殺し屋
アリス
第1話
(めんどくさい)
マイはそう心の中で毒づく。
マイはビルの屋上からターゲットを見つけ出す作業をしていた。
マイは殺し屋をしている。
マイの住んでいる街、青城街〈あおきまち〉は治安は悪いが結構観光客で賑わう。
でもそれは表の話。
やはり治安が悪いのは変わらないので裏では殺人事件や暴行なんてしょっちゅうだ。
(あいつか?)
いかにも俺は悪いぜ!と思ってそうなイキリがいた。
マイの勘はよく当たるので怖い。
リストを確認した。
(あーあーこいつだ)
(どーすっかなぁ殺し方)
マイはビルの屋上から下りてふしだらな服を身につけた。
胸元は開いており丈が短いスカートだ。
そしてバックを持っていく。
見事に似合っている。
そしてターゲット近づき袖を引っ張った。
「あ?」
「……」
「どーしたんだよ。ガキがこんな時間に」
今はもう夜の12時をまわっていた。
「………家出」
「へぇ、家出ねぇ。」
そう言いながら男は鼻の下を伸ばして少し空いて見える胸をガン見していた。
(くっそ気色わりー)
「俺の家に来いよ。泊めてあげるからさ」
マイはこくりとうなずいて歩き出すターゲットについて行った。
そもそもこいつを殺すのには訳があった。
まぁだいたいワケだあるのだが。
つい数日前、家にほぼ全裸な女が尋ねてきた。
「たっ、助けてっ!!」
「とりあえず中に入って」
取り乱す女を家の主、純〈じゅん〉が宥めていた。
ちなみにこの家には純とマイしか居ない。
「どうしたんですか」
「ある男を殺して欲しいんです」
「はぁ」
こうして純は女の話を聞いた。
「分かりました。殺りましょう」
「ありがとうっ、ございます……」
女は泣きながら言った。
「それにしても屑ですね。そいつ」
「はい…ゆるせないです」
「これはマイにしてもらいたい」
「………なぜ?あんたの方が良いでしょう」
「いや、マイの方が適任だ。それに君は女だろう?」
「女ですけど」
「だろう?なら殺ってくれるか?」
「分かりました。ですが、私は好き勝手しますよ」
「あぁ、構わない」
こうしてマイが依頼を引き受けた。
「ほら、着いたよ」
少し歩くうちに男の家に着いたようだ。
男はニヤリと笑いマイを家の中に案内した。
「ほら、狭いけど」
中には縛られた女の子がいた。
(確か、依頼してきた女は妹も攫われたと言っていたな)
無事のようだ。
「あの……」
「ん?どうした?」
「エッチィこと…したい……」
男はニヤリと口角をあげる。
「そうかそうかぁ。ならこっちおいで」
こうして防音の地下室に連れてこられた。
この男は普段からここでしているようで色々な道具が揃っていた。
「それで、その……えっ、smしたい……」
「マニアックなんだね!」
「その…はじめて……」
「へぇ、安心してよちゃんと優しくするから」
(きっっっしょ)
「うん……それでね?s……したい」
「きみが?wいいけど」
男は素人の女にそれも子供に何が出来るのだろうと思ったのか警戒心はない。
(なら始めるか)
「なら……全裸になれ」
「いいよいいよ〜命令口調似合うねぇ」
「いいならとっとと裸になれよ。口ばかり動かしてんじゃねーぞ」
これはマイの本心だ。
「はーい」
男は楽しそうに服を脱ぐ。
(はぁ、早く終わらそう)
そしてマイは男を縛り、ベットに縛り付けてギャグボールを咥えさせる。
(ありゃ忘れ物をした…)
「ちょっと私物を忘れてきたから待ってな」
マイは1階に行き女の妹であろう人のところに行った。
「お姉さんは逃げた?」
女の子はこくりと頷く。
「分かった。安心してね」
マイはそう言って頭をくしゃくしゃと撫でる。
そして忘れてきたバックを持っていく。
「ただいまぁ〜いい子にしてたかー?」
男に近づきバックからある物を出した。
それを見た瞬間男は逃げ出そうとバタバタする。
「ちっ、うるせーな」
そう言ってナタを無造作に振り上げそのまま男の大切なところに下ろしていく。
「ン"ン"ン"ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!」
男は声にならない悲鳴をあげる。
「こんな!おそまつな!もの!いらないだろ!」
この男は普段から人を連れ去り色々なことをしていたそう。今切り落としたモノで。
あの女もその被害者だと言う。
「ほらよっ!これやるよ!」
切り落としたモノを口の中に詰める。
「どうだ?これで色んな人を犯して来たんだろ?時には男まで!」
「ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"!!!!!!!!」
相変わらず叫ぶだけ。
「お前には罪を償ってもらうぞ」
次にそこら辺にあった鉄パイプをケツに突っ込んだ。
ここにあるということは女にもこういうことをしていたのだろう。
いや違う。していたのだ。
女は言った。
「無理やりさせられました。そして、お尻にも入れられたのです……鉄を」
男は悶える。
マイはそのままグリグリと突っ込む。
その間無言だった。
そして飽きたのかマイはそのままナタをお腹に刺した。
男は息絶えた。
マイは電話をした。
「終わった」
「ご苦労さま」
そのまま電話を切った。
ナタに付いた血をティッシュで拭き取りなおした。
そして1階にいって妹を解放した。
「お姉さんが待ってる。帰ろう」
「うん……!」
グスリと泣きながらそう言う。
こうして女の子は姉のところに戻り感謝された。
「ありがとうねマイ」
「べつに、あんなやつ許せない。」
「そっか」
こうしてまたひとつ任務を終えた。
殺し屋 アリス @catkaraii
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