普通、転生といったら「女神」に導かれるものなんですけどね。この作品は「女神」を管理するんですよね。もうその時点で発想が非凡なんですよ。そして、与えられる能力は、、、まぁ、某ヒットアニメみたいな能力なんですが、多分、これも自分の着想じゃないかなぁと思います。だって物語の根幹を成しているんですもの。
でも、ここからが凄い。この物語、管理だけでは終わらないんですよ。「戦記」ものになったかと思えば、「裁判もの」の「ミステリー」だし、ほんと「展開」が目まぐるしく動いて「読者」を飽きさせないんですよね。本当にすごい。
いやぁ、こんな色々なジャンル。よく1つの物語にまとめてかけるな。と感心するしかない一作です!
始まりは異世界転生。美人だけれどダメダメな女神にお願いされて、女神が作る世界の『管理者』として転生することになります。授けてもらった唯一の能力は、その世界の全てと会話できる言語能力だけ。
当然ながら、転生先ではどん底から這い上がっていくことになります。でもこれはほんの序章に過ぎません。
女神の世界はリアル社会にも匹敵する複雑で泥臭い世界。
人々の欲望と陰謀が渦巻き、主人公は否応なしに巻き込まれていくことになります。
実はダブル主人公の本作品。もう一人の主人公からの視点も加わり、物語は様々な側面を見せつつ、やがて全てが繋がり始め、一本の大きなうねりとなっていきます。
ハードなバトルが好きな方も、ミステリーが好きな方も、きらびやかな宮廷のロマンスや裏の権力争いが好きな方も、法廷劇のような知恵比べ、討論合戦が好きな方も、三国志のような群雄割拠な歴史が好きな方も、魔法も発明もアニメもSFも。
どんな方にも、「あ! これは!」と思える楽しみが見つけられる物語です。
その上、綺羅星のごとく登場する数多の登場人物たちのキャラがたちまくり!
清濁併せ持った人々だけでなく、ヴァイキングもエルフも魔王も獣人も、みんなものすごく生き生きとしていて面白いのです。
今誰のセリフなのか、混乱させること無く読ませる筆力に脱帽です。
これだけの登場人物、国々と策略を描き分け繋げていく作者様の頭の中ってどうなっているのだろうかと、密かに天才だなと思っております。
みなさんも是非、この世界を体感してみてください。
圧倒されること間違いなし! お勧めです!
美しい駄女神・イシスに突然呼び出され、無茶ぶりをされた主人公(40代)。
世界の管理者になれって?何をどうやるの?
どうやらイシスが作る世界は、どうしても崩壊してしまうため、崩壊しないように管理者を投入することにしたらしい…
…というわけで、現地の10代少年に転移(憑依)した主人公。
「世界のすべての言語がわかる」という能力のみを授けられ、まずは現地で生き抜くべく、初心者同然のポジからスタートです。
作品世界は、いわゆる異世界テンプレに漫画・アニメネタや、さらに実在の世界史などもぎゅぎゅっとミックスした、ものすごく幅の広い贅沢コース。
キャラクターも舞台も、ストーリーもかなり多彩です。
視点も、主人公と、現地で出会うもうひとりの主人公以外にもどんどんカメラが切り替わり、複数のストーリーが息つく間もなく同時進行していきます。
無限の可能性を秘めた、盛りだくさんな群像劇と言えそうです。
楽しみ方が無数に広がる、まるで複数のクリエイターによって生み出された壮大なゲームのような世界。
ゲーム化したら間違いなく面白いと思います。
壮大で多種多様な世界を、隅々まで遊びつくしてみたい方にお薦めです♬
本作は異世界を舞台として、生い立ちも思想も実力も異なる二人の主人公による物語です。
一方は、現代世界から女神の導きにより世界の管理者となるべく転移した者、国や種族を問わずあらゆる言葉を介し、今は然したる力を持たないが故に、何にも染まらない者。
一方は、神の子として育てられ人族の最前線で戦う者、あまりにも強大な力を持つが故に、聖なる存在であることを宿命付けられた者。
二人を中心として進む物語は、時に同じ登場人物の意外な側面を映し出し、一方の視点だけでは決して計りきれない人間の奥深さを感じます。
世界観も広大なものであり、従来の異世界転移ものとは一風変わったものになっているため、ファンタジー作品が好きな方全般にお薦めの作品です。
あなたは、努力が報われない世界で泣いていますか?
どんなに努力しても認められない。頑張れば頑張るほどやっかまれる。上手くいくと邪魔される。嫌がらせを受ける。間違って社長に気に入られたりすると、他の社員にいじめられる。
世の中はどうしようもないほどに努力が報われません。だから、息を潜めて、目立たないように、周りに合わせて、愛想笑いで1日をやり過ごして、もう疲れてしまう。
本当は頑張りたい。頑張りが報われる世界になってほしい。だけど、そんなのが夢物語な事も、もうわかっている。
だからこそ人は物語の中では努力が報われて欲しいと願い。主人公の努力を応援し、一緒にハラハラし、報われた時は一緒に涙し「良かったね」と笑いあう。
物語の中でだけでは夢を見ませんか?
出っぱなしさんの『管理者のお仕事 ~箱庭の中の宝石たち~』は、本気で生きる者達のお話です。
本気こその輝き。素敵です(●´ω`●)