第3話 ヒト
人間は生物学的にはサル目ヒト科ヒト属に属するヒトという動物だ。知能は私たち''鬼''と変わらないくらい発達しているが、人間は感覚や運動能力が鬼よりもはるかに劣っている。私たちがいなければこの星の生態系の頂点に君臨するのは人間だっただろう。
ヒトが鬼より優れているのは繁殖能力くらいだろうか。3万年ほど前まではヒトのほうが鬼よりも圧倒的に多かったそうだ。しかしヒトは皮下脂肪が多くおいしいため、昔から豚や牛よりも好まれて食べられてきた。加えて、知能が高く養殖が困難であったことと、鬼より優れているといっても生物全体で見たら繁殖能力が脆弱、ということもあり、その結果500年ほど前に一度絶滅危惧種に指定されるほど数が減ってしまった。
だが、この500年間鬼の科学技術は大きく発展した。品種改良によってヒトの繁殖能力は大きく向上した。同時に、ヒトの脳にダメージを与え養殖しやすくするが鬼には無害な薬品が開発された。
そのおかげで今ではヒトが当たり前のように私たちの食卓に並ぶようになったというわけだ。
放浪騎士と脱獄王女 ヤマキ @yamakifree
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