最終話 ライバル登場、そして新しい局面へ
朝、一緒に登校するため、才賀は萌乃と待ち合わせしている場所に向かう。
そこにはすでに萌乃が待っていて、いつものように「おはよう」と声をかけようとするのだが、
「あれ」
萌乃の顔色が悪いことに気がついた。
徹夜で原稿でも書いていたのだろうか。あり得る。
しかし、萌乃の手にはスマホが握られていて、それを見た才賀はこう思った。
……なるほど。何かよくない記事でもみたんだな、と。
萌乃の、小説家としての実力は折り紙付きだ。
恋人であり、仕事のパートナーでもある才賀はもちろん、秋帆も認めている。
だが、それだけじゃない。
萌乃の小説を面白いという読者は多い。その数は想像を絶するほどだ。
先日、大量増刷したばかりだというのに供給が追いつかず、さらに大量増刷することになったのがその何よりの証拠だ。
それでも追いつかないかもしれないと秋帆は言い、うれしい悲鳴だと言いつつも、自らの見通しの甘さを謝っていた。
順調すぎるほど順調に作家としての地位を確立している萌乃だったが、一方で萌乃の小説を貶す者たちがいることも確かだった。
秋帆は言う。
『こんなの全然気にする必要ないですから。ひがみというか、やっかみみたいなものですし。藻ノ先生が気にする価値ゼロです!』
才賀もその意見には大いに賛同する。
実際、ネットに書き込まれているものをみれば、それがよくわかる。
萌乃の小説が面白くないとか、こんな小説が出版される意味がわからないとか、これを面白いとかほざいてる奴はクソだとか。
こいつらは萌乃の小説を読んでないんだろうなと才賀は思う。
一度でも読めば――いや、少しでも読めばその面白さに惹きつけられて最後まで一気に読んでしまう、萌乃の小説はそういう小説だ。
なので才賀は萌乃にこういうつもりだった。
そんなものは気にする必要はない、と。
だが、萌乃の顔色を悪くしていたのは、そういうことではなかったのだ。
「才賀くん、これ見て」
と萌乃に見せられたスマホには、見慣れたウェブページが表示されていた。
それは萌乃が今現在も小説を投稿しているサイトで、しかし萌乃が開いていたのは萌乃の小説のページではなかった。
萌乃以外の、他の誰かの、小説の投稿ページだった。
「キリナ先生が小説を投稿してるの……!」
萌乃の言うとおり。
それはキリナ、才賀の幼馴染みである切島愛奈の小説が投稿されているページだった。
「……あれ。才賀くん、驚いてない?」
萌乃が訝しげに首を傾げる。
確かに、才賀は驚いていなかった。
知っていたからだ。愛奈が小説を投稿していることを。
才賀がそのページを見つけたのは偶然だった。
萌乃の小説がどれだけ面白いかを語っているサイトがあり、それに激しく同意しながら読み進めていく中、気がついてしまったのだ。
あのキリナ先生が新作を発表しているんだが――という記事が。
愛奈のことなどすっかり忘れていたのだが、懐かしさみたいな何かを感じてその記事を開き、さらにリンクを辿って現在の愛奈の小説を読んだことを才賀は後悔した。
見なければよかったと。
才賀に対して何か言っているわけじゃないし、何かしているわけでもない。
ただ普通に小説を発表しているだけ。
だが、その小説が問題だった。
才賀はこれまで、愛奈の小説を一度たりとも面白いと思ったことはなかった。
むしろ読むことが苦痛ですらあった。
だが、そんな小説であっても、一定のクオリティが保たれていたのだ。
愛奈がネットに投稿した小説を読んだ今、それがわかった。
ネットに投稿された愛奈の小説は、あの頃のものより格段に面白くなかった。
――いや、違う。
面白いとか面白くないとか、それ以前の問題だった。
そもそもそんなことを語るレベルにすら至っていないものだったのだ。
「……わたしね、才賀くん」
萌乃の呼びかけに、才賀は萌乃を見る。
