強烈な主題と強烈な人物たちが織りなす、強烈な王道ファンタジー!
- ★★★ Excellent!!!
まず、見覚えのあるタイトルがインパクトをもたらします。しかし、伏線がきっちり用意されているため、改題なんてあってはならないのです。これは、ギャグが得意な作者さんのもう1つの武器と云えるでしょう。
次に、登場人物たちにも注目すべきです!
クセの強いパーティの冒険を楽しみたい? そんなあなたに、メンバーについてちょっと紹介を。
残念容姿な弱腰勇者コニタン、
僧侶なのに煩悩だらけのすぺるん、
魔法が使えないまほ……いや、マジシャンのハリー。
そして、アルパカ(!)の刺繍を彫ったちょんまげニート侍の金さん。
なんと! 戦う気あるのか無いのかわからない4人の野郎たちなのです!
ヒロイン枠を強いて挙げるなら、妖精のかおりん。男らに同行する彼女は、(彼らには勿論)あらゆる人物にしっかりツッコんでくれます!
サブキャラや敵役にもユニークな名前と特徴があるので、1度見れば忘れられないはずですよ。
神の目線である語り手も、リズミカルにしてコミカルに物語を進めてくれます。特に、綴られる最後の文や、突然の感嘆符にも注目してほしいところ。
また、タグには『おちゃらけ』とありますが、しっかりシリアスも存在します。キャラやタイトルこそ強烈ですが、明快なストーリー展開と世界観はまさに王道です。
笑いとシリアスのバランスが絶妙な『風の谷のナウマン象』。
この作品がアニメ、いや映画やドラマ化される日を心待ちにしています。
私にとって、最後まで追いかけたくなる作品の1つです。