結論

AがCに殺人を依頼する。標的はB。

(事実その2『AはBに殺意を抱いていた』)

(事実その6『代行殺人を依頼した者が一人いた』)

CがBを殺そうとして、返り討ちにあう。

(事実その4『返り討ち殺人が一度行われた』)

Cを殺してしまったBが、どうするべきか悩み、Aに相談する。

(登場人物紹介より、AとBは友人)

AはCが失敗したことを知る。

Aは計画を変更し、Bを殺人犯に仕立てあげたうえで殺そうとする。

AはBをかくまったうえで、Bの服を借りる。

AがCの死体の首を切り、Bの服を使って、Cの死体をBの死体に偽装する。

AがD・Eを誘導し、首なし死体を見つける。

(時系列『A・D・Eが首なし死体を見つける。』)

首なし死体はBの死体だと認定される。

(時系列『死体はBの服を着ていたので、Bの死体だと認定される。』

 事実その7『首なし死体は被害者を誤認させる効果を持つ(ただし、DNA鑑定は騙せない)』)

Cの姿が見当たらないことから、Cが殺人事件の犯人だと認定される(実際には死亡)。

(時系列『同じ頃、Cが失踪。』)

Dは連続殺人の犯人がCだと信じているので、Eを殺して、失踪中のCに罪をなすりつけようとする。

DがEを絞殺。

(事実その3『DはEに殺意を抱いていた』

 事実その5『便乗殺人が一度行われた』)

DがAを誘導し、Eの死体を見つける。

(時系列『一時間後、A・DがEの死体を見つける。死体の首には絞殺の跡。』)

Aは首なし死体がCの死体だと知っている。また、Bは自分がかくまっているため犯人ではありえないことも知っている。よって、AはEを殺した犯人がDだと気づく。

(事実その1『孤島にいたのはA・B・C・D・Eの五名のみ』)

AがDに取引を持ちかける。Aは自分が殺人犯であることを告白し、互いのアリバイを保証し合うことを提案する。

Dが取引に応じる。

AがBを崖から突き落として殺害。

警察が島に到着し、首なし死体に対してDNA鑑定が行われる。

(時系列『一時間後、警察が孤島に到着し、首なし死体のDNA鑑定を行う。』)

結果、首なし死体はBの死体ではなく、Cの死体だと判明する。

(時系列『結果、Cの死体だと判明する。』

 事実その7『首なし死体は被害者を誤認させる効果を持つ(ただし、DNA鑑定は騙せない)』)

崖下からBの死体が発見され、死因は転落死だと判明する。

(時系列『警察がBの死体を崖下で見つける。死因は転落死。』)

AとDは約束通り、互いのアリバイを証言する。

(時系列『警察の取り調べに対し、AとDは互いのアリバイを保証し合う。』)

AとDにはアリバイがあり、CとEが明らかに他殺であることから、警察はBが殺人犯だと結論を下す。具体的な犯行内容は以下のように説明される。

BはCを殺したあと、Cの死体の首を切り、自分の服を着せることで、自分が死んだように見せかけた。Cを殺したあとも、Bは島に潜みながら、他の人間を殺すチャンスを伺っていた。そして、Eを殺した。ところがそのあと、誤って崖から落ちてしまい、転落死した。

(時系列『結果、Bが殺人犯だと認定される。BはC・Eを殺したあと、誤って崖から転落したのだと認定される。』)

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形式主義的ミステリー 沖野唯作 @okinotadatuku

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