第3話 セッションの流れ
いるかなぁ、いらないかなぁと思いながらですが、TRPGのセッションの流れを紹介します。
まず、「セッション」という言葉ですが、大雑把に言えば「一回遊ぶこと」だと考えてください。音楽で、一曲あるい何曲かを演奏することも「セッション」と呼んだりしますが、それと同じような意味合いです。
そのセッションは、前後も含めて、だいたい次のようになります:
- キャラクター作成
- セッション
- 1.予兆
- 2.発端
- 3.事件・試練
- 4.援助者
- 5.闘い
- 6.結末
- 反省会 (あるいは感想戦)
キャラクター作成については、プレイヤーが集まってから作る場合もあれば、前回から続けて同じキャラクターを使う場合もあれば、GMが用意している場合もあります。
最近ですと、セッションの冒頭あるいはセッションに入る前に、GMによる内容予告のようなことがされることも多いようです。プレイヤーが集る前にそれらを告知しておく場合もあり、小説家になろうで言うなら「あらすじ」に相当する部分でしょうか。この部分を欲しいというプレイヤーもいれば、いらないというプレイヤーもいます。個人的には、初めて遊ぶTRPG以外であればいらないと思います。というのも、セッションに入ってすぐの「1. 予兆」で、同じようなことをGMがプレイヤーに提示するからです。
セッションの中の1. から6. は、非常に有名な物語分析の研究成果に基いています。プレイヤーの周りでなにか予兆を感じさせることがらが起き、プレイヤーが関わる発端へと繋がります。発端で本格的になにごとかと関わりを持ち、事件・試練に直面します。事件・試練はプレイヤーにすぐにどうにかできるものではないかもしれず、その場合には援助者が必要になります。援助者の助けを得て、先に対応でききらなかった事件・試練や、新たに持ち上がってる事件・試練に直面します。そして闘いとなりますが、おそらく戦闘となる場合が多いとは思いますが、戦闘に限らずPCが試されるようなものもあります。闘いの結果として、結末が来ます。実際のシナリオにおいては、この順番にならないかもしれず、あるいはPCの行動によりちょっと前に戻ったりということがあります。
このあたりはGM編で詳しく触れたいと思いますが、プレイヤーもこういうことを覚えておいて損はありません。というのも、シナリオの進行の方向を読むことで、その読みがGMの意図したものではないとしても、PCの行動の一貫性などにかかわってくるからです。
なお、この1. から6. と同じようなものを、「シーン制」などの名前でルールに組み込んでいるTRPGもあります。ただし、その場合、PCにできることが制限されている例が多いようです。あくまで個人の意見ですが、TRPGのルールとして決められているこれに似たようなものは、使わない方がいいでしょう。使う方がGMにとってもプレイヤーにとっても楽になるかもしれませんが、TRPGの楽しみを多きく減ずることになるという欠点の方が大きいように思います。
最後に反省会ですが…… どうも今どきは反省会は好まれないようです。その理由は、「楽しかった気分のまま終わりたい」というもののようです。名前はなんでもかまわないわけですが、「あそこはこうしておけばよかった」などの指摘が入ることが、敬遠される理由のようです。反省会とは言わず感想戦という言葉の方がまだ受け入れられやすいようではありますが、そこでも望まれる内容は「褒め合い」であることが多いようです。このあたり、プレイヤーの上達というような話にも繋がりますので、それはそれで後ほど触れたいと思います。
TRPGを遊ぼう 宮沢弘 @psychohazard
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