第284話 効果は抜群だ
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!
はっっっっっずかしいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
目の前で自分と同じ高校の制服をきた男子が悶えている。
確か名前は……東古?だったかな。
私はひとまず東古を無視してその場から離れようとした所で……
「ちょ、ちょっとまってよ折木さん!」
割と強めに東古に腕をつかまれてしまう。
「痛いんだけど」
「あ、ごめん……」
強く睨むと、大人しく手を離してくれた。
しかし、私は謝ったくらいで許すほど甘くはないので仕返しに「さっきの事」を掘り下げることにした。
「星宮のこと、好きなの?」
「うぐっ……」
たった一言で大ダメージ。効果は抜群だ。
「そうだよ!俺は星宮のことが好きで好きで好きなんだよ!悪いか!?」
今度は開き直った。忙しい人だ。
確かに星宮は可愛いけど、ほとんど口も聞かないあの子のどこを好きになったと言うのだろうか?
「星宮のことが好き、ねぇ……あ」
しかしここで、私は名案を思いつく。
これなら、こいつも私も、抱えている悩みを解決出来ること間違いないはずだ。
「今日の夜7時〜8時の間で時間ある?」
「それって自由時間になってる時だよね?」
「ええ。少し話がしたいんだけど──少なからず、あなたには有益な話になると思う」
こうして、私たちは連絡先を交換してひとまず解散する事になった。
ちなみに、こいつの名前が東古ではなく西新であることを知るのはまだ暫くあとの話になる。
「好きな人がいるので」と言って告白を断ってきた美少女は学校に告白してない男子が残り1人なことに気づく はぴちゃんず @wkwkLandcity
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