お面がたくさん出てくるお芝居の台本

戯曲。すれ違う恋仲の男女と、その相談に乗る女の対話劇。
なかなかに難解な内容だと思うのですが、それだけに強烈な個性がありました。思いもしない何かを浴びせられたような気分です。
各人の言い分、物の考え方が興味深いです。なんといいますか、もはや誰が正しいとか誰が間違っているという話ではなく、誰の言い分にもそう簡単には肯首しかねる、というような感覚。もし自分がこの場にいたなら、曖昧にお茶を濁してしまいそう。
形式の目新しさもあって、独特の迫力のようなものを感じる作品でした。