晴の日常 其の弐

第10話

 ああ、また目が覚めた。

 相変わらず布団はすべて床にかけられているし、毛布は細長くなって壁際に追いやられている。朝ご飯を食べるべく、下の階へと降りていく。


 今日はマーマレードジャムを塗った食パンを食べる。一番好きなジャムだ。少し早起きできたのでゆっくり食べることができる。


 寝癖を直して、忘れ物がないか確かめて、家を出る。いってきます。歩き出す。


 最寄り駅へと向かう途中、白い猫に会った。琥珀色の眼、昨日の猫だ。

 しばらく見つめ合って、また手を振ってお別れした。いくら少し余裕があるといってもずっと見つめ合っているわけにはいかない。

 少し歩いて振り返ると、猫はずうっとこちらを見ていた。私に穴が開きそうだ。


 また歩き出す。今日は体育がある、と思うと憂鬱だ。

 帰るとき、昨日つくった雪だるまはどうなっているか見に行こう。そうしよう。







 少女は夢を見たまま、日々過ごしていく。

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夢のまた夢 うごうご @ugougougomeku

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