最期の夢
春風月葉
最期の夢
眠りは深く闇の中、潜り潜って帰れない。暗く冷たい夢の中。
覚めることのない夢を夢だと認識したのはいつからだっただろうか。温かな日の光はもう二度と私を照らさない。左手に感じた温もりが私の元を離れてから、どれだけの月日が経ったのだろう。
何度も同じ夢を見ている。生まれて、死ぬことを繰り返す。脳裏に焼きついた記憶が夢となって私を閉じ込める。アイリスの香りが充満する冷たく暗い箱の中に温かな赤い光が満ちる。
その夜、一つの星が落ち、多くの涙が流れ、一人の夢が終わった。
最期の夢 春風月葉 @HarukazeTsukiha
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