星3つじゃ足りません!

書籍で読みたい。何度でも読みたい。
文庫本、上中下巻セットで3900円で発売されないかな?笑

少しずつ広がるゲイザーの世界。決して情報量過多とならないのは、読み手を最大限に考えて緻密に練られたプロットの賜物だ。

うねりやハネを利用して、キャラクターを生き生きと動かし、伏線をさり気なく蒔くと、気持ちいいほど最後は爽快にストーリーに花を咲かせる。

飛び抜けた言葉選びのセンスは、冷静に分析する気持ちさえも持っていかれ、いつしか文字の羅列に夢中になっている自分がいる。

文字だけで五感が揺さぶられる。
地の文、会話、描写の三要素を、場面に合わせてバランスよく組み合わせ、時には白熱させ、時には幻想的に、時には面白おかしく、話を紡いでいく。

話は王道だ。なのに、目新しさを感じる。
出てくるキャラクターに目新しい要素はないのに。なのに。

それは、執筆者の頭の中に無数の世界が広がっているからだと僕は確信している。言葉以上に膨大な設定がゲイザーの下地を支えている。

もし、つまらないと思うなら、夜更けにじっくり読むことをオススメする。
いつしか、ゲイザーの世界に溶け込み、主人公の成長を肌で感じ、心から応援している自分に気づくはずだ。

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