花乙女
大和 飛鳥
花乙女 プロローグ
日本にも、ツールドフランスに似た、サイクリングレースがあるの知ってますか?
それは、愛媛県今治市から始まり、尾道へ
そして、ゴールは再び今治へと…
バラの香りは
潮風に乗って
かの香しきロココへと…
気高く咲いて美しく舞う
花乙女よ…
清く、正しく、美しく咲け
青い空、蒼い海
己が咲き開いた花びらを流せ…
そこには未来が見えるであろう…
なんて、ちょっと似つかわしくないポエムを書いてみました。
本当はね、サイクリングしまなみに参加したいんだけど、規定があって参加できないの…
私の夢は、大和くんと飛鳥さんと一緒に走りたいんだもん。
あっ、大和くんと飛鳥さんは愛犬の名前ね…(笑)
だから、だれも応援なしの、私だけのサイクリングしまなみを走ることにするの…
私のソウルメイトが、ツールドフランスのコースを、応援なしのコースを快走したように…
マリー、貴女の写真、とても感動したわ。
私、大和くんたちと完走したら、貴女の許に行き、約束通り、大和くんたちをあなたにあげる…
そして、大和くんたちを、ツールドフランスのコースを走らせて…
そして、二人が共有した写真を、写真集として残しましょう。
約束だもんね…
これが、私とマリーの約束でした。
マリーからの写真が送られてから、音信不通…
風の便りでは、マリーは食文化での写真集を出版するようです。
あの、約束はもう終わったのよねぇ…
マリーからの便りが無くなると同時に、あんなに元気だった大和くんが命をおとした…
私は、何を生きがいにすればいいのだろうか?
マリーから送られたバラのブリザートフラワーはドライフラワーとなり、もう、見るも無残な姿となりました。
私とマリーが作ろうとした世界…
これを文章として残し、書き終えた時、私は別の世界へと羽ばたきたい…
そして、新たな大和くんと飛鳥さんとの生活が送れるように進みたい…
裏切ったマリーを、今は許せないけど、10年後、もっと先に許せる日が来ることを願い、花乙女を書きたいと思い、ここにいます。
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