「続きを書く」ということ。

唐突ですがここで問題です。

「好きな作品で貴方読者が一番変わって欲しくないのは、一体何でしょうか?」


・・・・・・世界観?

ええ、確かにそれも重要です。楽しく読んでいた“ブラックブレット”アクションSFに下らないギャグコメディが混ざったらそりゃ●したくもなりましょう。


・・・・・・表現力?

そうですね、それも欠けてはならない要素です。もちろん過剰なのもNG。“かのこん”ゆるふわに殺伐とした過重描写を入れたら、そりゃあ●して当然でしょう。


・・・・・・ですがしかし、上記のような例は

意図的に行わない限り起こることではありません。

貴方が本当に愛おしく思っているのであれば

心に思い描いた“続き”それ

かつて描かれた時のままの姿を、

貴方の目に焼き付いたままの姿を

保ってくれます。


貴方が作品を大切に思う限り、

心配する必要はないのです。


・・・・・・もちろん、“完全に”同じということは不可能に決まっています。

ですが「1%」同じにすることはそう難しくはないでしょう?

ならば2%、3%と上げていけば、

「同じ」とはいかずとも、

理論上であれば99%まで可能なはずです。


大丈夫です、何も「書きながら」

その質まで上げろ、と言っているわけではありません。

重要なのは“書き上げること”です。

作者かれ”に近づくための時間ならば、

貴方の人生すべて使えば足りるまだまだたっぷりあるでしょう?


・・・・・・ええ、前書きの時点で

申し上げたようなものですが

改めておさらいしましょうか。


“紡ぎ手”われわれ作品せかいから解放されるのは、

1:書き終わり修正し「これ以上はない」と満足したその時か、

2:あるいはそれ以上に大切なモノ・“家族”ヒトができたときか、

3:自己の才や周囲の責め苦に苛まれ自ら命を絶つ


この3つのうちの、どれかしかありません。


1番目は最高でしょう。

書き上げた瞬間、貴方のその命の価値も

終わりを迎えるのです。

あとは野となれ山となれ、

どう生きても後悔しない人生確定です。

心よりおめでとうございます。


2番目ももちろん喜ばしいことです。

正直「生きている意味がない」とまで傷ついた人間が

見つけた“それ以上に素晴らしいもの”なんてただの幻想、

いずれはまた別の“最高”を見つけるのだろうと

個人的には甚だ疑問に思うのですが(暗黒微笑)


きっと貴方の愛する“作品”それ

浅ましい僕の思慮が及ばぬほどに美しく、

愛しいものなのでしょうね、きっと。

僕もそれを見つけられるほど

自分の心に嘘が付けたら良かった。

心の底から羨ましいです。


さて、3番目はあまり好ましくありません。

先の話で言いましたように、「死ぬ」という決断は

生きたい・綴りたいと願って散っていった

作者かれら”の顔に思いっきり

泥をぶちまけるようなものです。


しかし、見ず知らずの人間に

自分の人生をフルベット、というのは

中々難しいことです。

いくら狂気に頼ろうが僕も何度

練炭焚こうと思ったか数え切れませんから、

少なくとも僕には責める資格はありませんね。


少し話が脱線しましたね。

要するに上記の“表現力”と“世界観”は

いずれどうにでもなります。

さて、では本題に移りましょう。


「好きな作品で貴方読者が一番変わって欲しくないのは、何でしょうか?」

答えは一つ、ズバリ「キャラクターのキャラクターらしさ」です。

そして同時に、「キャラクターがキャラクターらしければ」

表現力と世界観も完璧とは言わずとも、

勝手についてくるのです。それも相当。


・・・・・・何を言っているか分からないですよね?

じゃあこれがどういうことかと説明しますと、


キャラクターがキャラクターらしい所を見せるには

→キャラクターがキャラクターらしい

セリフ・行動を取ることが必要で

→つまりはキャラクターがキャラクターとして

輝ける見せ場・シーンを作らねばならない、ということです。




ちなみに僕の場合ですと

シナリオも120%キャラクターに任せたお陰で

公開された氏のものと

ほぼ同じプロットが出来上がりました・・・・・・

いやぁ、人間死ぬ気になれば何でも出来ますね。


まあもちろん「このキャラはこう~」なんてことは

そこら辺で二次書きしてる方々でも容易に書けます。

ですので我々が行うべきことは3つ。

「キャラクターを現実世界に生存する個人として見ること」

作者じぶん自らキャラクターの立場に立ち、状況と人間関係、

そしてキャラクターの性格から取り得る行動を判断すること」

「オリジナルのキャラクターは極力(可能であれば0)出さないこと。

また出すとすれば、登場が必然的なキャラクター(作中にてその存在を明かされているキャラクター)を出すこと」

この3点になります。


・・・・・・上手く言葉に出来ずにすみません。

文章力の問題ではない・・・・・・と思いますよ?

こればっかりは言葉にしても伝わりにくいんです。

ですので次は、拙作「勝手に烈風の騎士姫」で僕が執筆を

どのように行ったか一から十までご覧頂けたらと思います。


最初はまず肝心のプロットから。

もちろん拙作や原作を読まれていなくても

分かるよう説明しますのでご心配なく。

それではまた、お会いしましょう。

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ただしい つづきの つむぎかた カゲヤマ @311010612

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