レトロニム

垂れ流しのTVは、吹雪だと僕を笑う

雪時雨の十二月が明後日の君を追わず


灰かぶりの雪が降る

色褪せた街が来る


ペンタプリズムを通して見た街

白くぼやけて消えてきた



垂れ流しの水道が豪雨だと君を嗤う

蝉時雨の十二月が一昨日の君を追えず


灰かぶりの雪が降る

色褪せた街が来る


氷点下の夜 飛び出した僕

血の味がする

肺が痛む



いま、今際の際


いま、かの地に立つ君


今際の際に立ち


言わん。僕は、いま。

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(未)彩色 機乃遙 @jehuty1120

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