「キリナ先生の小説、好きだったんだよ」
萌乃は淡く微笑んでいた。
「もちろん、一番の目当ては才賀くんのイラストだったよ? でも、キリナ先生は小説を楽しんで書いているんだろうなっていうのがすっごく伝わってきて。ストーリーとかキャラクターとか、時々破綻してたり、はちゃめちゃだったりしたけど、それでも本当に好きだったの」
萌乃が才賀の頬に触れる。
「泣き出しそうな顔」
「……そんなわけない」
愛奈とは袂を分かったのだ。
確かに、あの愛奈がこんなことになるなんて予想すらしていなかったし、愛奈の今の小説を読んだことを後悔した。
だが、それだけだ。
今さら、かつて幼馴染みだったやつのことで、心が乱されるようなことはない。
才賀にとって、
「俺にとって大事なのは萌乃だけだ」
才賀は自分の頬に触れている萌乃の手を取った。
愛奈とは袂を分かち、これから先、二人が進むべき道が交わることは絶対にないだろう。
愛奈にされたことは、今となっては、もうどうでもいいとしか思わない。
とはいえ、そんな愛奈に対して、一つだけ、これだけは感謝してもいいということがあった。
それは才賀にイラストを描く力を与えてくれたこと。
愛奈に強要されていなかったら、才賀がイラストを描くことは未来永劫なかっただろう。
そうなれば、萌乃と恋人同士になることも、萌乃のパートナーになることもなかった。
萌乃とはきっと、ただのクラスメイトという関係で終わっていたはずだ。
おはようの挨拶すら交わすことなく、学年が上がって、クラスが変わって、やがてそんな人いたっけと記憶の中からも消えていく可能性だって否定できない。
才賀のそんな言葉に、萌乃はやわらかく笑う。
うん、そうかもしれない、と同意する。
しかし、それで終わらなかった。
「だけど……わたしたちは恋人同士になっていたと思いたいな。わたしと才賀くんは結ばれる運命だったんだって。ちょっと希望的観測すぎるかな」
そんなふうに締めくくって少し苦笑いを浮かべる萌乃に、そんなことないと才賀は言う。
「俺もそうだったらいいなと思うから」
萌乃は「うんっ」と、とびきり眩しい笑みを浮かべてみせた。
放課後、才賀と萌乃は秋帆の元を訪れていた。
話しておきたいことがある。
近くに来ることがあったら、事務所に立ち寄って欲しい。
秋帆から、昨日、そんな内容のメールが届いていたからだ。
「前回と同じく、近くに来た時でいいって言ったのに、次の日に来るなんて。そんなに気になっちゃいましたか?」
笑いながら言う秋帆に、しかし才賀たちはうなずくことができなかった。
それよりも気になることがあったからだ。
気になることというより、正しくは気になる人というべきだろうが。
秋帆の隣に、銀髪吊り目、驚くほど白い肌をした、才賀たちと同い年に見える美少女がいるのである。
萌乃がかわいい系美少女ならば、こちらは綺麗系美少女だった。
「あ、この人のことは気にしなくていいんで」
二人の視線に気づいた秋帆が、手をぱたぱた振りながら言う。
「いや、気になるから」
才賀に同意してみせるように、萌乃が激しくうなずく。
「いや本当に気にしないでください。それより話しておきたい話をさせてくださいよ!」
秋帆の感じからして、秋帆の隣にいる美少女は今回の話には関係ないのだろう。
「ちなみにいい話と悪い話と、とってもいい話があるんですけど……どれから聞きたいです?」
秋帆が指を三本立てて言う。
才賀と萌乃は顔を見合わせ、萌乃が答えた。
「じゃあ、とってもいい話から」
「わかりました! じゃあ、いい話から言いますね!」
おい、という才賀のツッコミを秋帆は無視した。
「藻ノ先生原作のアニメが現在絶賛放送中だったりするわけですが」
秋帆の言うとおり、いろいろあった萌乃の小説のアニメ化は何とか完成までこぎ着け、今は3話まで放送されている。
