女の子が出会ったのは、一人の優しい老婆だった。

 姉と喧嘩して、一人で外に出て、花冠を作る主人公。そんな主人公のもとに、一人の老婆が現れ、話を聞いてくれた。姉がお気に入りのクレヨンを使ったこと。そのピンク色のクレヨンが、主人公にとって大切だったこと。姉と仲直りしたいこと。主人公がひとしきり話し終えると、今度は老婆が語る番だった。
 花が好きだったこと。梅に桜に躑躅を楽しみにしていること。そして老婆と花をめでるはずだった、一人の老人の事。
 ポンチョを着た老婆は、主人公が気に入ったのなら、とポンチョをくれる。そこで主人公は、老婆に母が手作りした毛糸の帽子を贈る。
 家に帰る主人公。

 これまでの一連のテーマが散りばめられた、今回のお祭りの総復習のような一作でした。そして、見事な心温まる「どんでん返し」です。
 
 
 是非、御一読下さい。

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