テンプレとは一線を画す

普通のなろう的ファンタジー作品と違って主人公は要領も悪いし格好良くもないし伏し目がちでネガティブだ。
けれどリアルでありそうな袋小路、薄給、借金、介護、その中でもがいてそれでも父親をなんとか救おうとする姿は感動的ですらある。
爽快感はない、画期的なアイディアでいきなり強くなれもしないし無双なんてできない、チュートリアル的な存在に効率が悪いと皮肉られすらするが、リアルから持ち込んだ道具や地味な努力で成果を積み上げていく。
総じて丁寧に泥臭さが描かれている、真っ暗闇の中で見た一筋の光のような微かな希望を追う姿は美しい。

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