監督の紹介で新しい制作会社になってからも、問題はいろいろ発生し、完成までの道のりは決して平坦ではなかった。
業界関係者を巻き込んで嫌がらせをしてくる六手。
苛烈を極めた制作スケジュール。
特にスケジュールを逼迫させたのは、原作サイド――詰まり才賀たちだった。
秋帆が言い出したのだ。
『藻ノ先生。このシナリオ、もっと面白くできますよね?』
と。
アニメ化するなら、最高の形で完成させたい。
それは誰もが思っていることだった。
だが、それはあくまで理想だ。
現実はそうはいかないのが普通だろう。
『普通って何ですか? つまりあれですか。やらない、できないってことですか? まあ、それならそれで私はいいですけど。はー、なるほど。その程度で満足しちゃうんですねー』
実に秋帆らしい物言いで、萌乃の心に火をつけ、見事にやる気にさせた。
関係者一同が絶賛したシナリオを全ボツ。
何度も自主リテイクを繰り返すことになった。
当然、スケジュールは逼迫。
もしこれ以上スケジュールが押すようならアニメ化の話は流れる。そんなギリギリのところまで粘って、ようやくシナリオは完成した。
それまで顔色を悪くしていた関係者一同は、完成したシナリオを読んで、しばらくの間、何も声を発することができなかった。
全ボツにしたシナリオが最高だと思っていた。
だが違った。
最高のシナリオはこれだったのだ。
萌乃のシナリオが今度は関係者たちの心に火をつけた。
これ以上はもう無理だと言っていたスケジュールをさらに調整し、本当にギリギリのところまで粘りに粘りまくって――アニメは完成した。
「国内はもちろん、海外でも超、超、超人気らしくて! 二期の制作が決定しました! いえーい!」
ハイテンションで秋帆がハイタッチを求めてくる。
ほら早く早くと秋帆のノリというか勢いに押され、才賀と萌乃は「い、いえーい?」とそれに応じてから、「ん?」と動きが止まる。
「ちょっと待ってくれ、辺見さん」
「何でしょう? 彩先生」
「それがいい話なのか? とってもいい話じゃないのか?」
普通に考えればそうとしか思えないのだが。
萌乃を見れば才賀と同じ気持ちのようで、「そうだよね?」と言っている。
だが、そんな二人を秋帆は「何言ってるんですか? 大丈夫ですか?」と心配するような眼差しで見る。
「違うに決まってるじゃないですか」
決まってるらしい。
「藻ノ先生が最高のシナリオを書き下ろしたんですよ? この結果は当たり前です」
「……確かに」
言われてみればこうなる未来はすでに確定していたなと才賀が腕を組んで大きくうなずけば、萌乃が恥ずかしそうにその身をよじった。
「で、次に悪い話ですが」
秋帆が言う。
「またまたまた大量増刷が決定しました」
つい最近、大量増刷したばかりだというのに、それでもまだ絶対的に供給が足りなかったらしい。
だが、それはそれとして、
「おかしい。それが悪い話って絶対におかしい」
どう考えてもいい話のはずだ。
「何言ってるんですか。今度こそ大丈夫という私の見通しが外れたんですよ? 悪い話に決まってるじゃないですか」
決まっていないし、それは秋帆の問題であって、俯瞰してみれば、やはりどう考えてもいい話だと思うのだが。
そんな才賀の言葉を、秋帆は笑顔でスルーした。
「辺見さん、本当にいい性格してるよな」
「そんなに褒めてもリテイクは減りませんよ?」
「褒めてないし、リテイクはむしろもっとしてもらってもかまわない。萌乃の小説がそれだけ最高のものになるんだからな」
「才賀くん……!」
「萌乃」
才賀と萌乃が見つめ合えば、秋帆が「そういうイチャイチャはふたりきりの時にやってくださいねー」と実にやる気のない声で注意してくる。
「それより最後までとっておいた、とってもいい話をしましょう」
そうだった。
まだそれがあったのだ。
才賀と萌乃が見守る中、秋帆がもったいつけながら、その内容を告げた。
