私は婚約破棄する事を誇りに思います~それが絶対的な至福~

一ノ瀬 彩音

第1話 最高の至福

私事、水口千歳ミズグチチトセ

年齢23歳で職業OLです。


そして、私には婚約している人がいまして、

婚約している人のお名前は相葉雅人アイバマサト

私と同じ歳で23歳で職業サラリーマンです。


私と雅人の出会いは私が公園で具合悪そうにしていると

偶然に声をかけてきたのが雅人でした。


その雅人が私に心配しているのですけど、本当に付き添って

くれてて嬉しかったです。


もちろん私が具合良くなるまで傍にいてくれたのです。


その時は本当に感謝しかありませんでした。


それで私が具合良くなると雅人は安心して何処かへ行くのですが、

翌日、仕事場に行くと雅人が居たのです。


どうやら同じ職場で働いている人でした。


私はお世話になったので雅人に声をかけると雅人もびっくりしてて

それからというもの、二人は意気投合して恋人として付き合うように

なるのでした。


雅人と恋人になる事は嬉しいし、本当に優しそうな感じで本当に

私好みなので良かったです。


恋人としてしばらく過ごしていると雅人の方から婚約して欲しいという

言葉を聞いて私は了承します。


そして、現在に至るわけですが、今は私も雅人もお仕事がお休みで

一緒に行動しているのですが、デートしてても私は楽しくありません。


もしかすると雅人に対して恋愛の熱が下がってしまったのでしょうか。


このままではまずい状況になりそうな感じがするのでどうにかしないと

いけませんが、私は何も致しません。


それよりも婚約してても意味がないので婚約破棄したいって気持ちが

強くなっています。


そこで私はデートしている最中にも関わらず、私は雅人に声をかけて

勇気を出して婚約破棄したいって言います。


「雅人、お話があるの」


「急にどうしたんだ、話してくれ」


「そのね、ごめんね、婚約破棄したいです」


「はぁっ!? 婚約破棄って何だよ」


「婚約破棄したい!?」


「おいおいっ、冗談も大概にしろ」


「冗談じゃない、本気」


「本気で婚約破棄するつもりか?」


「うん」


「どうしてだよ」


「婚約破棄したいからね」


「理由になってない」


「理由なんていらない」


「いらないってどうしてだよ」


「ふふっ、婚約破棄は誇りに思うし、婚約破棄する事で

至福なの」


「誇りが埃なのか?」


「違うわよ」


「そうか」


「それに誇りね」


「なるほどな、それと至福って私服だろ」


「違うの、至福」


「そういう事か」


雅人ははぐらかしてくるというか、誤魔化してくるというか、

よくわかりません。


どっちにしても婚約破棄は私にとって最高な至福なので

間違いないです。


「まぁ、婚約破棄するのはいいが、その後は考えてあるのか?」


「考えてない」


「そうか、わかったよ、婚約破棄は受け入れるな」


「ありがとう、雅人」


「まぁ、じゃあな」


「じゃあね」


私と雅人は別れるともう二度と会う事もないし、職場でも会う事は

ありませんでした。


きっとこれで良かったのかなと思います。


「婚約破棄って至福ね」


私はこれ先どうなってしまうのかなって考えているけれど、

なるようになるとしか思えません。

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私は婚約破棄する事を誇りに思います~それが絶対的な至福~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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