第7話「ミノタウロス戦2」
っていうか剣と鉄のパイプであんな鉄でできたこん棒なんて受け止めたら一発で折れてアウトだろ。どうしろってんだよ……。
逃げ回りながら周りを見渡していると、
「あれはマイスってやつが使ってた槍。でかいがこれらよりかはましな気がするぜ」
ソラトは剣を一本残して、ほかに持っていたものは捨てた。
ソラトは槍を拾いミノタウロスに向かっていく。
「ってこれ所々溶けてんじゃん。毒か。きおつけないと」
これで一回あいつの攻撃を止めてその瞬間剣でダメージを与える。
「おおおおおおおおおおもいいいい」
ミノタウロスが振りかざしたこん棒を槍を両手で構えて受け止めるが、、
「メキっ」と鈍い音を立て槍が折れ振りかざしたこん棒がソラトの左腕に少しかすった。
「っくそぉ」
と一瞬取り乱すが、かすった部分を思いきり抑え毒を外にはじき出した。
「全部出せたわけじゃないだろうが、これで少しでも毒の周りが遅くなればいい」
その動作をソラトはミノタウロスと距離をとりつつ行いさっき捨てたもう一本の剣を拾う。
これっぽっちで致命傷を与えられるかわからないが、やるしかない。
ソラトは両手に剣をもってミノタウロスに突っ込み、切りかかろうとするが、その場からこん棒を振りかざしてきたミノタウロスの攻撃に対して何らかの防御を強いられた。
「くうううう」
剣をクロスにさせ何とかミノタウロスの攻撃を受け止めるが、
「おおおぉぉぉおおぉぁお」
さっきの何倍もおもいいいいいいいいい。ふんばれえええええええ俺ええ。
ソラトの足が少し地面にめり込む。5秒くらいした後にミノタウロスがこん棒をもう一度振りかぶって地面にたたきつける。その際こん棒の棘とガードした剣がうまい具合に引っ掛かりソラトの体が持ち上がりソラトごとたたきつけられそうになっていたが瞬時に持っていた剣を手放し何とか逃れる。
「ぶぇぇえええええ」
それを見ていたアリシアが胸をなでおろす。
自分のほうに飛んできた剣を拾い構える。
「ふぅ」
息を整えつつ、敵との距離をしっかりとる。
あのこん棒を次に受けたらヤバイ。そもそも剣一本じゃどうしよもない。
ソラトは空を見上げ、、、
「今ならいけるか。蜃気楼」
正面から突っ込みその幻影をミノタウロスがこん棒で攻撃しているすきに、ソラトはミノタウロス後ろ足下まで来ていた。
蜃気楼は光の反射を利用しているので基本的に手鏡や真剣など光を反射させるものを持っているとき、かつ太陽が出ているときしか使うことができない。条件を満たしていれば誰でも使えるわけではないが修練で何とかなるレベルの技だ。
「切れろおおお」
と言い切りつけたのだが、5センチくらい減り込んだところで完全に止まってしまった。
「固い」
とこれ以上切れないことを知り、ソラトはすぐに離れて距離を取り直す。
「っくそ手がじんじんしやがる」
しかも動き遅くなるどころか早くなっている気がする。
見た目は派手血が出ているがおそらくそこまでダメージはないのだろう。
「俺じゃこいつには勝てないのか」
「そんなことないです。私が魔法で援護します」
「援護つっても……」
アリシアはソラトがかまえながら動いているのに合わせ的確に地面に魔法陣を出現させる。
「?!体が軽い」
「動きを早くする魔法をかけました効果は6分です」
「また中途半端な持続時間だな」
「すいません」
「いやそういうつもりじゃ……」
「これでこん棒を受けずに攻撃できそうだ」
ソラトは軽く体を慣らし、ミノタウロスに正面から突っ込んでいきそのままさっき攻撃した場所にもう一度切りかかる。
スピードが上がったということはその切りかかる遠心力の分攻撃力も上がったということだ。
やっぱり固い……がさっきよりは深く切れたと思う。
「ぅう」
ソラトは少しよろけるが、また同じ部分を切りかかる。その際もい一本の剣を拾う。
毒のせいか?やっぱ全部は抜けきってなかったか、俺のほうも長くは持たなそうだ。毒が体全体に回る前にあいつの足を削り切れるいや、高田が足首あたりを切り落とした程度じゃこいつの進撃を止まんなさそうだ。
アリシアの魔法で動きが早くなってる分呼吸も早くなり、毒のめぐりがはやくなっている。
「サザンクロス!」
この技の射程は10メートルぐらいで十字に斬撃が飛んでいく技だ。剣を十字に構え思いっきり振ることで斬撃を発生させることができる技だ。ちなみに剣一本でもこの技はできないこともないが2本のほうが威力が格段に上がる。そして対象に近ければ近いほど威力は上がる。
ミノタウロスは、持っていたこん棒でそれをはじこうとするがサザンクロスの威力が強くてミノタウロスは持っていたこん棒を弾き飛ばされる。
え?この技効くの?と驚いたが、
瞬間ミノタウロスの心臓部分に飛び込み心臓に剣を突き刺そうとするがミノタウロスは、突っ込んでくるソラトに向かって拳を振りかざした。
「うそだろ!」
とっさに剣でガードの態勢をとるがさすがに間に合わなかった。そのまま少し後ろにあった柱に体をたたきつけられる。
「あああああああ」
血を地面に口からぶちまける。
あああぁ痛いいい。
と思いながらなんとか立ち上がり左腕をぶら下げながら右腕で剣を構える。
世界の真相が知りたいので旅をしてみることにした。 水色の雨 @mizuironogarasu
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