蒐集家によって集められた奇談達。それらは、様々な恐怖が詰まっている。


 何やら怪しい一冊の手稿が手元に届く。

 その手稿をゆっくりと捲り始めると……。

 それは、全国各地に纏わる逸話だという。

 その話、一つ一つには、摩訶不思議な怪異という要素で満たされているという。

 それは、悲しみで有ったり、恐れで有ったり、又は理解出来ない不思議な現象。

 それらは、まことしやかに語られているという話らしい。

 それらは、何かの感情がその土地や物に、縛られて伝えられているのだそうだ。

 各話が、まるで伝承の様に語る独特な語り口が巧妙で、読み手を引き付けて離さない。

  さあ、今宵の百物語が、今、幕を開くのだ……。

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