一日で坂道君のようにはなれません! ヒルクライム初心者に贈る青春小説。

<あらすじ>
高校生の主人公は、意中の女の子を週末デートに誘う。しかし、彼女の返事は『お天気次第』という微妙なもの。どうやら、その理由に自転車が絡んでいるようなのだが……。

<レビュー>
マンガ『弱虫ペダル』をご存じの方は多いと思います。主人公の小野田坂道は、マンガ登場時にはほぼ完成されたヒルクライマーでした。

しかし、あれは例外中の例外。現実世界ではほぼあり得ません。

初めてのヒルクライム。それは、初心者が必ず通る道。そのときに感じる肉体的負荷や感情がリアルに描かれています。

『自転車の世界って全然知らない』
『自転車で山に登ったことはないけど、ちょっと興味がある』
『バリバリ現役のサイクリストだ』
『自転車か……何もかも懐かしいのぅ』

そんな方々――つまり、全員にお勧めの一作です。


――余談ですが、自転車経験者としては、作中に登場するような女の子が現実にもたくさんいてくれたらなぁと思いました。彼女は私がもらい受ける!(笑)