神様のいなくなった異世界で
- ★★★ Excellent!!!
神がいなくなり、邪神が世を支配した世界。
地は荒れ果て、啜り泣きのような風が吹き渡る、虚無の世界。
そこに転生してしまった青年と、そこに息を潜めて住まう村人たちの物語。
一人称で描かれる、荒廃した世界と絶望。死の暗闇。
全体的にどこか薄暗い雰囲気が文章から伝わり、希望や幸福を覆い隠してしまっている。だが、それだけに見つけたささやかな幸せが輝いて見える。
そんな日常の裏から見え隠れする。神や天使の謎――。
これから、彼らは果てしなき希望を見出すことができるのか。