シークレット性癖暴露大会は終わらない
「あのぅ、ちょっとよろしいでしょうかぁ?」
シークレット性癖暴露大会をお開きにして帰り支度を始めた四人に、兎型獣人の女性から声がかかりました。
上は複乳によって色分けしたビキニ、下はホットパンツという、近くの夜のお店で働いている女性の様です。
「どうした? もう帰る予定だから今晩は女は買わないぞ」
「貴方達ぃ、シークレット性癖暴露大会をしていたんでしょぅ? 今日開催されるって聞いたんでぇ、早引きして来たんだけどぉ…」
無個性人の帰ると言う発言に対して、兎型獣人の女性は兎特有の下ったらずな声でシークレット性癖暴露大会に参加したいという事を伝えてきました。
シークレット性癖暴露大会はおおっぴらに人を集める物では無いので、こうして飛び入りで参加する人もよく居るのです。
「何!? 貴殿達はシークレット性癖暴露大会を開催されていらっしゃるのですか? 某も参加したく!!」
「おいおい、シークレット性癖暴露大会だって? この俺様に声をかけないなんてどういう了見だ?」
「オレ、シークレット性癖、語りたい」
「余も参加させるべきだとは思わないか?」
兎型獣人が声をかけた事に反応して、近くの席に居た精霊人、宇宙人、土岩人、魔人も四人に声をかけてきました。
どうやら他にもシークレット性癖を暴露したいという人は何人か居るみたいで、店内の他の席から集まって来る人も居ます。
「あ~、どうする。これ?」
「悪い、自分は帰るから後頼むわ」
「我モ帰宅スル。任セタゾ」
「仕方ないなー。じゃあー、君達イス持ってきて座ってー」
狼型獣人と虫人は当初の予定通りこのまま帰るつもりですが、無個性人と小人は新しい参加者を迎えてシークレット性癖暴露大会を続ける事に決めました。
折角シークレット性癖暴露大会を開催したのですし、暴露したい性癖がある人にはどんどん暴露して貰いたいですよね。
「えっとぉ、もうお二人の暴露は終わってるんですよねぇ?」
一番最初に声をかけてきた兎型獣人が性癖ノートに書かれた内容を見ながら、無個性人と小人に性癖の確認をします。
シークレット性癖は他の暴露する人と内容が被っても問題ないのですが、出来れば他の人が話した内容とは違う物を話したいのが人情です。
「それじゃぁ、私から暴露しますねぇ。私のシークレット性癖はぁ…」
夜はまだまだこれから。シークレット性癖暴露大会もまだまだこれからです。
今日の性癖酒場は長い夜になりそうですね。皆さん、良い性癖を。
性癖酒場 @dekai3
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます