読みだしは軽快、しかし世界観は重厚――楽しく読めちゃうファンタジー大作

〝暗き森の中で赤髪の若き王ジークは記憶を失った少女に巡り合う。
 赤い月の女神『イシス』の名を与えた彼女は、彼に途を指し示す月明りであった〟

本作(第1部)はイシス、ジーグフェルドという二人の主人公を軸としています。それぞれに複雑な背景を抱えた二人がどのような人物か、序盤は謎も多いですが、これが徐々に明かされていきます。
二人を襲う様々な試練が互いを育て、その絆を強くしていきます。本作は成長の物語でもあるのです。
本作は群像劇でもあります。二人を取り巻くキャラクターたちも話を経るごとに成長していきます。何話も読み進めていくうちに主人公以外のキャラクターたちの生き生きとした姿に気づくはずです。

本作は毎日更新というスタイルを取っていますが
 1.毎日続きが読める
 2.1話のボリュームが無理のない分量に抑えられている
ために、新規フォロワーもついつい先を読みたくなります。気が付けばいつかは最新話に追い付いてしまうことでしょう。

2020/10/14現在で142話、31万5千字という大作ながら、1話1話の分量がそれほど大きくなく、地の文も癖がなく平易で、長い文章を読むのが苦手な方でも読み進めることは難しくないと思います。
そのような方はまず本作をフォローしてみることです。そして、少しずつ読んでいきましょう。この作品の面白みにはまったら、するすると続きが読めていることは間違いありません。

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