「藻ノ先生のイラストを担当したいと熱烈に売り込みをかけてきたイラストレーターがいまして」
驚いて固まる才賀たち。
しかし、才賀はいち早く硬直から脱し、秋帆を睨みつける。
「……どういうことだ、辺見さん。萌乃の小説のイラストはこれから先も俺が担当すると言っていたはずだが」
「確かに言ってましたね」
秋帆が指をピンと立てる。
「でもですよ? 彩先生よりず~っと藻ノ先生の小説のイラストを描ける人がいたら……そっちにするのはごくごく当たり前のことですよね?」
「つまり、そいつは俺よりも萌乃の小説のイラストレーターに相応しいと?」
「ふふふ」
秋帆は笑うだけだった。
「どこのどいつだ、そんなことを言い出す奴は」
才賀が告げれば、
「ここにいる彼女でーす!」
秋帆が示したのは、それまで黙って話を聞いていた、銀髪吊り目の美少女だった。
「彼女は今回の話には関係なかったんじゃないのか……!?」
「私、そんなこと言いました?」
確かに言っていない。
才賀が勝手にそう判断しただけだ。
恨めしげに秋帆を見れば、秋帆はふふんと笑った。
「彼女はリーリア・コレスニチェンコさんと言いまして、名前から何となくわかると思いますがロシア人です」
ロシア人美少女改めリーリアが口を開く。
「はじめまして」
流暢な日本語に驚いたのは才賀だけじゃなく、萌乃もだった。
「どうです? 日本語うまいですよね? 実は彼女、日本語をアニメや漫画、ラノベで勉強したという剛の者で、しかも声がめちゃくちゃよくて声優を目指せるレベルなんですよ!」
確かにそのとおりかもしれないと才賀はうなずく。
「リーリアってば、イマドキのラブコメに必要な要素てんこ盛りだと思いません!?」
「思います……!!」
秋帆の発言に、萌乃が大きく挙手をして同意してみせた。
それだけじゃない。
立ち上がって、ふんふんと鼻息を荒くしたりする。
「……萌乃」
才賀がついジト目で見れば、
「あ」
萌乃は自分の挙動に気づき、慌てた様子で椅子に座った。
ほんのりと頬が赤く染まっていたり、制服のスカートの裾を執拗に直すフリをし続けているあたり、相当恥ずかしかったのだろう。
そんなかわいらしい姿を見せられたら、すべてを許してしまいたくなってしまう。
だが、この話をそのままスルーするわけにはいかない。
「わたしがイラストを担当して欲しいのは才賀くんだけだから。これから先もずっと、ずっと!」
萌乃はそう言って才賀を見つめてくる。
「まあ、藻ノ先生がそう言っても、最終的に判断するのは私なんですけどね!」
ふふんとドヤ顔をしてみせる秋帆を才賀は睨みつけるが、秋帆は笑みを深めるばかりである。
腹立たしいことこの上ない。
「なあ辺見さん」
「何でしょう彩先生」
「彼女をイラストレーターに起用しようとした理由って、まさかさっき言ってたことが関係してたりしないよな?」
ラブコメに必要な要素てんこ盛りだと熱く語る姿には、並々ならぬ勢いがあった。
「何言ってるんですか。そんなわけあるに決まってるじゃないですか」
「あるのかよ!?」
「冗談です」
本当だろうか。
「彼女のイラストは本当に素晴らしくて……どれだけすごいか語るより、実際に見てもらった方が早いですね。お願い、リーリア」
「ええ、わかったわ」
秋帆に促されたリーリアはタブレット端末を取り出すと、ささっと操作して、画面をこちら側に向けた。
「!!」
と絶句する萌乃の隣で、
「……っ!!」
と才賀も同じように絶句した。
リーリアのイラストは、才賀とはまったく方向性が違った。
それこそ水と油くらい違う。
だが、そこに描かれていたのは確かに萌乃の小説を彩るのに相応しいイラストだった。
「このイラストは、これまで発売された藻ノ先生の小説のイラストを自分ならどう描くかというコンセプトで描かれたものなんですけど……いいですよね、これ!」
秋帆が言う。
