第4話

第四回

ふたりのすがた

こんなものでいいかしら。大きな大きな三角の屋根の家の中でふたりが暖炉で暖めた紅茶を飲みながら、話していた。

物語のようにして、自分の中にいる人間の記録を残すなんて、むかしのように編年体で書くほうがいいんじゃないかな。

編年体のほうが読みにくいだろう。

今はなんでも読みやすくしておけと、社長の命令だよ。

まあ、いいさ。こうやって新しい住人を獲得すると言う一例なんだからね。

僕らに見られていると知らずに痴態をくりひろげてくれたよね。

そこへもうひとりが遣って来た。

社長できましたよ。

そう言ったふたりの姿はひとりは木製の巨大な六角形、もうひとりはコンクリートで出来たお墓のようなかたちをした建物だった。


おわり


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エレベーターのある家 @tunetika

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