内政・戦記物としてのお手本のような作品

1~2章はほかのレビューにもある通り単なるなろう系のテンプレに対するアンチメタに過ぎなかったんですが、3章から方向性をグイッと曲げて、とにかく内政もののお手本のような政治を繰り広げる作品になりました。

以下、軽いネタバレを含みます。

最初に2章読んだときはそんな荒唐無稽な!となっていました。
いままでの使途はどんなことをしてきたのか、ただただそれを主人公目線であきれかえらされるだけのお話です。

それを踏まえた3章からは、じゃあ今までの使途のよくなかった箇所はどこかを分析して、使途としての力をできる限り使わずにどこまでこの世界をよく出来るかというところにテーマが置かれるようになりました。
それによって、差別と宗教の問題に真摯に向き合う主人公のドタバタ劇がメインになりました。
多種族国家で被差別階級が存在するときにどうやれば差別をなくせるのか、そこにテーマが置かれているような気がします。
戦争に乗り気でない主人公が心を痛ませるのも大変に心にグサリとくる描写で、この作品の良いところだと思います。



内政ものが好きな方は3章からが本番と思って読んでみると良いと思います!

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