あとがきまでが小説です。

※作品は絶対評価したいので星の数はぜんぶ二つです。だったらぜんぶ三つにしときゃあ良かったと思ってるのは言うまでもありません。
※最後まで読んだ感想です。

淡々と、絶望している。

そんな重低音が、読了まで一時間とかからない五編の中に流れ続けています。

学校という“場”を巡る、平穏無事な日常の絶望の物語です。

「あんなとこ、通いの刑務所だろ」と言ったのは誰だったか、詠み人しらずのネットの言葉かもしれません。懲役は“最低”でも9年。教室は共同房、授業は労役といったところでしょうか。

「勉強をする以外の、余計なことが多すぎる」とはいじめ研究者の内藤朝雄さんだったでしょうか。空間が、非社会的な場に変容してく様も、これまた淡々と描写されていました。

さて、タイトルの意味を知るのはあとがきです。

感情的な部分の少ない、ドキュメンタリーな筆致の真相も分かります。

最後の最後まで、読んでみてください。