才賀は悔しかったが、認めざるを得なかった。
「彼女には藻ノ先生の新作のイラストをお願いしようかな~、と」
絶句状態から回復した萌乃が、すがるように才賀を見る。
その目を見ればわかる。
彼女のイラストに惹かれていることが。
だが、才賀にそれを何か言うことはできなかった。
なぜなら、才賀自身もリーリアが萌乃の新作のイラストをどんな感じに描くのか、見てみたいと思ってしまっていたからだ。
想像するだけで背筋がゾクゾクしてきて、興奮してしまう。
しかし――。
才賀は自分の中にある思いを吹っ切るように、目に力を込める。
「言ったはずだ。萌乃の小説のイラストはこれから先もずっと俺が担当すると。だから新作のイラストも俺が描く! 絶対にだ!」
「わかりました」
わかってくれたようだ。
「では勝負しましょう」
わかってくれたわけではないようだ。
「勝負?」
怪訝そうに聞き返す才賀に、秋帆が「ええ!」と返事をする。
「そうです。藻ノ先生の新作のイラストを描くのに相応しいのはどっちか、それを決める勝負をするんです!」
「そんなのする必要ない」
「あら、逃げるんですの?」
そう言ったのはリーリアだった。
「なら、わたくしが藻ノ先生の新作のイラストを担当するということでよろしいですわね?」
「俺の話を聞いてたか? 俺はこれから先もずっと萌乃のイラストを担当すると言った」
「ええ、聞いてましたわ。ですがそれを決めるのは秋帆で、秋帆は勝負をすると言いました。その勝負をしないというなら、あなたに藻ノ先生の新作小説のイラストを担当する資格はないのではないかしら」
リーリアが真っ直ぐに才賀を見つめてそう言った。
「……よし、わかった。その勝負、受けようじゃないか」
勝負を受けて、そして、
「圧倒的な差をつけて、俺が勝つ!」
才賀が宣言すれば、「負けませんわ!」とリーリアが応じた。
そんな二人を見て、秋帆がほくそ笑む。
「ふふふ、作戦どおりですよ! これで彩先生のレベルがさらに上がるというものです……! ぶっちゃけ、今でも充分化け物レベルなんですけど。彩先生にはもっともっと上を目指していただきたいですからね」
秋帆が何か言っていたので、才賀が何かと問えば「なんでもありませーん」と言われてしまった。
こうして、才賀は萌乃の新作のイラストを描く権利を賭け、リーリアと勝負をすることになった。
最初はリーリアに反発していた才賀だったが、リーリアと萌乃の小説の面白さを語り合っているうちに意気投合。
リーリアにつき合って欲しいと告白される。
当然、才賀はこれを断った。
自分には萌乃という素晴らしい恋人がいると、そう言って。
だが、それで諦めるリーリアではなかった。
『作家とイラストレーターより、イラストレーター同士の方が、いろいろな悩みや思いを共有できますわ! つまり、わたくしの方が才賀には相応しいのですわ!』
とところかまわず猛アプローチをかけられることになり。
それを目撃した萌乃が激しく嫉妬し、
『さ、才賀くんはわたしの恋人なんだから……!』
と人目をはばからず今まで以上にイチャイチャしてくるようになったりするのは――また別の話である。
『男の子イラストレーターを、超売れっ子美少女ラノベ作家と、前途有望なロシア人美少女イラストレーターが取り合う。……これで新作いけるんじゃ? 藻ノ先生、よろしくお願いします!』
この状況を作り出すきっかけとなった
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ご愛読、ありがとうございました!
JKラノベ作家の幼馴染がイラスト担当の俺を虐げるので、新人ラノベ作家(美少女)と組んで天辺を目指すことにした。 日富美信吾 @hifumishingo
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