第3話 先輩
私が連れて行かれたら、あの日上の階で人事と話をしていて21時前まで残っていたことを話したら、たぶんそのまま私が犯人として扱われるでしょう。
そうなったら、部長の攻撃がなくなった今、彼女の心を占めるのは私を身代わりにした罪悪感になることでしょう。悪くないわ。
本来なら、部長を更迭でもしてもらって、彼女を守った英雄として忘れられない人間になるはずだったけれど、あの子の方が行動力があったんだもの。仕方ないわね。
彼女が皆と刑事に疑われて、連れて行かれる直前まで勇気が出なかったのは情けないけど、まあ、結果は同じよね。それどころか、よりドラマチックだったんじゃないかしら。
誰でも買えるけど使い勝手の悪い凶器 @SO3H
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