2 知らない天井

気付けば私は真っ白な世界にいた。


ここはどこだ⋯?

当たりを見回そうとして気づく、超体痛てぇ。

なんなら目しか動かせない。首が動かない。

せめて頭は働かせようと、私は思考を巡らせる。


あぁ、事故ったのか私⋯というか轢かれたのか。

これ骨折れてんのかなあ⋯バイトどうしよ、今日もシフト入ってたんだけど。

今何時だ⋯そもそも、あれから何日か経ってたりする⋯?


てか、体動かせないからナースコール押せないじゃん⋯。


徐々に状況が飲み込めてきた。



「宇治原さん、目覚めましたか?」


ガラリと音が聞こえ、少しの間を置いて、視界に看護師さんが入る。


「昨晩、車に衝突されて気を失ってたんですよ。」


そうみたいですね、お陰様で体が動きそうにありません。



恐らく身分証を確認したのであろう、私の名前を呼んだ看護師さん。その後つらつらと状況を説明してくれる。


どうやらあれから時間はそんなに経ってないようで、まだ翌日の昼間らしい、バイトへの連絡も間に合いそう。

全身打撲やら捻挫をしているものの、様子を見て明日には退院できるみたいだ。

車の運転手も真摯な対応をしてくれている様で、入院治療費を負担してくれるとの事だった。


私はその後、看護師さんの助けを借りつつバイト先へ事情を説明した。しばらく休みを貰うこともでき、通院しつつ安静に過ごせる環境も整えた。

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Reversible えも池 @in-to-AM

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