神様のいなくなった異世界で

 神がいなくなり、邪神が世を支配した世界。

 地は荒れ果て、啜り泣きのような風が吹き渡る、虚無の世界。
 そこに転生してしまった青年と、そこに息を潜めて住まう村人たちの物語。

 一人称で描かれる、荒廃した世界と絶望。死の暗闇。
 全体的にどこか薄暗い雰囲気が文章から伝わり、希望や幸福を覆い隠してしまっている。だが、それだけに見つけたささやかな幸せが輝いて見える。
 そんな日常の裏から見え隠れする。神や天使の謎――。
 これから、彼らは果てしなき希望を見出すことができるのか。

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