埼玉を面白おかしく描いた「翔んで埼玉」の番外編のような感じで読ませていただきました。最後の茨城弁の授業、私の故郷ならこれは1879年に行われた「笑えない授業」です。茨城弁で行われたあと、主人公達はどうなるのか、先生達はどうなるのか気になるところです。
作者様にフォローを頂いた記念にレビュー投稿させて頂きます。 レビュー者は北海道の民なのだが、遠く離れた茨城県の郷土愛を題材とした作品に感動を覚えた。 明らかにイロモノ枠なタイトルに反してジーンと来る作品はこれが初めてである。
ごくごく普通の日常生活と方言。そして、非日常の異常な光景。そして、戦争と言う非日常の異常事態。茨木弁の方言のなまりが、ぐっと親近感を醸し出し、のどかな風景と作者の人柄を感じる作品です。物語を読んでいると、この作者好きだなぁ〜。と言う、作り手の人柄を感じる作品です。
埼玉との戦争で負けて言葉を奪われた茨城県民。茨城の歴史と方言を愛する教師による、エバラギ弁での最後の授業が行われます。かの有名な「最後の授業」のパロディですが、なぜエバラギだと笑ってしまうのか、そもそも笑って済ませてよいのか、考えさせられる作品でした。
なんでもない日常が突然、外界の者に奪われた時。僕らにはいったい、何が出来るだろう。向かうべき行き先とせめてもの抗い方を教えてくれる、素敵な作品です。