疎遠な家族のほうが幸せ?

自分は一週間ほど前に、母方の祖母を亡くしました(https://kakuyomu.jp/works/1177354054895092612/episodes/16816700426880529257)。

上の記事では、祖母の逝去を悼むことと、そこから自分の人生を振り返ることが趣旨だったので、祖母のことを優しくていい人として書きました。

しかしながら、生前の祖母のことを冷静に振り返ると、

「もし母方の祖母と同居してたら、そっちも自分は嫌いになっていたのでは?」

という疑念を持たざるを得ません。

少し前に亡くなったばかりなのに悪口を書くことになり、母方の祖母には申し訳なく思っていることを、最初に断っておきます。


自分は生まれてから今まで実家で生活しているので、ずっと同居してきた両親の嫌なところが散々見えてきたし、それによるストレスでしょっちゅう潰れそうになっているということは、この雑記に書いてきました。

また、父方の祖母とも同居していたのですが、そっちの祖母は頑固で攻撃的な性格の人だったので、小三の頃から嫌いになりました(https://kakuyomu.jp/works/1177354054895092612/episodes/1177354054917783531)。


一方、母方の祖母とは別居していました。温厚な母方の祖母の家に遊びに行くたびに、自分は「実家のような安心感」を覚えました。しかしながら、そういういい面を強く感じられたのは、母方の祖母とは別居していたからではないか、と思っています。

母方の祖母にも頑固なところがあって、遅くても20歳頃から、話や価値観が合わないと薄々感じていました。それに、晩年には自分(大沢)に前時代的な価値観を押し付けてくることもありました。だから近年はあまり積極的に会いに行くことはありませんでしたし、正直に言えば、去年くらいからは少し嫌いになっていました。

何より母方の祖母だって、あの母(恐縮ながら、どういう母かはここでは割愛します)の人格形成に関与した人です。言い換えると、母と同じような嫌な部分を持っていた可能性はあります。

だから自分は、母方の祖母も、うちに同居していたら両親や父方の祖母と同じくらいに嫌いになっていたのではないか。祖母の逝去の悲しみがある程度和らいでから、そう思いました。


世の中には、同居して濃密な関わりを持ちながら幸せな家族も、ごまんといるのかもしれません。

しかし、どうにも自分にとって家族とは、密接であるほど互いの嫌なところが見えてきて、それによって積み重なった嫌悪や軽蔑のために不幸せになる関係性に思えます。

言い換えると、家族とは疎遠でいたほうが気楽で幸せではないか、と思えるのです。


この記事が、よくない家族の一つのサンプルの話としてお役に立てば幸いです。

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