底から楽しませていただきました。
この出会いに感謝。
書籍化切望!!
そして、ぜひともアニメ化、映像として見てみたいです!!
手で触れた異性が自分を好きになる『能力』を持った少女と、その『能力』が効かない少年。
『能力』が効かないことを切っ掛けに好きになり、好きになったことを切っ掛けに『能力』を使わなくなる。
だから物語開始以降の時間軸で『能力』が使われている場面はほとんど無く、「本当にそんな物があったの?」と感じてしまうほど。
『能力』を持ってしまった少女が、普通の女の子として恋をする。
それが出来るようになるまでのお話です。
昨今は省略されがちな「好きになるまでの過程」、王道ラブコメの最初の山場がきちんと描かれているので主役二人に愛着が湧き、デートシーンは二人とも可愛らしい。
良いラブコメですよ。
この作品はヒロインの少女の能力『触れただけで自分を好きにさせる能力』を主軸のテーマとして描かれた作品です。
ヒロインとクラスメイトの密談を見てしまった主人公は、見聞きしていた事の口止めとしてヒロインに触れられるものの効果なし。
主人公へと興味を持ったヒロインは、主人公に絶対『好き』と言わせる決意する、という起点で物語が始まります。
学園でのやり取りの中で、協力関係となる二人ですが、次第に本物の恋心を抱くように...。
『じれったい距離感』
『切なさを感じる思い違い』
『届きそうですれ違う恋』
そんな要素を含む作品となっています。
『好きという言葉を聞きたくない』そんな心の葛藤の中で生まれる心象変化は、ラブコメが苦手という人にも刺さりそうな作風です。
コミカルな内容も不快に感じない面白さがあって、本当に素敵な作品でした。
作品の完結ということで、ささやかながらレビューを送らせていただきます。
私のこの作品に対する思いは上限が3の✩評価では表現できません...。
自信を持って面白いと言える作品なので、ぜひご一読ください。
この度は完結おめでとうございます!