乾ききった世界、掃除屋という脅威、魅力的な冒険者『カラス』美しき冒険譚

読み始めてまだ3話目なのだがレビューを書きたいと言う衝動に囚われた。それほどまでに魅力的な作品だ。

荒廃した世界、砂だらけの世界、人類文明はとうの昔にまともな形態を亡くし、〝掃除屋〟と呼ばれる機械の脅威に怯えながら隠れ暮らしている

そしてその掃除屋の脅威をなんとか追い払っているのは傭兵達だ

だがその傭兵達も十分な戦力を持つとは言えない
何しろ科学文明が元々の姿を維持できなくなっているのだ。まともな武器すらありえない世界だ

誰がそんな世界の中で仕留めた〝掃除屋〟から使える部品を取り出し自らの技術力で新たな武器を生み出せる男〝カラス〟またの名を武器〔アルマ〕と呼ばれる男

物語は三人称ながらそのカラスの視点で描かれる
その彼の視点から描き出される世界観のイメージが実に見事だ

これはファンタジーではないSFでもない
純文学と思って読んで欲しい
それほどまでに私が美しいと思った