第2話

なんだか疲れた。眠たいかもしれない。夢なのに。


そんなことを考えつつ手と足を伸ばす。うーん!歩き疲れた。でもこの先どうなるのだろう、目も醒めない。



視線を足の先から洞窟の入り口へ、そして林?森?の木の影になっているところに向ける。



ん?なんか今動いた?

だだだだだだだいじょうぶだよね!?

口に出さずに心で動揺を表しつつ、何か動いたその影に目を凝らす。


いやーー虫とかでもダメなのに!なんなの!?なんかめちゃくちゃ影大きくない?



影の中から真っ黒な太くて長い何かが雪を踏みしめて出てくる。


いち、に、さん、し、四本の足がある。まだ全体は見えてこない。動物だろうか、動物ならば言葉は通じない。


ゆっくりとその黒い四本足の何かの鼻先が見えてくる。真っ黒な毛に覆われた、狼?みたいな動物のようだ。



狼、YouTubeでしかみたことないわ!あと図鑑!こんな怖そうな獣と意思疎通などできるわけがない!!



よし!

逃げよう!どっかで動物には目を合わせながら後退りするといいと聞いたことがあるようなないような。


じりじりと洞窟の入り口から後ろ向きで狼らしき黒い獣と目を合わせるようにして後ずさる。


じりじり


ミシミシ


じりじり


ミシミシ



なんなんこの狼!!ついてくるやーん!


こちらに興味があるのかゆっくりと獲物を追い詰めるような歩きで狼はついてくる。


どうしたら良いんだ!?



近くにあるのは枯れた木々たち。でも幹は太い、登ればなんとかなるかもしれない。


私は目を合わせることをやめ、振り返って一番近い枯れた木を目指し走る。


狼は一度立ち止まりこちらの動きを観察している。



いまだ!

のぉぼおおおれぇえええ!!

ぽっちゃり系の体を腕と足で支えながら木に登る。5メートルくらい登った。登った先に太い枝があったのでそこにお尻を落ち着ける。


人間やればなんでもできるもんだ。


狼は私の登った木の真下まで来ていた。


そしてあろうことか…

木下で丸まってどっかりと落ち着いてしまったのだ。

どうしろと?登ったら降りれないではないか!真下に黒い狼。絶対絶命である。

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夢日記 @kantas2525

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